まぼろしの昭和６５年

仕事先で久しぶりに、
女子更衣室で、ロッカーを借りれた（笑）

その部屋にあったテーブルに貼られていた、
花と緑の博覧会のシール。

あぁ～なっつかしぃ～。

しかもよくよく見ると、
昭和６５年とある。

もはや全然思い出せないけど、
まだ（昭和）天皇は健在で、
自粛ムードもない頃から、
この宣伝シールは存在していたんだろう。

昭和６４年ですら、たった一週間しかなく、
ましてや、６５年なんて未来は来なかった。

あの頃も今と同じマネキンの仕事をしていた。

昭和６５年なんて、
私が社会に出ていろんなことを経て、
またマネキン業に復活する未来より、

その当時同じ大学のクラブで、
一緒にグダグダやっていた
Ｙ君こと夫と結婚する未来より、

容易に想像でき、
確実に、当たり前に来る
未来だったのに。

想像しなかった未来ですれ違った
花と緑の博覧会シール。

奇跡的に
もし、また見つけることが出来るとしたら、
どんな未来を「今」にして、
私はこのチューリップちゃんを眺めるだろう。

まぼろしの昭和６５年は、
私の歩みや未来を
今も変わらぬかわいらしさで、
照らし出して、すれ違った。