ハチの家文学館

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鎮魂歌

2011年04月13日 20時54分36秒 | 

                              福岡県大宰府 観世音寺 地蔵菩薩

東日本大震災                                                                               罪なき人に 大地は牙を剥き                                                                                   平和な町は 悉く海の悪魔に飲まれ                                                                                 親子 夫婦 兄弟姉妹 孫を引き裂き                                                                                   生活の糧である家庭と仕事を容赦なく奪っていった                                                                         街も畑も学校も 何もかもがズタズタになって                                                                       残ったのは瓦礫と化した地獄の立体画像

これからどうして生きていけばいいのか                                                                               親を亡くして孤児となった子供たち                                                                                妻子を失って茫然自失の夫                                                                                     船も家も失った漁師の嘆き                                                                                      勤め先が消えた会社員                                                                                      未だに消息がつかめない家族を思う人々 

大地よ なぜこんなにも残酷なのだ                                                                                   罪なき人に なぜこんなにも苦しみを与えるのか                                                                      この世に神も仏もないと言いたくなる                                                                             自然の猛威を遥かに超越した地獄絵だ                                                                                                               

警察庁によると、10日午後3時現在、警察が確認した死者は12都道県で1万2998人、行方不明者は1万4691人で、計2万7689人になったという。

お釈迦様は、ご自分の次にこの世に如来として現れ衆生を救うのは、弥勒如来だという。それもお釈迦様入滅(死)後五十六億七千万年後に現れるという気の遠くなるような先の話である。その間、弥勒如来は菩薩として兜率天で修業中で、末法の今は地蔵菩薩がこの世におりて衆生を救うことになっているらしい。六道地獄にも六つのお地蔵さんと観音さんがいて、それぞれの世界で苦しみもがき、輪廻を繰り返す衆生を救っているという。

地獄はあるかと問われれば、私はあると思っている。今回の大震災はまさに生き地獄である。人間生きている間の言動によって、地獄、畜生、餓鬼、修羅、人間界、天界のいずれかに振り分けられるというが、悪いことをしたわけでもないのに多くの人が命を落とした。まさか地獄にいくことはないと思うが、せめて天界、人間界にとどまってほしいと思う。

鎮魂歌

父よ母よ 夫よ妻よ                                                                                          息子よ娘よ 兄よ妹よ

辛かったろう                                                                                           寂しかったろう                                                                                                                                                                                            苦しかったろう                                                                                              痛かったろう

私たちはお前たちの分まで                                                                                       がんばって生きて行くよ                                                                                         生まれ育ったこの町を                                                                                           きっと再生して見せるから                                                                                      天国で見守っておくれ

そしていつか                                                                                             がんばったね                                                                                               よかったねと                                                                                             そう言ってもらえるようになりたい

23/4/11 記



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