日本国憲法blog

現行日本国憲法と自民党憲法改正草案を比較する。
日刊更新、基本として一条ずつ吟味する。
転載歓迎。

第三条、第四条、第五条

2015年11月01日 | 日本国憲法
(国旗及び国歌)
第三条 国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。
2 日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。


(元号)
第四条 元号は、法律の定めるところにより、皇位の継承があったときに制定する。

(天皇の権能)
第五条 天皇は、この憲法に定める国事に関する行為を行い、国政に関する権能を有しない。

〔削除〕

〔削除〕


第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

〔新設〕

〔新設〕

第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
② 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。




もうさっそくおかしな改正が見られる。

現行第三条では、天皇の国事行為の規定が記されているのに、改正案では国旗、国家、元号についての規定が書かれている。天皇の国事に関する行為のみ行う、とする現行第四条は、改正案では第四条②、第五条が削除されている。

そもそも、現代日本においては「有能な外交官」たる天皇をあとに回し、国旗、国家、元号という「天皇制を象徴するもの」を先に詳細に記すというのは、非常に奇妙なことだ。いわゆる、反共右翼の人たちは不満を言わないのであろうか。

憲法の論議からは外れ、余談になるが、「愛国」の反意語は「売国」になるのだという。上で述べたような転倒は、愛国主義者によるものではなく、売国奴によるものではないか。

安倍よ、麻生よ、いつか右翼の少年に刺殺されることがあるかもしれないぞ。





憲法改正推進本部最高顧問 福田康夫


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