ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【気になる本】20190128-03

2019-01-28 23:14:19 | 気になる本
2019/02/01
 
進化の意外な順序 感情、意識、創造性と文化の起源/アントニオ・ダマシオ/3,240円/白揚社
http://www.hakuyo-sha.co.jp/science/strangeorder/
 
フクロウの家/トニー・エンジェル/3,240円/白水社
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b427625.html
 
2019/01/31
 
ビーガンという生き方/マーク・ホーソーン/2,376円/緑風出版
http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-1902-7n.html
 
2019/01/31
 
岩佐又兵衛 血と笑いとエロスの絵師/辻惟雄/1,836円/新潮社
https://www.shinchosha.co.jp/book/602287/
 
草地と日本人 縄文人からつづく草地利用と生態系 増補版
  /須賀丈+岡本透+丑丸敦史/2,592円/築地書館
http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1576-4.html
 
2019/01/30
 
9つの脳の不思議な物語/ヘレン・トムスン/2,106円/文藝春秋
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163909646

重力への挑戦 新版/ハル・クレメント/1,188円/創元SF文庫
http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488615086

メタル脳 天才は残酷な音楽を好む/中野信子/1,500円/KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321707000947/

2019/01/29
 
アンドロイド基本原則 誰が漱石を甦らせる権利をもつのか?
  /漱石アンドロイド共同研究プロジェクト/1,728円/日刊工業新聞社
http://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00003370

ぼくと数学の旅に出よう 真理を追い求めた1万年の物語
  /ミカエル・ロネー/1,944円/NHK出版
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000817702019.html

マネージング・イン・ザ・グレー ビジネスの難問を解く5つの疑問/JosephL.Badaracco/2,592円/丸善出版
http://www.maruzen-publishing.co.jp/item/b295252.html
 
親鸞全挿画集/山口 晃/5,940円/青幻舎
http://www.seigensha.com/newbook/2018/11/14170330
 
2019/01/28
 
1%の富裕層のお金でみんなが幸せになる方法 実現可能な保証所得が社会を変える
  /クリス・ヒューズ/1,836円/プレジデント社

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【読書】トランスヒューマニズム 人間強化の欲望から不死の夢まで

2019-01-27 21:23:17 | 読書記録
人為的に変え続ける世界の行く先を、
自分視点で見極めようとするジャーナリストによる著作、という意味では、
私の読後感は「寄生虫なき病」や「壊れた世界で“グッドライフ”を探して」
に近かった。
 
そして「ホモ・デウス」で欠けていたかあるいはあえて語りの外に置かれた
ピースを埋める本でもあると思う。
 
人体に技術による何かを足したり変化させたりして能力を拡張しようとする
思想、実践する人々。
スマホ生活にレコメンド、自動化によるヒト労働排除など既に多くの人が
触れているものの延長上に視点を動かすと、全脳エミュレーションが現れ、
その期待を前提とした人体冷凍保存(技術タイムマシン的な)がある。
 
積極的な義肢化によるサイボーグ化、身体へのデバイスの埋め込みなど、
以前Web記事で見てキワモノ事案だと思っていたものも幾つも出てくる。
 
様々なアプローチへの密着取材は、方法の情報と、実践者の人間像が詳細。
トランスヒューマニズムのアンチ側の取材も行っている。
自らの違和感の元を探り、あえて主観を交えて伝える著者のスタンスが、
よくある科学本の客観性と胡散臭さの同居とは一線を画して、
著作を個性的かつ信頼を感じるものにしている。
 
(ちなみに一番キワモノっぽく思えた、セルフ手術で身体にデバイス埋め込みを
 やってる人たちが、案外いちばんふつうの感性を持っていそうだった。
 身体性が高いからだろうか。
 全脳エミュレーションなど、ひとつ間違えば狂信的信教にも見える、
 イデオロギーとか思想面が巨大化していそうな事案に、シリコンバレーの
 成功者が肝いり資金入りだったりする方が怖気の度合いが高い。それは
 「ホモ・デウス」が描く未来図に対する抵抗感と通ずるところがある)。
 
死ぬことを避けたいことからくる思想。
そこに古来から脈々と連なる、身体からの脱出願望がある、と著者は見る。
科学技術の進展に伴って顕在化したということだろうか。
また、宗教との接点についても取材している。
 
