福岡県前原市 大悲王院 千手観音立像
雪の白夜 大悲王院本堂を大師堂より望む
尊敬する大仏師西村公朝(こうちょう)さんの本「仏像は語る」を読み返す。平成8年に買い求めた新潮社の文庫本であるが、「仏像の声」とともに公朝さんの軽妙な文章が好きで、何度も何度も読み返している。
この本の中に、「土地を護る仏さん」というタイトルで10頁にわたって書かれている福岡県大悲王院千手観音の話があるが、この記事をすっかり忘れていた平成17年1月10日、仏像写真撮影のため全国行脚を始めた九州最後の日に、この大悲王院を訪ねて4㍍60もある千手観音を撮影させていただいた。
この時の感動をNHKテレビ「にっぽん心の仏像100選」に投稿、採用されて全国放送されてからもう6年半になるが、これも尊敬する公朝さんが、この千手観音の修理に携わっていたなんてあとで知って、公朝さんが私を導いてくれた気がして実に興味深い。
大悲王院の千手観音立像は、全国行脚して撮り続けた数多くの仏像の中で、最も感動を覚えた仏像であることは今でも変わらない。
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