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ハチの家文学館

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妻を亡くした男の話

2020年01月16日 13時13分22秒 | ハチパパのひとり言

       新潟県高山村 菜の花公園より千曲川を望む

人生のどん底経験は?と聞かれて、夫または妻を亡くした経験を話す人は多い。昨夜のNHKテレビ「ガイロク」でも、会社を辞めて妻が亡くなるまでの4年間、夜も眠れず妻の介護を続けた男の話が紹介されていた。

その人は妻を亡くしたショックは大きかったけれど、4年間料理を覚え必死に介護したことで、悔いのないやり切った表情が爽やかだった。今は自分のために生きたいという。

自分はいまのカミサンに介護をしてもらうことしか頭にないが、逆のことも考えておかねばならない。前のカミサンを亡くしたのは48年も前27歳の時のことで、おふくろが二人の息子を20年も面倒みてくれたし、とにかく若さで乗り切った。75歳のいま、ガイロクの男性のように出来る自信はない。

昨日、1年ぶりぐらいに行ってみたい小料理屋があって、顔を出したら女将さんが「あらお久しぶり」と愛想よく迎えてくれた。看護師になった娘さんの名前を付けたお店だが、その娘さんも結婚して孫も生まれたという。確か一人娘の母子家庭の記憶があるが、親としては安堵されたことと思う。

飲んでるうちに酔いが少し回ってきたころ、あとから入って来た男性と意気投合、冷酒をおかわりしてついつい話し込んでしまった。彼は5年前に妻を病気で亡くした経験を話してくれた。

彼の子どもたちは成人して家庭を持っているにしても、これからまだ長い人生がある。私の体験を話してみたものの、人それぞれの生き方がある。

人生は選択の連続、これから先どんな出会いがあるかもわからない。元気なうちはいいが、病気や怪我で支えてくれる人がいるかいないかでずいぶん違った人生になる。男ひとりというのは、気楽なようで寂しいものだ。

 

 

 



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