叔父叔母から虐待されていて、劣等感の塊のような人間のハリーは、
いつしか「自分は選ばれし魔法使い」「両親も伝説の魔法使い」
と妄想するようになり、やがて現実と妄想の区別がつかなくなって
ホグワーツ精神病院に入院させられる。
そこで親しくなった患者のロンやハーマイオニー達と妄想を共有し、
一緒に空想の中で大冒険を繰り広げるが、次第にロンとハーマイオニーは
これが妄想だと認識するようになり、現実世界へと戻っていく。
二人は退院した後も、いまだに現実と妄想の区別がつかないハリーを
現実に引き戻そうと何度も見舞いに来て説得を試みるが、
ハリーは現実を受け入れることを拒否し、ますます妄想の世界に入っていく。
二人はハリーを現実に引き戻すことを半ばあきらめ、見舞いに来る回数も次第に減っていく。
そしてとうとう誰からも見放されたハリーは、ロンとハーマイオニーの戦いの末に死んだのだと思いこむ。