日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

二次会でのお話。

2005年10月16日 | 五行歌な日々
で、本番の芦屋歌会な訳ですな。で、着物の全体像の写真は撮り忘れたわけですな(笑)。

それにしても、
自分の予想よりも、早く着物を着れる様になった自分が好き(笑)
そして、満を持して、
先月より一本はやい電車に乗ったのに、
着いたのはギリギリ。かなしー。

奈良歌会の宮澤慶子さんとお話して、
明石から来る私よりも、
奈良の生駒の方からのほうが、
短い時間で来れてます……??
ってことがわかり、
兵庫県の広さを思う。かなしー。

     ★

歌会は12人(うち見学者2人)で、
ちょうどよい人数ではないかと思った。

まぁ、そのうち約半数は、
奈良の三好茂弘さん・増田幸三さん・宮澤慶子さん・私
の、外の人達だけれど(笑)

長年されている方は、新しい人から刺激を受けて、
新しい人は、長年されている人から刺激を受けている、
そういう印象を持った。

全体的には、歌も、発言も面白かったです。

私の歌と私がいいなぁと思った歌の話は、
また別に立てて書きます。

そして、話は一気に二次会へ。

     ★

二次会は、奈良歌会の人々と私、須賀さんの
五人になった。

で、先月、
ここのブログで、芦屋歌会での、
先生の講演の時、
私語の多い印象を受けたという、
負のイメージのほうを書いたことを、
代表をされている須賀さんにだけは、
申し訳なく思っていたので、
そのことを詫びた。

言ったことを訂正する気は、全くないが、
出発にケチをつけたようなかたちにはなったので、
そのことに関しては、詫びを入れなければと思っていたのだ。
須賀さんは、おおらかに、
受け止めてくださってたみたいで、ほっとしたけど。

で、須賀さんは、それをお読みになられていたけれど、
他の方は、事情を知らないので、
こんなことを書いた、ということを、
お話させてもらった。

そこで、去年のきんきサロンの時の、
激怒した背景や経緯の詳細を、聞く。

なるほど、と、納得したものの、
おそらくこれは、人によって、様々な見方があるだろう。
ここで、数人の方のお話を聞いても、
全員のお話を聞いても、
根本的に、私が思うことは、揺るがないな、
と思ったのが、率直な感想だ。

ただ、そのお話を聞いたことで、
100回歌会を称える会と、
発会の初心者中心とした歌会との、
ざわめきを、
並列に置くのは、
置かれた方がたまったものではないと、
思うかもしれない、とは思った。

と、いうのも、ここで、
三好茂弘さんと意見が対立したからだ。

白熱した。

     ★

その対立は、途中から、
論点がずれていることがわかった。

結局私は、単純に、
人の話を聞くマナーについて、思っているだけで、
初心者向けの同じ話を聞き続けるのは、
集中力がだんだん欠けていくのは、理解できるが、
初心者の耳を傾ける姿に、軸を合わせて、
その妨げになるべきではない、と思っていて、
これは、五行歌以外のことに対しても、
同じ考えでいるのだが、
今まで、五行歌関連に関しては、
こういうことを思ったことがなかったので、
素朴に違和感を持っているだけだ。

が、三好さんの論点は、
もうちょっと高尚だ(高尚って言うのか……?)

私の考えの軸が、
発会時の初心者向けのお話なのに対し、
三好さんの軸は、
100回記念歌会のほうだったからだろう。
話のひろげ方が真逆になったのだ(と途中から気がついた)

いろんなことをすっ飛ばすが、
三好さんが、草壁主宰のお話で、
一番いいと思ったお話が、
九十九里浜での全国歌会(2001年だったかな?)での、
アイヌ語などについての言語学的なお話だという。