著者はこれらを他人事として突き放したり評価する立ち位置は取らない。
「ホモ・デウス」の感想で引用した、
  「宇宙は盲目で目的のないプロセスであり(中略)何一つ意味はない」
という感覚を抱いているところは両著者で共通しているように思う。
世の中が仕組みっぽくなっていく中での自己認識の危うさを自覚しながら
トランスヒューマニズムの今を見つめている。
 
-----
トランスヒューマニズム 人間強化の欲望から不死の夢まで
マーク・オコネル 著
作品社 2018/11
http://www.sakuhinsha.com/nonfiction/27211.html
 
(2019.1.26)

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【読書】超訳論語

2019-01-27 18:16:59 | 読書記録
論語、有名なのに、一部の一節はやたらと知られているのに
どんな本なのか知らなかった。
安冨さんの超訳で一端を知る。
 
孔子センセイ、意外と情動を含んだ言説が多い。
超訳ゆえか、Tweetっぽい。
だから読む側は拒否感が薄まる。
"べき"の押し付けでなく、betterのおすすめ。
受け入れたいところを受けいれればいいのだ。
 
-----
超訳論語
孔子 著  安冨歩 編訳
ディスカヴァー・トゥエンティワン
https://www.d21.co.jp/shop/isbn9784799312612
 
(2019.1.17)

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【読書】意識と自己

2019-01-27 17:37:12 | 読書記録
元は邦訳が2003年に発刊されたもの。
2019年の現在でもなお"意識とは何か"という議論は未だ尽きていない。
 
ダマシオの描く構造は、身体の重視という点において、
私には腑に落ちるところが大きかった。
 
理解咀嚼して平易な言語にするのがとても難しいので、安直ながら
出版元のHPの解説を引用すると(乱暴な端折りで失礼します)、
 
  表象が脳の中に形成されること、すなわち有機体が感情を持つことと、
  有機体が「感情を感じること」とは違うというのがダマシオの議論の
  重要なポイントです。
 
  「感情を感じること」「感情を認識すること」のために決定的な役割を
  果たすのが「意識」であるというのがダマシオの議論の構造となります。
 
引用できないけれど、表2-1が分かり易い。
 
自己については(以下本文から引用『』)、
 
著者が「中核意識」と呼ぶ、身体感覚がもたらす基盤のような意識は
コンピュータ上で常時動いているデフォルトのプロセスにも似ている。
「拡張意識(拡張された意識)」は「中核意識」なしには成立しないとしている。
社会活動や生産活動などは拡張意識なしには存在しえない。アプリケーション。
 
興味深い記述『中核意識の作用範囲は「いま・ここ」である。』。
認知症が進んでいくと「いま・ここ」度合いが高くなっていくのは、
稼働している意識が中核意識寄りになっていっているということなのかな。
やがて中核意識も失われる頃、ホメオスタシスが調整できなくなって
生物としての基礎機能が失われて生存が危うくなっていく。
 
  『つねに変化する自己は中核自己の感覚である。重要なのはそれが変化する
  ことではなく、それがつかの間ではかないこと、それは継続的な再製と
  再生を必要とすることだ。一方、同一のままであるように思える自己は
  自伝的自己である。』
憑き物落としのごとく爽快。
 
そして
  『その知識の所有者の心の中に、他の有機体の心の中のイメージの
  経験に相当するものを生み出せるようには思えない。』
 
  脳内のニューロンのはたらきを誰かから誰かにコピーできたとしても、
  『イメージの「経験」を手にしてはいない』
とも言っている。
 
-----
意識と自己
アントニオ・ダマシオ 著
講談社学術 2018/06 (2003年刊「無意識の脳 自己意識の脳」改題)
出版社: 講談社
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000276019
 
(2018.12.23)
 
 
脳出血で意識を失いその後生命を閉じていくのを目の当たりにしたから、
第一章で著者が意識の問題への関心が生じたくだりを読んだとき、
少しギクリとした。本は読み手を呼ぶ。そうしていつも助けられている。

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【読書】折りたたみ北京

2019-01-27 15:10:09 | 読書記録
現代の社会の歪みを映すデストピア譚だったり、
ファンタジー、ハードSF、少し前の時代の回顧を重ねた未来図etc。
 
