アメージング アマデウス

天才少年ウルフィは成長するにつれ、加速度的に能力を開発させて行きました。死後もなお驚異の進化は続いています。

東慶寺花便り、縁切り寺異聞

2018-03-03 01:52:41 | 映画
 
 井上ひさしが10年をかけて紡いだ『東慶寺花だより』を原案に、「わが母の記」の原田眞人監督が『駆け込み男と駆け込み女』として映像化!
大泉洋主演、戸田恵梨香、満島ひかり他、豪華キャスト競演で描く新感覚時代劇が誕生!

 質素倹約令が発令され、庶民の暮らしに暗い影が差し始めた江戸時代後期。鎌倉には離縁を求める女たちが駆込んでくる幕府公認の縁切寺、東慶寺があった。但し、駆け込めばすぐに入れるわけじゃない。門前で意思表示をした後に、まずは御用宿で聞き取り調査が行われるのだ。戯作者に憧れる見習い医者の信次郎は、そんな救いを求める女たちの身柄を預かる御用宿・柏屋に居候することに。知れば知るほど女たちの別れの事情はさまざま。柏屋の主人・源兵衛と共に離婚調停人よろしく、口八丁手八丁、奇抜なアイデアと戦術で男と女のもつれた糸を解き放ち、ワケあり女たちの人生再出発を手助けしていくが、ある日、二人の女が東慶寺に駆け込んできて…。(c)2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会。~より

 東慶寺(とうけいじ)は、神奈川県鎌倉市山ノ内にある臨済宗円覚寺派の寺院である。山号は松岡山、寺号は東慶総持禅寺。寺伝では開基は北条貞時、開山は覚山尼と伝える。現在は円覚寺末の男僧の寺であるが、開山以来明治に至るまで本山を持たない独立した尼寺で、室町時代後期には住持は御所様と呼ばれ、江戸時代には寺を松岡御所とも称した特殊な格式のある寺であった[注 1]。また江戸時代には群馬県の満徳寺と共に幕府寺社奉行も承認する縁切寺として知られ、女性の離婚に対する家庭裁判所の役割も果たしていた。
 東慶寺が駆け込み寺として機能していたのは約二百年で二千人程の離婚を裁定していたそうですから、一年平均二十、以外と少ないですよね。しかし、現代だからそう感じるので、当時としてはかなりの数だと考えられます。
 私はタイトル『駆け込み男と駆け込み女』から、ドタバタ喜、ヶ原』か面白かったので観ることにしました。
 これはドタバタというより軽妙洒脱な語り口と、心に染み渡る数々のエピソード(もちろん離縁)を鏤めた本格的な時代劇で、大変感銘致しました。

 大泉洋(北海道生まれ)の早口の台詞回しは落語を思わせ、少しなまっているのが、江戸長屋の住人の江戸弁としてリアリティを増しています。
 彼は器用貧乏なのでしょうか? どの作品でもそこそこ面白い演技をしていましたが、パンチに欠けているというかイマイチでした。が・・・、本作では完全にハマッテいます。
原田眞人監督は『関ヶ原』でもそうでしたが、女優を使うのが巧いですよね、本作でも、戸田恵梨香と満島ひかりの駆け込み女、東慶寺院代法秀尼の役の陽月華が好演していました。
 縁切りの為の東慶寺での2年間の修行を四季折々の美しい情景を、縁切りの珠玉のエピソードが鏤められた快作に成っています。
 皆様に強くお勧め致します。
 GOROU
2018年3月3日




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