同じ話を聞くのはもういい、ということだった。
そして、人の前で話すのだから、
じっくり腰をすえて、勉強なり研究したことなりが、
聞きたいのに、ということだった。

なるほど、と思う。
それはそれで、納得。
ずれながらも、納得。

納得しながらも、
「三好さんは、すごいな」というラベルを貼って、
道を分けていく自分を発見。あやややや~。

何故ならば、アイヌ語のお話、
漠然と何かは感じたけれど、
興味を持つことが出来なかったからだ。

ふと、草壁主宰の、ジレンマを思う。

人の前にたって、話をするって、
むずかしいな。

     ★

三好さんの話の前提について思った。

五行歌の成り立ちなどに、
一定の納得が出来、作歌をし、
続けてこられた人々が、
次に流れていく欲望はどこか。

少なくとも、三好さんから、
私が感じ取ったものは、
アカデミックな方向だった。
古典、と言っても、いいかもしれない。

その方向は、王道かもしれない。

が、王道と言えども、たった一本の道であって、
長年歌を続けられた人々が、
必ず歩み始める一本道とは、
どうも思えない。

五行歌を書く経年が増えることと
古典などアカデミックなことに興味を持つこと。

このふたつに、
比例関係を、
どうも私は見い出せない。

人の興味は多岐にわたる。
マクロな目でみれば、それは王道かもしれないが、
だが、他の道が邪道とは言い切れないだろう。

教育的な方向に行く人もいれば、
経済的な方向にいく人もいるだろう。
いや、そんな大きな方向へは行かない人だっているだろう。

『五行歌』という雑誌が発刊されて、
確か10年前後だと思うけれど、
つまり、本というかたちで、
世に問うようになって、10年前後だと思うのだけれど、
そこから思えば、
9年目に入っている私は、
比較的息長くやってる方に見なされるだろうけど、

未だに私は、
主宰の話で、
初心者に向かって、
話している内容の中に、
今までとは微妙に違う
キランと光る砂金のようなことを、
言ってはいないだろうかと、
そういうところを漁っている。

私が今、古典を読んでみようかな、と思い、
実際にヨチヨチ歩きで触りだしているのは、
五行歌の経年という要素より(←全くないとは言わないけれどね)、
生活環境の変化の方が、
影響を及ぼしていると思っている。

人それぞれの興味の方向は、
人それぞれの人生の歩みに、
フィットしたかたちで発展していく。

そういう様々な人達に、
ある一定の評価を得るように、
お話をしなければならない立場の人達の、
苦労をふと、垣間見る。

     ★

私語の話について、ズレを修正し、
ある一定の理解で一致してから、
私が、正岡子規から読み始めようとしているのは、
講座を維持するために、サクラとして、
正直言って、消極的な気持ちで、
かよわせてもらった、
NHKの講座で、
三好さんが、正岡子規のお話をしてくださったからですよ、
というお話をした。

「『歌よみに与ふる書』!」と言って、
三好さんはあのえびす顔で喜んだ。

あの頃は、まだ結婚もしていなくて、
フリーターとはいえ、毎日仕事をしていて、
土曜日の午前中で、眠くって、眠くって、

「なんで五行歌講座なのに、
正岡子規や与謝野晶子の話聞いてんだろう
(もちろん五行歌と結びつけてお話してくださっているんだけれど)」

と、ぶっちゃけ、思っていた。

だが、今になって、
そういうお話を聞いていたことが、
次の足がかりを作っている。

種は、いつ発芽するかわからないと、つくづく思う。

そういういつ発芽するかわからない、
あるいは、発芽することはないかもしれないものに、
賭けていく事の大変さを思う。

私が賭けているものは何?
それとも、賭けているポーズをしているだけ?

ヨチヨチ歩きの、
自分の足元を見下ろす。

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4 コメント

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芦屋歌会 (須賀知子)
2005-10-19 13:38:15
第二回芦屋歌会にご出席、ありがとうございました。

私事でドタキャンになるかもしれない不安があって

各方面へのご案内を控えていたから、とても嬉しかった。始めたばかりの人にとっては、長年やってる方の歌評は何よりも参考になりますものね。

三好さん、増田さん、宮澤さん、稲ちゃんの応援を得て、私自身がリラックスしてやれました。本当にありがとう。そうそう、点数は気にしないでと言いつつも、芦屋歌会の方が一席だったのも最先よく嬉しいことでした。



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おつかれさまでした。 (いなだっち)
2005-10-19 16:04:15
こちらこそ、ありがとうございました。



>私事でドタキャンになるかもしれない不安があって



こればっかりは、仕方がないことですよね。

お察しします。

もし、私で出来ることがあれば、

ご連絡ください。



当日のこととなると、

ちょっと遠いので、

JRが今、信用しきれないし、

お約束しかねますが、

レポートなど、可能な限り、

引き受けようと思いますので。



>芦屋歌会の方が一席だったのも最先よく嬉しいことでした。



そうですね。

最初の方々は、

なんと言っても、点数は気になるところです。

でも、練りこんだ、いい歌だったと思います。1位の歌。



皆さん、書くことも、読むことも、

肩ぐるしく思わずに、

続けて下さったらいいですね。



台風の日々が、続くんでしょうけれど、

どうぞ、お体だけは、大切にしてください。
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ありがとう! (須賀知子)
2005-10-30 22:09:09
ありがとうございます。頼りにしています。ってなんて遅いコメントや

ゆ~っくり読みなおす時間と余裕が戻ってきました。

おまけに体重まで戻ってきちゃいましたけど・・
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健康な証拠ですって! (いなだっち)
2005-10-31 12:30:25
そういえば、Iが、全国歌会で、

「須賀さん、会うたびに痩せている気がする……」

と言ってました(笑)



全国歌会もお疲れ様でした。

ひといきつけて、よかったですね
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