たたたた。

昨日ビデオを返却しに行ったら蛇口が手を振っていた。
君が悪いので棚に戻したら、目がキツネみたいに釣りあがって追いかけてきた。
怖くなったので店員に相談したら、蛇口は裏に連れてかれた。
後でまた見に行ったら、蛇口は元の位置に固定されていた。

屏風にに入らずんば、虎子を得ず

浴室に入り浴槽に入り、一息ついてシャンプーで頭を洗おうと容器の上部をプッシュするも出てこない。ちゃんと中身はあるよなと容器を振って確認したら中から悲鳴が聞こえてきた。容器を開けて中を確認するとそこには桃からうまれた桃太郎。曰く「日本人の脳には秘密がある。空間認識能力の違いが極端にデフォルメされた二次元への理解を可能にしている」なるほど、道理で日本でアニメや漫画が盛んなわけだ。自虐ともナショナリズムともとれる高揚感に包まれ、思わず裸で浴室を飛び出した。「変態立国日本！」胸騒ぎが止まらない。「偉大なる我々日本人は上位概念へ移行する！」世界が自分に味方しているように思えた。冷凍庫から氷を取り出し、バケツに入れて水を入れ、頭のてっぺんからドシャっとかけた。体中に電流が走った。桃太郎、桃太郎。祝福の声を聞かせておくれ。桃太郎は答えた。「それは脳が作りだした幻想にすぎない。」私は桃太郎を否定した。すると桃太郎は消え、代わりに浦島太郎が現れた。「私は完全なる同意者だ」ふたたび気分が良くなった。食器用洗剤をチュッチュチュッチュ吸いチュッチュ。喉の奥から泡が押し上げてくる。洗礼の儀式は終わった。上位概念へと移行する準備ができた。「さようなら三次元！！」私は部屋の隅に積み上げたマンガ雑誌を一冊手に取り、表紙に接吻した。

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山の中で横目を向きながら国益国益とブツブツとつぶやくお爺さんに黄色い財布をプレゼントしたら血を吐きながら萎んで小さくなったんだ。僕は善意による殺人でも法によって裁かれるべきだと念を押したのに。そらきた。草が伸びる草が伸びる。生い茂る密林。広がるジャングル。世界が緑に包まれて、人も動物も植物もみな地面に向かって懺悔する時間だよ。おかしいよね。納得いかないよね。はははは。諦めた。もう諦めました。いいです。いいです。結構です。もうどうにでもなれ。煮るなり焼くなり野となれ山となれ。雨。雨。。。どしゃぶりの雨。泣きたくなる。泣き崩れたくなる。体が重い。上を向いても雨。顔面に雨雨雨。全身が涙に包まれ悲しみが体の内側に染みこむ。嗚呼。嗚呼々々々。嗚々々々々々々。そして突然の町内放送。ティンクオンクアンクオン。どうやら明日世界が終わるそうです。破滅でも消滅でもなく、終わるんです。深夜のテレビのように、世界が終わった後は無機質なカラーバーだけが残るんです。それは例えですが、そういうものです。最後には"終わり"だけが残るんです。終わりは消えません。これから先、未来永劫終わりが続きます。何の変化もない永遠の終わりが。終わりは何の前触れもなく突然やっ

○○○

朝起きて歯を磨こうと鏡を見たら、顔の左右に顔が付いていた。
自分でも何を言ってるのかわからない。とにかく顔が付いてた。
だんご三兄弟を横にした感じといえばイメージしやすいかもしれない。
左(自分から見て)の顔はメガネをかけた真面目そうな男だった。
右(当然自分から見て)の顔は髪の長いおとなしそうな女だった。
そして真ん中の顔は自分にそっくりの顔だった。よく見たら自分だった。
疲れてるのかな。疲れているんだろうな。よしもう一度寝よう。
今日は日曜日だ。まだ寝れる。まだまだ寝れる。寝る権利がある。
ウトウトと、ウトウトウトとゆっくりと生暖かいお湯に
飲みこまれるように意識が遠のいて、そして数時間がたち、目が覚めた。
恐る恐る右を見ると、右に顔はなかった。
なんだ夢か。さっきのは夢だったのか。
左を見ると、左に顔が２つあった。
ああ今度は自分が右の顔なわけですね。

