【今日の仕入れ本】
■「星の王子さま」サン=テグジュペリ(岩波少年文庫)400円
■「ムギと王さま」エリナー・ファージョン(岩波少年文庫)400円
■「グレイ・ラビットのおはなし」アリソン・アトリー(岩波少年文庫)400円
■「長い長いお医者さんの話」カレル・チャペック(岩波少年文庫)300円
■「ちいさいおうち」バージニア・リー・バートン(岩波の子どもの本)300円
■「くまくんのおともだち」EHミナリック さく/モーリス・センダック え 300円
■「椋鳥の夢」濱田廣介 1000円
■「いまはあき」ロイス・レンスキー 450円
■「ふゆがすき」ロイス・レンスキー 450円
■「地下鉄のザジ」レーモン・クノー(中公文庫)400円
■「ノックの音が」星新一(講談社文庫) 200円
■「はだか/谷川俊太郎詩集」佐野洋子/え 900円
■「ガラスの地球を救え」手塚治虫 700円
■「人魚の鱗 vol.1」松谷みよこ、川上弘美、今江祥智 他 700円
■「おやゆびひめ」(いわさきちひろ おはなしえほん) 700円
■「モモ」ミヒャエル・エンデ 1200円
■「小さな魔女」オトフリート・プロイスラー 700円
■「紙の絵本シリーズ BLUE TO BLUE」駒形克己 1200円
■「生活”照片雑文”」島尾伸三 2200円
■「月の本」林完次/写真 2500円
■「袋小路の男」絲山秋子 900円
■「神の子どもたちはみな踊る」村上春樹 800円
■「ファッションディレクターの言葉と心と夢」福田春美 600円
■「最低で最高の本屋」松浦弥太郎 初版 700円
■「ジプシー」ジュール・ブロック(白水社新書)600円
■「萩原朔太郎詩集」岩波文庫 500円
■「人の砂漠」沢木耕太郎(新潮文庫) 400円
■「ニューギニア高地人」本多勝一(朝日文庫) 200円
■「夏と花火と私の死体」乙一(集英社文庫) 300円
■「乳房」伊集院静(講談社文庫)250円
■「方丈記」鴨野長明(岩波文庫)200円
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なんとなく最近は好きな本を見つけると、自分で読んで感動して、大切にしまっておくというよりも、やっぱりそれはもっと他の誰かに読んでほしいという気持ちが強くなってきました。
だから、前みたいに手元に置いておきたいというのはそんなに無くなったかもしれない。
自分の本棚の本が増えてもあまり興奮しなくなってきた。あれれ。
私はこの本に出会っただけでもいいじゃない、と。
またどこかですぐに手に取れるわ、と。
記憶が残っていればいつだって再生可能なんだ。
(と言いながら先日の「月の本」はやっぱり手放せません。
でもやっぱり誰かにおすすめもしたいので自分のとは別に仕入れました)
だからというか、ほんとに好きな本、自身持っておすすめできるような本をどんどん仕入れていこうと思います。高価な貴重本じゃなくても、何度も読み返したくなるそんな本を。
いや、今までもその気持ちはあったのですが、今回ちょっと改めて決意。
でもたまに冒険もするかもしれない。(…え。)
そんなわけで今回の品出し本。
本棚からあーこれこれと引っ張り出してきたものがたくさんあります。
「人の砂漠」なんてこれまで何度仕入れたか分からないし、「萩原朔太郎詩集」や「乳房」はひっそりとした感動を求めている人に是非読んで欲しい名作だと思います。
「モモ」は平和を求めるエンデの強い想いを汲みながら、いや、汲まなくてもいいやこの際。最近忙しさで自分を見失いそうな人に。
トイレでちょこっと読み用に「ノックの音が」、「人魚の鱗 vol.1」あたりいかがでしょう。
「袋小路の男」はとても静かな純愛小説です。新刊書店でもたくさん売っていますが古本ならちょっとだけ安いです。でも中身は同じ。同じ良さがある。
本多勝一さんを読んで、ルポライターっていうのは文章力だけじゃないんだな、と実感したり。
さてさて休日には「ムギと王さま」や「グレイ・ラビットのおはなし」を日だまりで読んでみて、夜更かしするなら乙一、または「神の子どもたちはみな踊る」とビールを。ナンダは”アイロンのある風景”という短編が一番好きなのです。ま、それはいいのですが。
アラーキーが「センチメンタルな冬の旅」なら、谷川俊太郎さんは「はだか」で勝負。愛です。
島尾伸三さんの写真にも愛が詰まっていますが、さらに、写真に添えられた短い言葉にはセンスがあります。この「生活」は、目次からすごいです。
えーとキリが無いので終わります。
これだけ本が世の中に溢れていると、人一人が一生の間に出会える本なんて限られていて、
でもそこには色んなタイミングやチャンスが転がっていて、出会わない本と出会わないままでいるのも運命だし、そこでこの本手に取るかー!っていうのもそれもまた運命。
そんなようなことを「最低で最高の本屋」の中で松浦弥太郎さんが書いていたなどこだっけ、と今読み直していたら、ほとんど全部読んでしまって(しかも結局その箇所は見つからず。あれー?)再度感動してしまって売りたくなくなってきました。
この人の丁寧な姿勢はいいなあ。真剣にていねい。こだわりはあるけど執着はない。
常に前を向いているところ。新しいことを含め、前。 やっぱりすごいや。
で。とにかく本に出会うこと、出会わないこと。これはそんなに大げさな違いではないと。
そうそう。
ほんの少しのタイミングでこれはどうにでもなるものだから。
でも読むなら、せっかく手に取るなら、少しでもそこにストーリーがあったらいいな。
本棚の陳列の中からレジへ持っていくという単なる動作じゃなくて、どこで買ったか、どんな日に買ったか、どんな想いで買ったかという記憶が残ればいいな。
元我堂で本を買ってくれるお客様には、ほんの少しでも、元我堂で買ったんだこれという記憶が残ればいいなと思います。レシートという記録は無いのですが。
元我堂は店長がそれぞれのテンションで、そこに座ってお客様を迎えます。
お客様とできるだけ近い距離でいたい、時にはお客様に大切なことを教えてもらうこともあります。
日々勉強です。
そんなお店があってもいいんじゃないかなと思います。
ー自分のためになるってことは、そんなに大したことじゃない。
自分じゃない誰かに喜んでもらいたいと思ったときに、人はがんばれる。ー
これも弥太郎さんの言葉ですが、ほんとにそんな気持ちってあります。
できないことはそれはそれは果てしなくありますが、できることならきっと、できる。
。・。・。・。・。
そんな元我堂の地図は >>
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