バリエーションは幅広く、そして予想以上に理解や共感ができるのは
SFというジャンルが生む世界観の共有容易性ゆえだろうか。
(加えて訳も奏功しているとおもう)。

大トリに配置された劉慈欣の2作品「円」「神様の介護係」。
なんだろう、この、確信犯的逸脱というか。
…一見シンプルで変哲ない料理だが口にした瞬間素材と調味の由来が
 脳裏に立ち上がり、「それってOKでしたっけ?」と思いながらも
 噛む度に変わる味を味わい、食べ終えて「御馳走様でした」を呟きながら
 目の前の空になった皿をやや唖然として眺める。そんな感じ。
 
「三体」読みたい。英語でもいいから読むか?と思ったら、
今年邦訳が出るとのニュースが出ていた。楽しみ。
 
-----
折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
ケン・リュウ 著
早川書房 2018/02
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013808/
 
(2019.1.12)

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【読書】日本型組織の病を考える

2019-01-27 15:08:54 | 読書記録
タイトルの印象よりも、もっと軟らかい感性で(そして聡明な論理で)
見えたものを率直に記していると思う。
 
日本型組織に対するメッセージだけでなく、
かの事件でどんなことが起こっていたのかや、村木さんがこれまで
してきた仕事、退職後に携わっている社会活動について多くページが
割かれている。
 
 本音と建前を使い分けることをよしとしている限り
 同じことを繰り返すだろう。(おおざっぱな意訳)
 
ほんとにそうだ。
 
いま世の中を開き始めたひとたちは、本音と建前の使い分けに伴う
膨大なコストと精神的疲労に気づいて、アプローチを変えている。
「本音と建前」の枠組みには「本気」は必ずしも必要ない。
「本気」になれるものを中心に置く活動では、何を優先するかは自ずと
見えてくるから、「本音と建前」みたいな構造的事象は表れにくくなる。
でもまだ企業の中はとりつくろいと型に合わせることのエネルギー消費は
当面やみそうにない。
 
-----
日本型組織の病を考える
村木厚子 著
角川新書 2018/08
https://www.kadokawa.co.jp/product/321806000032/
 
(2019.1.16)

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【気になる本】20190121-27

2019-01-21 22:54:48 | 気になる本
2019/01/26
 
ミクロワールド人体大図鑑 電子顕微鏡で見る人体の不思議 3 消化器
  /宮澤 七郎 島田 達生 医学生物学電子顕微鏡技術学会 堀田 康明/3,024円/小峰書店
https://www.komineshoten.co.jp/search/info.php?isbn=9784338323031
 
2019/01/25
 
死とは何か 1300年から現代まで 上/ミシェル・ヴォヴェル/7,344円/藤原書店
http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=1633
 
中村桂子コレクション いのち愛づる生命誌 5 12歳の生命誌
  /中村桂子/2,376円/藤原書店
http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=1623
 
地球外生命と人類の未来 人新世の宇宙生物学/アダム・フランク/2,592円/青土社
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3255
 
科学者と魔法使いの弟子 科学と非科学の境界/中尾麻伊香/2,376円/青土社
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3254
 
2019/01/24
 
なぜフィクションか? ごっこ遊びからバーチャルリアリティまで/ジャン=マリ・シェフェール/5,400円/慶應義塾大学出版会
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766425758/
 
2019/01/22
 
愛と怒りの行動経済学 賢い人は感情で決める/エヤル・ヴィンター/972円/ハヤカワ文庫NF
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014116/
 
NO HARD WORK! 無駄ゼロで結果を出すぼくらの働き方
  /ジェイソン・フリード デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン/1,512円/早川書房
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014125/
 
カート・ヴォネガット全短篇 3 夢の家/カート・ヴォネガット/3,348円/早川書房
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014113/
 
物語北欧神話 上/ニール・ゲイマン/1,728円/原書房
http://www.harashobo.co.jp/book/b428071.html
物語北欧神話 下/ニール・ゲイマン/1,728円/原書房
http://www.harashobo.co.jp/book/b428072.html
 
