大好きな町田康の原作をもとに、大好きな宮藤官九郎が脚本を書き、大好きな石井岳龍が監督をした、「パンク侍、斬られて候」を観て来た。
自分にとってこれ以上はあろうか、という作品である。
何より実写化にあたり気になっていたのが、肝心の町田節がセリフのやり取りだけでは片手落ちであるということ。
それはクドカンの妙案により杞憂に終わり、原作のよさを殺してはいなかった。
それどころか、しっかりと原作に沿った作りであるものの、明らかに「石井岳龍の映画」にもなっているのが、ファンとしては堪らなかった。
町田は、パンクとはふざけること、というようなことを何かの本に書いていたと思うのだが、この映画はまさに数多の金子と才能を惜しげもなく使い、真剣にふざけ倒していた。
ふざけ倒していたが、熱かった。
ピストルズで体温が上昇したし、数日経った今も余韻が残ってるくらいだ。
でだ、脚本家が四十代、原作者が五十代、監督が六十代。
若い時に狩撫やらも、といわんでも、ロックとかレゲエとかサブカルとかが元気だった時代を過ごしてきたはずだのに、世のオッサンオバハンは何しとんの?
四十代から六十代こそ、こんな映画を観てガハハと笑わんかれ。