New Vinyls!ニュー・ヴァイナルズ

「アートなジャケット」記事と超個人的主観による「アートなジャケット」年度表彰を行うブログです。長期休暇より復活!

Halsey/Badlands

2015-07-16 | アートなジャケット(CD&Vinyl)読み物
●ホールジーのこのアルバム、実は現時点でまだ発売されていない(8/28予定)。なのにFUSE TVが選出した「今年上半期に公開されたジャケットのベスト22」に選出されているという。確かに公開されたと記されているだけで発売されたとは書かれていないが何だかしっくり来ない・・・。云わば欠席裁判を行われたような気になる。商品が発売されていない以上、見ている者は評価できないからだ。

 アルバム・ジャケットを記事にしているサイトはいろいろあるが、このように本当にジャケットだけで評価して良いものなのか?と自分自身に問いかけてみた。「やはり、ある程度の音楽的な内容も含め歴史的な見地から全体を評価しなくては意味がないのか?」はたまた「ジャケットで選ぶ面白さはあるんだからいいんじゃないの?」などと疑問も沸々してくる。
 ただ、自分の中では、これは勇み足なのではないかという結論に落ち着いた。やはり発売されたものの中から選択すべきなのだと思う。「こんなジャケット知らんやろ」的な内輪ウケは知ったかぶりである。が、しかし、何を隠そうこの私もこのジャケットを見て強く惹きつけられたひとりである!という訳で発売を待ちたい。

 音の方は試聴が可能なのでお聞きいただきたい。ブライテストホープと称されるだけあって売れ筋の音になっている。ジャケットの方はこの微妙な色使いとレイアウトが秀逸なのだろう。親日家らしい(ありがとうございます)がプロモビデオの冒頭の日本語はいただけない。何も日本人だけが見ている訳ではないし、やや耳障りか。(ごめんなさい。これがご本人が最も恐れる「自分の意図したことと違って間違って解釈されること」のひとつになっちゃうかも知れないなぁ~)最近ではチャーリーXCXも親日家で自分で来日した際の日本の映像をビデオに入れたりしている。外人にとってはこのエキゾチックな感じが幻想的でいいのだろう(雰囲気重視で)アニメの影響も大きいが、古くは「ブラックレイン」などの映画にも遡るのか・・・。パット・メセニーも曲中で日本語を使用している。それなりに効果はあるのだろう。
 そんな訳で意に反して最近の作品から気になるジャケットを選んでみました。願わくば数年後この美ジャケと共に音楽も評価されていますように・・・。

https://www.youtube.com/watch?v=ao4o-XRU_KM

Sophie And Peter Johnston /dreams

2015-07-05 | アートなジャケット(CD&Vinyl)読み物
●これはもう、まったくクソなジャケットである。直線で適当に書いて重なった部分の色を変えてみました的な。あれだけゴージャズだった80年代によくもまぁこんなチープなジャケットが生まれたものだと思う。そうやって貶せば貶すほど、このジャケットが気になって気になって・・・。所謂「ヘタうま」なのか?(蛭子能収じゃあるまいし・・・)それともシュールなのか?!

よくよく考えてみれば彼らの音楽はこのクソ・ジャケットを差し引いても余りある優秀さだ!全英でも1曲ヒットを放っているし、日本ではCMソングにも起用されている。実際もっと流行っても良かった音楽である。たかが「シンセ・ポップ・デュオ」しかしながら青春のキラキラ感だけを切り取ったような甘いデュオ。うずくような旋律。80年代の良い部分だけを凝縮したかのような音楽は「知る人ぞ知る」なのだろう。

やがて人々の間から彼らの名前が消えた頃、彼らは歌うのだ「栄光と挫折」を知った者だけが歌う本当に物悲しい歌を「Beyond The Dark」。いま改めてこのジャケットを見つめれば、なんとキラキラしていることか・・・。

Bertie Higgins/Just Another Day in Paradise

2015-07-02 | アートなジャケット(CD&Vinyl)読み物
●「おやおやまた懐かしい」とおっしゃる向きもございますが、プログレ以外では殊更ジャケットにこだわりのあるのがAORではないでしょうか?勿論こちらも日本盤仕様にジャケット変更されたものですが、ジャケットというより、写真の配列が素晴らしいというべきか?海外盤のデザインはと云うと見るも無残なものなので掲載しませんが、ではアーティスト本人の意向はどうなのでしょう?「ジャケットは一切変えないでくれ」というような強固なご指示があってもいいようなものの、「どんどん変えてくれ」なんて意見もあるようで・・。しかしながら、日本人が日本的なセンスで選んでいるこのブログ、もしかしたら「海外盤のデザインの方が良い」という外人の方もいらっしゃるのかも知れない。民族が違うと価値観も違うので何とも言えないが、とりあえずバーティー・ヒギンスの「カサブランカ」は郷ひろみの「哀愁のカサブランカ」の原曲としてAOR史上燦然と輝く名盤&名ジャケットとしてその名を残している。そして国内、海外の違いは問わず、彼のジャケットにはなぜかヤシの木が多用されている。もうヤシの木の化身みたいな存在である。