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ハチの家文学館

ハチの家写真館(http://hachinoie.exblog.jp/)の文芸版

小さな旅

2010年03月14日 09時20分03秒 | ハチパパのひとり言

NHK総合テレビの「小さな旅」を欠かさずみている。今日は、ひな人形の街・勝浦が舞台。全国から贈られたひな人形が、街のあちこちに飾られる。贈る側の様々な人生が、ひとつひとつのひな人形に沁み込んでいる様子が、添えられた家族の手紙から十分に窺える。

私は染色業を営む両親と男兄弟5人、住込み従業員の男衆数人の家庭で育ってきた。結婚して出来た子供も男の子二人。どちらかと言えば女っ気のない家庭で、ひな祭りとはずっと縁がなかった。しかし、息子たちが結婚して、それぞれ最初に出来た子供が女の子。生まれて初めてひな祭りというものを経験した。孫娘の可愛い顔が、お雛様のように愛しく思えた。

亡くなったおふくろが、家業に家事に育児にと、幾十年も働き続けたうえに、私の息子二人を58才からから20年も面倒を見てくれた。今のカミサンがよく言う。「お母さんに一人でも娘がいたら、ずいぶん違っただろうね」と・・・。男ばかりの我が家に、女の子を授けてくれたのも、娘がいなかったおふくろの苦労を思う気持が、天に通じたからかも知れない。男ばかりの家に、今のカミサンが来てくれて、そのカミサンに娘がいて、その娘の子供も女の子。今の我が家は、男6人女7人、女性上位になりつつある。手塩にかけた孫の幸せな笑顔を、皺くちゃの顔に嬉し涙を浮かべて喜んでいるおふくろの顔が浮んでくる。


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