出来上がって間もない板を抱え、フィンはGreenough High speed9.75をセットしました。
これはテール幅の広いHybridHullにいつも使っているフィンです。イメージの中ではこれが合っていると感じていたので、まずはここから試しました。
8'1はHybridHull同様、テールのみエッジがあります。
今回完成した板のエッジは色々ありまして、かなりソフトでした。
まるでAndrewのGreenのようでしたが、Greenはソフトでも機能するので、これも機能しない事は無いと思っていました。
でも、それは大きな違いでした。
もしかしたら初めて乗った人は気づかないかも知れませんが、私の感覚ではこんな筈は無いと思ったのです。
サイズはムネ、クソ早い波。
でもいつもの7ftならなんとか抜けれるかも?そんな波もありました。
はじめてなので、どんな板なのかな、と調整しながらでしたが、一本レフトの早い波に手を出した時にテールがスライドして抜けたような感覚があったのです。
9.75のフィンが付いているのにです。
どこかいつもの記憶のような加速感もない。
乗る位置なのか、フィンなのか、波なのか、腕なのか。
(腕もかなりある笑)
ブレイクの場所を変えて何本か切れ目を探して乗れたものの、私のイメージではなく、可もなく不可もなく…。
エリスに貸したらそれはもう素晴らしいサーフィンを見せてくれたんですけどね笑
やっぱり腕なのか…笑
その日エリスと話すと「フィンが合わないかも知れない。もう少しベースを広げて安定感を出して、高さはもっと小さい方がいいんじゃないかな?」との意見でした。
「オレはテールがルーズに感じたんだよ(ドリフトするようなジェスチャーで)」と話すと「もっとエッジを立てなきゃダメだね。オレもルーズに感じたよ」そんなやり取りをして、帰って早々、早速エッジを建築(笑)
エポキシ樹脂で4工程。
ビッチビチに立て直しました。
エリスに送ると「よし、もう一度サーフィンしよう!」と後日再テスト。
コシハラの波に9.5のリドルGLフレックスフィンを付けてテストしました。
走り出すと加速性能は素晴らしく増し、思い描いたような、いつものあのエッジ感をちゃんと得ることが出来たのです。
エリスも「ケンタロー!Betterだよ!君はグラッサーだな。グリノーのスタイルと同じだよ」と笑いながらチェックしていました。
何故エッジがあると加速性能が上がるのか?
それは水の巻き込みが無くなるから、なんです。
エリスがその時ストーリーで上げていた8'1のライディングを見た時にテールに流れる水がまとわりつくようにデッキ面まで巻き込んで飛んで行っていました。
エッジは水に入っている角が作用すると思われがちですが、実は後ろに流れる水を切る効果もあるのです。
まとわりつく量を減らし、水離れを良くする為です。*詳しくはOnTheEdgeofaDreamをご覧ください。
そう思った私は、エッジをピンピンにしたんです。
しっかりとその効果を感じた反面、今度はフィンが合わないと感じました。
エッジの効果が現れると、フィンに頼る必要性が減る為にフィンが邪魔に感じ始めたのです。
数日後、ムネカタ早めの波でテストすると、フィンが重く感じる時がありました。
7ftなら確実に抜けれる、そんな波。
ライトに降りると、細い紐で引っ張られているような、何かが引っかかっているような、加速を邪魔するヤツが後ろに居る感じでした。
何かが噛み合っていない…
レール感は完璧なのにな…
フィンは何がいいのか…
そんな悩みを抱え、エリスに相談したのでした。
次回に続く…