「お客様、この商品は今月限りの」、「メニューにない品物ですけど」、「お客さん好い子がいるよ」と懲りない面々から声をかけられますが、大抵はというより全く、そのような言葉に耳を傾けないのであります。傾けた時は完全に冷やかしであります。今月限りなら、在庫がでっちゃったの、メニューにないものを食べたいなら、はなから他の店にいってるよ、残念、好い子を口説くより、悪い子のほうが、と冷やかし半分で答えるのですが、もっとも最後の返答は相手を見ないと、返す刀で、「お客さん、うちではなんでも取り揃えているから」なんて墓穴を掘ることになります。それでも、魔が差す時がありまして、とりわけ本の帯には弱いのであります。
帯に「書店員絶賛、読み始めたらローラコースターのように一気に云々」とある、アメリカのミステリーを買ってしまいました。文庫本で上下巻であります。FBI捜査官が出てきます。ここから先は、小生のいう本に興味がある、もしくは既に購入して、これから読もうとしている、さらには今上巻であるという読者の方はお読みにならないでください。
さて、ハリウッド映画同様、捜査官の出てくるミステリーものも既に万策尽きたのが小生の実感であります。羊たち、ハンニバルなぞは、一つの話から次の話へと人物の焦点を変えたり、格物致知に関する知識を披瀝することで読んで楽しいですが、後は、とりわけ女流の推理ものは読むに耐えられないのが、実感であります。件の作品も、上巻を四分の一ほど読んだ時点で、犯人の目星がついてしまい、あとはいかに物語の展開、人物を掘り下げるかでありますが、どうも今一つであります。恐らくは、映画化、もしくはテレビ化を狙うために、映像化しやすい文章にしているからでありましょう。ドラマのCSIやら、映画なら捜査官が活躍するものを見ていれば自然と場面が浮かんできてしまい、「ああこれなら」となってしまうのであります。スティーブンキングやKディックのような作家ならまだしも、かの国も安易に素人に物語を書かせすぎるようであります。
映画ならDVDのレンタル料金で済みますが、文庫本二冊なら確実に英世さんが飛びます。しみったれたことを言うようですが、つい「やられた」と思ったので書いてしまいました。どうせ帯に騙されるなら、三味の一つでも爪弾く帯に騙されたいものです。
帯に「書店員絶賛、読み始めたらローラコースターのように一気に云々」とある、アメリカのミステリーを買ってしまいました。文庫本で上下巻であります。FBI捜査官が出てきます。ここから先は、小生のいう本に興味がある、もしくは既に購入して、これから読もうとしている、さらには今上巻であるという読者の方はお読みにならないでください。
さて、ハリウッド映画同様、捜査官の出てくるミステリーものも既に万策尽きたのが小生の実感であります。羊たち、ハンニバルなぞは、一つの話から次の話へと人物の焦点を変えたり、格物致知に関する知識を披瀝することで読んで楽しいですが、後は、とりわけ女流の推理ものは読むに耐えられないのが、実感であります。件の作品も、上巻を四分の一ほど読んだ時点で、犯人の目星がついてしまい、あとはいかに物語の展開、人物を掘り下げるかでありますが、どうも今一つであります。恐らくは、映画化、もしくはテレビ化を狙うために、映像化しやすい文章にしているからでありましょう。ドラマのCSIやら、映画なら捜査官が活躍するものを見ていれば自然と場面が浮かんできてしまい、「ああこれなら」となってしまうのであります。スティーブンキングやKディックのような作家ならまだしも、かの国も安易に素人に物語を書かせすぎるようであります。
映画ならDVDのレンタル料金で済みますが、文庫本二冊なら確実に英世さんが飛びます。しみったれたことを言うようですが、つい「やられた」と思ったので書いてしまいました。どうせ帯に騙されるなら、三味の一つでも爪弾く帯に騙されたいものです。