2019/01/21
 
侵略者は誰か? 外来種・国境・排外主義/ジェームズ・スタネスク ケビン・カミングス/3,672円/以文社
http://www.ibunsha.co.jp/

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【映画】エリザベス∞エクスペリメント

2019-01-17 07:51:52 | 映画
最初の20分くらいで、予想範囲の筋が殆ど展開されてしまい、
あれれと思っていたらお楽しみはその後だった。
 
何枚もカードを切ってくる、この展開、楽しい。
 
人の業のわざなすものがたり。
 
エリザベス役のアビー・リーの容貌、瞳がすごく大きくて
人間ばなれした美貌が、人造(人間のクローンだけど)な
感じを醸してて雰囲気上がる。
クライマックスに向かってどんどん人間ぽく素敵になっていく。
 
-----
公式サイト:https://aoyama-theater.jp/feature/mitaiken2019
 
シャイニングへのオマージュを感じたりして。
 
(2019.1.17)

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【気になる本】20190115-20

2019-01-16 23:48:22 | 気になる本
2019/01/19
 
終わっている臓器 もはや不要なのに存在する人体パーツ21の秘密/坂井 建雄/1,620円/徳間書店
http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198647612
 
2019/01/18
 
図説江戸歌舞伎事典 2 役者の世界/飯田 泰子/2,700円/芙蓉書房出版
http://www.fuyoshobo.co.jp/book/b383552.html
 
トヨタの話し合い 最強の現場をつくった聞き方・伝え方のルール/加藤裕治/1,620円/ダイヤモンド社
https://www.diamond.co.jp/book/9784478106037.html
 
ファンタジーランド 狂気と幻想のアメリカ500年史 上/カート・アンダーセン/2,160円/東洋経済新報社
https://store.toyokeizai.net/books/9784492444528/
ファンタジーランド 狂気と幻想のアメリカ500年史 下/カート・アンダーセン/2,160円/東洋経済新報社
https://store.toyokeizai.net/books/9784492444542/
 
社をもたない神々/神崎宣武/1,836円/角川選書
https://store.kadokawa.co.jp/shop/c/c010406/
 
2019/01/17
 
第一印象の科学 なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?/アレクサンダー・トドロフ/4,104円/みすず書房
https://www.msz.co.jp/book/detail/08762.html

2019/01/15
 
精神科医が教える忘れる技術/岡野憲一郎/1,512円/創元社
https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=3943
 
終末論の系譜 初期ユダヤ教からグノーシスまで/大貫隆/4,536円/筑摩書房
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480847478/
 
ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち
  /木澤 佐登志/1,998円/イースト・プレス
http://www.eastpress.co.jp/shosai.php?serial=3164
 
お金の流れで読む日本と世界の未来 世界的投資家は予見する
  /ジム・ロジャーズ/994円/PHP新書
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84221-9
 
アジア遊学 228 ユーラシアのなかの宇宙樹・生命の樹の文化史
  /山口 博/3,024円/勉誠出版 2018/12
http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&cPath=1&products_id=100960

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【歌舞伎】国立劇場 初春歌舞伎公演 2019年1月

2019-01-14 17:34:30 | 歌舞伎
初春歌舞伎公演
通し狂言 姫路城音菊礎石
-----
 
起承転結ならぬ起承転転転転転で筋を追いつつ見せ場も見逃すまい。
集中。
いろんなネタや表現がてんこ盛り。
 
菊五郎さんが主役・印南内膳、出番は少なめの印象。
時蔵さんも立役姿多め。
 
物語を回すのは、菊之助さん・松緑さん・梅枝さん、
国松の寺嶋和史くんと福寿狐の眞秀くんも合わせて、次世代だなぁ。
 
坂東一家と片岡亀蔵さんが要所。
 
絢爛衣装。
狐の所作。
ダイナミックでちょっと新しい感じのある立回り。
 
(2019.1.14)
 
桃井陸次郎の持病(眩暈と頭痛)、ストレスがかかると出る感じで、
今っぽくて、やや身につまされたりして、ちょっと苦笑。

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【気になる本】20190101-14

2019-01-10 22:42:22 | 気になる本
2019/01/12
 
天然知能/郡司ペギオ幸夫/1,836円/講談社選書メチエ
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000319669
 
