ジェームスはほぼ全編途切れなく動き続け、アクションにつぐアクション、
場面場面に意表を突く演出が張り巡らされていて飽くことがない。
鍵となる兵器の設定も、荒唐無稽と科学要素の際にあって
触れることへの畏れを先取りしていて、
コロナ禍の今見ることのうすら寒さのリアリティがみごと。
いわゆる悪の組織と要塞の姿は、クラシカルである。
韻を踏んで繰り返し現れる、円の中のボンドという光景もオマージュだろうか。
それでも20世紀のジェームス・ボンドとはずいぶんと違って、
一人の男を演じる俳優が移り変わっていくのではなく、21世紀のそれは
「ジェームス・ボンド」は007というコードネームに付く名跡のようなもの、
という理解に着地したのかな。エンドロールの後の1行のメッセージは。
決着は。そうきたか。
脇をかためる俳優陣も、特にMI6側の人びとのありようもまた21世紀のそれ。
ボンドの同僚諜報員の女性2人がそれぞれたいへんに強くてかっこいい。
----
公式サイト:https://www.007.com/no-time-to-die-jp/
(2021.10.30)
場面場面に意表を突く演出が張り巡らされていて飽くことがない。
鍵となる兵器の設定も、荒唐無稽と科学要素の際にあって
触れることへの畏れを先取りしていて、
コロナ禍の今見ることのうすら寒さのリアリティがみごと。
いわゆる悪の組織と要塞の姿は、クラシカルである。
韻を踏んで繰り返し現れる、円の中のボンドという光景もオマージュだろうか。
それでも20世紀のジェームス・ボンドとはずいぶんと違って、
一人の男を演じる俳優が移り変わっていくのではなく、21世紀のそれは
「ジェームス・ボンド」は007というコードネームに付く名跡のようなもの、
という理解に着地したのかな。エンドロールの後の1行のメッセージは。
決着は。そうきたか。
脇をかためる俳優陣も、特にMI6側の人びとのありようもまた21世紀のそれ。
ボンドの同僚諜報員の女性2人がそれぞれたいへんに強くてかっこいい。
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公式サイト:https://www.007.com/no-time-to-die-jp/
(2021.10.30)