東京クァルテット ラスト・コンサート イン ジャパン
弦楽四重奏曲ト長調D.887 シューベルト作曲
バイオリン:マーティン・ピーヴァー
[収録:2013年5月21日/王子ホール]
東京クァルテット

東京クヮルテットの起源は桐朋学園まで遡る。斎藤秀雄の薫陶を受けた当時の創立メンバーがそれぞれの室内楽への深い思いを胸に渡米し、1969年、ニューヨークのジュリアード音楽院で結成。その翌年ミュンヘン国際コンクールで優勝し、以来43年を経てメンバー交代をしながらも世界最高峰の弦楽四重奏団として人々を魅了し続けてきた。現在のメンバーになったのは2002年から。地元ニューヨーク「92丁目Y」やスペインのマドリードでは、室内楽の魅力を多角的に伝えるシリーズ・コンサートを続けている。メンバーは、76年以降レジデンス・カルテットとしてイエール大学音楽院に勤め、授業のある期間はイエールで、夏は名門ノーフォーク室内楽音楽祭で多くの時間を教育に捧げ、北米、ヨーロッパ、アジアでも定期的にマスタークラスを開催してきた。ドイツ・グラモフォンとの専属契約で世界の主要なカルテットの1つとして確固たる地位を確立。そして、BMG/RCA、EMI、CBS、VoxBox、Biddulphを通してリリースされた録音は、30を超える。ハルモニア・ムンディから発売になったブラームス「クラリネット五重奏曲」が多くの称賛を得、このリリースに続いて同社のマルチ・レコード・プロジェクトの一環としてベートーヴェン・チクルスの録音を完成させた。95年より日本音楽財団から「パガニーニ・クヮルテット」というセットを貸与されている。本年6月をもって解散となる。