阿佐ヶ谷の古本屋「元我堂」ナンダ店長日記

下町とモダンが混在する町、阿佐ヶ谷。そこに妙に佇む一軒の古本屋「元我堂」を水曜店主ナンダが見たままに。そのままに。

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2007-11-01 13:25:38 | 元我堂店番日記
案の定、感傷に浸るヒマもなく、ドタバタと最後の店番を終えました。だってこれ、この人、きょ~っなんてことすんの!
シャッターを押してからすぐ止めましたよ、あぶないあぶない。

ともかく3年と数ヶ月、ここ元我堂の番台に座らせていただいて、いろんなものを吸収することができました。
あ、これせどりっていうんだ?ということも知ったのも元我堂をはじめてから。
お客さんと本のことを話す楽しさは格別。
阿佐ヶ谷の人たちはほんとに優しくて、こんな妙なお店を「面白いねー!」と言ってくれて。
元我堂はとまり木みたいな場所、と言われることがあるけど、それはお客さんだけじゃなくて自分にとってもなんです。
気持ちが悶々としていても、ここでひと息つけば、なんとかなったし。

なんといっても本ってやっぱりすごい。
たった数百円で、違う世界を歩けたり幸福をもたらしてくれたり飾りたくなるような素晴らしい絵が何枚も何枚も綴じてあったり。どーんとした懐の広い芸術なんですね、本は。誰にでもどこへでもご一緒してくれる健気さもあるし。
知っても知ってももっと知りたくなる底なしワールド。本。古本。
いいなー。ほんとにありがたいなと思うんです。
結局この元我堂からもらったものは、こういう気付きだったんだろうな。

ほんとにどうもありがとうございました。

またどこかでお会いしませう。

最後に、お世話になった朝暘のおじちゃんおばちゃんどうぞお元気でいてください。餃子定食が恋しくなったらまた行きます。
お向かいの三好堂のおじちゃんも。ちょっとおっかなそうでしゃべったことないけどきっと良い人なんだと思う。