この頃昔の本を引っ張り出してきて読んでいる。今日は昭和51年発行の「私の仏像」(東洋文化社刊)を捲った。31才のとき書店で見つけ読んだものである。京都・奈良の仏像に興味を持ち始め、時々ぶらりとひとり旅をして寺院巡りをしていた頃である。
この本の中にあまり知られていない烏芻沙摩明王を見つけた。昨年浜松へ帰郷したときに立ち寄った静岡県袋井市の可垂斉で初めて知った。そこでいただいたお札をトイレに祀っている。特に下の病気に霊験あらたかで、俗に便所の神様として知られている。彫像は少なく京都大龍寺の烏芻沙摩明王が有名である。
天台宗では五大明王のひとつとして崇められ、この世の形あるものの一切の汚れ、悪を食い尽くし、悪霊の禍いを消滅させる力を発揮するといわれている。もともとトイレは常に綺麗にしているつもりであるが、このお札を祀ることも、家族の健康を祈念してのことである。昔、厠(かわや)にはうすさま明王という神がいて、そこをいつも綺麗にすることで安産祈願になるという言い伝えもあったそうだ。
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