パソコン悪戦苦闘記録

Word文書内のブックマークの文字列削除マクロ

2023年12月15日

　Excelマクロでデータを挿入するとき、挿入位置は自由に選ぶことができます。データを挿入したいセルを特定すればよいからです。
　ところが、Wordマクロで文書内に文字列を挿入しようとすると、Excelのようにはいきません。予め、文字列を挿入したい位置に、目印を設定しておく必要があります。
　その目印設定には、いくつか方法があります。よく使われるのが、フィールドや、透明な罫線です。
　私がいつも使用するのが、ブックマークです。文書内にブックマークを設定しておけば、その場所に文字列を挿入することができるようになります。

　先日、Word文書内に設定したブックマーク（長さ０）の箇所に、次々と文字列を挿入しようとしました。
　そこで、次のような繰り返し処理のVBAコードを書きました（便宜上、単純化していますが。）。

Dim i As Integer
For i = 1 To 5
With ThisDocument
　　　 .Bookmarks(1).Range.Text = i
　　　.PrintOut
　　　.Bookmarks(1).Range.Text = ""
End With
Next i

　ところが、このコードの６行目では、挿入した文字列が、意図どおりに削除されません。
　挿入した文字列が残る結果、繰り返し処理で、「54321」という文字列が形成されていきます。

　ブックマークに挿入した文字列を削除する方法はないものか、１週間、悩みました。

　そして、本日、ようやく解決策を見つけました。

　挿入したテキストを削除する方法としては、以下のように Range オブジェクトの Delete メソッドを使用することができます。

Dim i As Integer
For i = 1 To 5
　With ThisDocument
　　　 ' ブックマークにテキストを挿入
　　　 .Bookmarks(1).Range.Text = i
　　　 .PrintOut
　　　' ブックマークのテキストを削除
　　　.Bookmarks(1).Range.Delete
　End With
Next i

　このコードでは、ブックマークにテキストを挿入した後、 Delete メソッドを使用してそのテキストを削除しています。これにより、繰り返し処理の各ステップで挿入されたテキストが削除され、新しいテキストが挿入されることになります。
　
　あぁ、問題が解決して、スッキリ・・・。