神話学入門/松村一男/1,156円/講談社学術文庫
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000319691
 
言語と行為 いかにして言葉でものごとを行なうか/J.L・オースティン/1,274円/講談社学術文庫
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000314385
 
2019/01/11
 
社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門
  /ブリュノ・ラトゥール/5,832円/法政大学出版局 叢書・ウニベルシタス
http://www.h-up.com/bd/isbn978-4-588-01090-3.html
 
2019/01/10
 
ロボットに倫理を教える:モラル・マシーン
  /ウェンデル・ウォラック コリン・アレン/4,860円/名古屋大学出版会
http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0927-0.html
 
データ保護法ガイドブック グローバル・コンプライアンス・プログラム指針
  /ロタ・ディターマン/4,320円/勁草書房
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b361265.html
 
2019/01/09
 
細密装飾&文様の極み モダンデコラティブ・デザイン
  /センドポインツ・パブリッシング/和田 侑子/4,212円/グラフィック社
http://www.graphicsha.co.jp/detail.html?p=38592

2019/01/04
 
姉・米原万里/井上ユリ/756円/文春文庫
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167912154
 
2019/01/01
伯爵夫人/蓮實 重彦/497円/新潮文庫
https://www.shinchosha.co.jp/book/100391/

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【読書】ホモ・デウス

2019-01-06 23:38:22 | 読書記録
「人類は、過去の記録や現在の価値観を考えると、次に不死と幸福と神性を
 標的とする可能性が高い」と著者は言う。
それは「自由主義的な人間至上主義の伝統的な理想を反映しているに過ぎない」。
 
著者の主張を裏付ける事実はあちこちに転がっている。
不死(あるいは老化抑制)と幸福感の科学トピックは近年ひきもきらない。

センサーと制御機構の発達によって物理的身体の機能の拡張が見え始めている。
著者の引用する歴史上の事象や科学的発見は、初耳のものばかりではない。
それでも、それら要素どうしの組み合わせが見せる切り口は鮮やかで、
未来予測における畳みかけは圧倒的である。
 
歴史上に見られる人間のふるまいの傾向を引き当てて、今起こっていること
から未来を透かして見ていて、ゆえに荒唐無稽とも言い切れない。
凡人にはあんまりHappyな感じはしないけど、人間の欲望が作用しているその
流れは止めようがないようにも思う。
 
自由主義・人間至上主義が立脚するところ、自己・自由意志の存在が
実は空(くう)かも知れないことを科学が示唆し始めている。
だとしても、それこそ
「宇宙は盲目で目的のないプロセスであり(中略)何一つ意味はない」
と分かったところで生きることを止められないし、営みは続く。
 
 そもそも宇宙のプロセスなんてマクロすぎるし。人間が知覚できるのは
 数十年がせいぜいで、億年超と比較してどうするんだと思うし。
 
 行動は生化学的反応から生じていると理解し、かつそれが制御可能になって、
 制御の方向付けの選択がデータ依存になるとしたら、
 その時点でそもそもの行動の理由も消失するんじゃないか。矛盾。
 もしくは行動理由が外的になる、つまり社会の歯車人形としての動作って
 ことかな、それは機能部位であって、もはや生命でない気がする。
 
いつの間にか生活の色々な場面でアルゴリズム依存は始まっているけれど、
それを採用するという行動の根拠は感情(あるいは意思と思われるもの)だから、
意思を見失うことは行動が止まるっていうことだよなぁ、などとつらつら思う。

たぶんグラデーションなのだ。どこかでヤバい段階に入る。
超えてからでないと気付けないかもね。
 
-----
ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来 上・下
ユヴァル・ノア・ハラリ
河出書房新社 2018/09
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309227368/
 
(上 2018.9.22 下 2018.10.5)

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【読書】人類滅亡小説

2019-01-06 23:25:24 | 読書記録
読了して、特にエピローグが、壮大でびっくりした。
 
微生物を含む赤い雲がもたらす人類への災厄。
ノアの箱舟のごときシェルター。
日常が変わっていく様子、乏しくなっていく資源。
 
科学雑誌などで「氷河期が来る」なんてことを耳にしたときに
ちょっと想像して嫌だなと思うことがバンバン出てくる群像劇。
人の心が荒れ、科学は人を救うけど全員には回らない。
それでも誰かを生き延びさせたいという願いが誰かを未来に押し出す。
 
