G PLANNING

お知らせや現場報告など

民家移築再生 (6) 秦野から藤沢へ

2015-01-17 14:10:48 | 民家再生、現場

2014.11.15    3丁目の現場 上棟式を迎える




 

  


建て主さんの移築再生への思い 

わたしたちの民家移築への道 ~その2

1115日、予定通り上棟式となりました。天気は晴れ。秦野の古材は先週から運び込まれ、大工さんは、古材の組み立ての順番を考えながら準備をしています。

組み立ては150年前には使わなかったクレ-ンがフル稼働しています。では150年前はどうやって組み立てたのでしょうか。気になるところです。基礎工事での建物の広さは、クレ-ンで柱梁を立ち上がると高さが加わるだけで、家の大きさや形がダイレクトに伝わります。

特に太い大黒柱が建ち、太い梁が交差すると、それはダイナミックです。自分たちが暮らす家が本当に組み立てられている。それもあの解体した秦野の村上邸が僕らの土地に組みあがるだけでワクワクします。

150年の時を経た材料は、1本ごとに微妙に曲がっています。長い時間の中で、お互いを支えあった結果です。新しい材料であれば、すべて計算通りに組み立てることができますが、一度解体した古材ではそうはいきません。それぞれの部材のほぞとほぞ穴を微妙に削りながら、隣り合う各々の材料を調整しながらひとつひとつにあったオリジナルの部品を作ります。古民家は柱と梁の組み合わせ、組み立て手順を間違えると完成しません。大工さんたちはダイナミックさと繊細さの両方を調和させて、ひとつの部材の組み立て手順を解体した手順と逆に組み立てます。これらが上手に組み上がる様子はもう芸術のようです。試行錯誤を重ねながら組み立てるので予定の時間通りには作業が進みません。

11月の日暮れは早いです。柱が建ち、梁が組みあがり棟が上がった時は、6時を回っていて真っ暗でした。さあさあ、お祝いの準備です。先ほどまでの作業場を片付けて、立ち上がった家の骨組の中にささやかなお祝いの席を設けました。昨日今日と棟上げをしてくださった大工さんへの感謝の気持ちが伝わっていれば嬉しいです。程よく酔いが回ってきたころ、鳶さんが木遣り歌を歌ってくださいました。おそらく、我が人生において最初で最後の上棟式。胸がいっぱいになりました。設計してくださったGプランニングの清水さん、佐々木さんは、お祝いの上棟飾りをつけてくださいました。両親、弟夫婦、友人もお祝いにかけつけくれて最高の上棟式となりました。これからまた、日々少しずつ完成に向けて施工が進みます。工事の無事故、無災害を思いました。

おまけの一言:150年前の古材。150年前に100年ものの木を切り出したとすると250歳以上?しかし材料の表面を削ると真新しい木の香りがします。まだまだ、若い!!