ハッカーという名の悪魔

通信する電波を色づけしたら、すざましい線が地球を覆いつくすのだろう。
ネット社会はどこへ人類を運んで行くのか？

日本年金機構へ侵入を許したウィルスで大騒ぎになったか、と思えば今度は野球界。
ＭＬＢカージナルスが、他球団の情報を得るためにネットに入り込んでいた。
「えっ？こんなところでもやってるんだ」
カージナルスといえば、田口壮も所属、Ｗシリーズも制した名門球団だ。
球界とハッカー。
どうにも結びつかない。

ＦＢＩが捜査、とはいかにも物騒な話題だ。

まあ、指先を縮めたり広げたりすれば、画像が大きくなったり小さくなったり。
これだけでも、ビックリなのだから、他人の情報に食い込むなんて朝飯前だろう。

産業革命以来、様々な文明の利器が出来た。
なのに「絶対壊れないテレビ」「絶対寿命がこない電球」「絶対壊れない冷蔵庫、洗濯機」が作れない。
いや、作らないのだ。
壊れなければ、消費サイクルがストップして、商売が成立しない。

まさしく「あ・うん」の呼吸で人類社会は成り立ってきた。

ところが、ネット時代が誰の手にもたやすいものになってきた今。
人のことを知りたい、壊してみたい、自分の技術を試したい・・・。
色んな思惑が「顔」をさらさないで、こともなげに出来てしまう。



動機が、それでとどまればいい。

だが、これが「社会を混乱させたい」「人類を破滅させたい」「敵対するものを殲滅させたい」と悪魔に変身したら、これほど怖いものはない。

コンピュータに制御されている核兵器。
昔は大統領一人にボタン操作の権利がある、と言われた。
だが、その大統領が狂気をはらんだら、どうする？
そんな映画さえあった。

今ではそんな単純なものではない。

変身した悪魔は地球上に無数にいる。

核兵器のボタンを「ハッカー」すれば、どうなるか？

核兵器を持つ国はアメリカだけではない。
政情不安な国だって所持している。
数千年残ってきた世界遺産を平気で破壊するアルカイダ、イスラム国のような狂気の集団だっている。



ネット時代は便利さを産んだが、片方で無限の恐怖を生産している。

個人的な話をする。

ＰＣに入るメールを携帯にも同時に入る設定をしている。
ところが、これをすると、大量一斉メールをしてくる「出会い系」などが混入してくる。
厄介で、いちいち拒否設定を個別にやる。



こんなメールがある日きた。
要約するとこんなやつだ。
「私は7年前より台湾で貿易会社経営しております」
ここで実名まで記されている。
「早急に送金先を変更させなければいけない。事情あって個人口座に限定されてしまっている。会社の倒産危機です。どうか助けて下さい」
「個人相手の送金ということで、貴男様の口座に７８００万円振り込ませていただけませんか」
「そのことで倒産が免れます。７８００万円は貴男様の報酬としてお礼として受け取って下さい」

などなど実際はもっと長文だ。
こんなメールが似たり寄ったり、手を代え品を替えやってくる。

文章を考えるシナリオライターが多数いるんだ、と感心する次第。
今もせっせ、せっせと書きまくり送信しまくってるんだろう。

しかし、奇想天外なこんなメールに乗っかってくる人がいるんだろうか。
いるからこそ送信してるのか。
凄い数の一斉大量メールを送信しているのは間違いない。

「乗ってくるやつがバカだ」くらいの勢い。
受信拒否設定が面倒だから、もうやめろー！