メイン人物の危機などハラハラさせる場面もしっかりあり。
 
-----
人類滅亡小説
山田宗樹 著
幻冬舎 2018/09
https://www.gentosha.co.jp/book/b11926.html
 
(2018.10.6)

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【読書】生命、エネルギー、進化

2019-01-06 16:30:07 | 読書記録
2018年9月に一気に読んで、残り3章で急にスピードが落ちて、中断。
最後の数章は、著者の主張の主題、つまりミトコンドリアの振る舞いに
関する仮説にいよいよ近づいていくところ。難所。
逆に言えば、前半~半ばまでは、比較的直感が働く=理解ができる。
理解できるよう気遣って書かれていると思う。
 
今ある有機生命体(の細胞)がなぜこうなってきたのか、
謎解きの面白さが抜群。
 
『ほぼすべての生体細胞はプロトン〔陽子〕の流れによってエネルギーを
 得ている。その流れは、電子の代わりにプロトンを用いたある種の電気
 ‐プロティシティーーの形をとっている。』
なぜ、この、膜を隔てたプロトン勾配が地球上の生命において普遍的なのか、
仮説の提示が鮮やか。
 
まず基礎知識のインプット、P70~80辺りのプロトンの汲み出しから
呼吸鎖の辺りのミクロに視点を置いたダイナミックな表現、そこに示される
精巧なしくみに驚嘆しているうちに著者の仮説の披露がどんどん続く。
 
なぜこの方法なのか。どうしてこうなったのか。
 
著者は、生命の起源に必要な条件を驚くほどシンプルに集約する。
 
化学浸透共役。
メタン生成菌・古細菌と、酢酸生成菌・細菌の共通点と相違点。
"ただ一度の出来事"である(と著者が仮説を置く)細胞の内部共生。
細胞の大きさとゲノムの数と必要なエネルギー量から推察されること。

そうしてミトコンドリアが進化において果たした役割の仮説に到達する。
 
宇宙のどこかでも起こり得るかもしれない。
宇宙ではよくある環境と、よくある物質反応の必然の上に、
地球で起きたのと似た偶然が生じるならば。
 
締めくくりに著者はこの本で述べた理解を可能たらしめる生命の奇跡を言う。
そんな細胞の集まりが、この本を読んで理解驚嘆するのも奇跡。
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生命、エネルギー、進化 THE VITAL QUESTION Why Is Life the Way It Is?
ニック・レーン 著
みすず書房 2016/09
https://www.msz.co.jp/book/detail/08534.html
 
最終章では老化対策としての抗酸化物質信仰にクギを刺す。
「われわれは、進化によって平均余命に最適化されているのである。」
 
(2018.9月某日、2019.1.6)

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【読書】顧客を説得する7つの秘密

2019-01-06 16:07:48 | 読書記録
マーケティングのプロフェッショナルの著者が、
ここ数十年で解き明かされてきた認知科学等による「無意識」の作用を
論証として、顧客の行動誘導を実行するための方法を7つの側面から
解説している。
 
読んだ感じとしては、
・認知科学等において検証された「無意識」に関する数々の発見の
 カタログ的な側面
・上記リンクする(と解釈された)行動誘導の実例や失敗例といった
 ケーススタディ、ハウツーの側面
から成っている。
 
上記2つが関係づけられているけど、密接に接続した印象ではない。
 
記したかったのはケーススタディやハウツーの方じゃないかな。
セールスのエキスパートが書くハウツー本と通じるところがある。
普遍的な人間の傾向を突くアプローチ。
 
読み易いし、認知科学等の"新しい常識"を一通り知るのにはいい。
引用されている様々な書籍のガイドとして使うもよし。
これだけだと雑学本ぽい濃度なので、科学部分を誤解したまま
呑む人もいるかも。
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顧客を説得する7つの秘密
「なぜ選ばれるのか」を解き明かす最先端ニューロマーケティングの教科書
ジェームズ・C.クリミンス 著
すばる舎リンケージ 2017/10
http://www.subarusya-linkage.jp/category/category28.html
 
(2019.1.6)

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