消えたい。

隣のお姉さんに緑のボタンが付いてたんで押してみたら、
膝から上がロケットみたいに飛んでいってビックリした。
たしかにボタンを押した自分にも非はないわけじゃないけど、
だからといっていきなり飛んでいくのはどうかと思う。
そのことについて問い詰めたら、「私はゲームボーイは
男女差別だと思います」って。またビックリした。主語が
２つあるのもだけど、いまさらゲームボーイの話題を
ぶり返すのは反則だよね。後ろばかり振り返るのは
未来に展望がない証拠なんだよ。
でもこちらとしても謝らないわけにはいかなかったんで、
とりあえずゲームボーイの件については謝罪した。
そしたら気を良くしたのか、飴玉くれた。おいしかった。
ありがとうお姉さん。

だんだんだんだんだんだんだんだんだんだん

だんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだん

MaS

マサオくんがまた増えました。
今日だけで４人増えました。
現時点での総マサオ数は81です。
友達100人できました。8割はマサオ君。

一粒で二度おいしい。二度あることは三度ある。三度目の正直。正直者はバカを見る。バカと天才は紙一重。

ウサギと亀が競争をする。亀を助けた浦島太郎は竜宮上へ行き、玉手箱をもらう。そしてウラシマ効果により亜光速がなんたらかんたらでウサギに追いつき勝利する。戦いに敗れたウサギは地球にいられなくなり月への移住する。亀へ復讐するためにウサギは毒電波発生装置を地球に向け生物を狂わせる。毒電波を受けた亀は突然変異して忍者になる。

小説家。いや漫画家でも映画監督でもいい。
とにかくそういう職業の人が、架空の犯罪者のフィクションを作る。
その犯罪者は特徴的な方法で人を殺し、世に自分の存在を魅せ付ける。
その話はフィクションであるから、もちろん実在するわけがない。
だがある時、その犯罪者の手法を真似した模倣犯によって製作者が殺される。
非現実が現実になり、オリジナルは模倣者によって消される。

踊る踊るコーヒーカップ。コーヒーコーヒー紅茶カフェ牛乳。
ミルクシロップサイダー緑茶。麦茶焼酎ビール水、ラムネ。
みんな見て見ぬふり。

自分の言動・行動は当然自分の意思によってもたらされたもの・・・
という確信が崩れると気が狂いそうになる。
口にしてない食材が糞尿として出ることがないように、
自分の視聴覚から入った以上の情報を発信することは不可能、なはず。
もちろん多少の加工はあるだろうけど、加工物は加工物に過ぎない。

ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ
ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ
ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ。
　　　　　　　　　　　　　　　　↑
　　　　　　　　　　　　　　　　ぼ

不

朝から晩まで
明日も
これからずっと
磨り減る。
もう死んだ。
いや死んでない。
死んでないけど生きてない。
人間じゃない。
もはや有機的な機械。
嫌だ。嫌だ。
もう嫌だ。

にゃんにゃ

にゃんにゃんにゃにゃん。
にゃんにゃ、にゃんにゃ。
にゃにゃんにゃ、にゃんにゃ。
にゃにゃんにゃにゃんにゃ。
にゃんにゃんにゃ。みゅー。

時に愛国者は売国者以上に国家の脅威になる。

さっき見た夢を忘れないうちにメモ。
寝ぼけていて文章がまとまらない。



老人の変わりに電話をかける準備をする毎日。
いつもは電話内に保存されている通話記録から
かけなおしてたんだけど、その日は電話の場所を
移動したせいかメモリー内に通話記録は保存されていなかった。
「電話番号を入れてください」と老人に促すと、
「わしにはわからなん！」とキレられた。
「それでは電話をかけることはできませんね」
とその場を立ち去ろうとしたら、老人は電話局に
電話して電話番号を調べだした。
なんだ、独りでできるじゃないか。

　　　　・・・

間違えて電車に乗った。
ものすごい勢いで電車は進み、7駅くらい飛んで
ようやく無人駅に下りることができた。
もう一度もといたところにいくには、
反対側のホームに移り逆方向の電車に乗らなくてはならない。
ホームを横切って渡ろうとするも、急に電車が来て渡れなかった。
もう一度渡ろうとすると、今度は線路の上を車が走ってきた。
三度目の正直・・・自転車がやってきたが、今度は渡れた。
自販機で暖かいコーヒーを買い、電車に乗り込んだ。
さっきの自転車の男と相席。
「今自転車で日本一周を目指している最中なんだよ」
男は背が高く筋肉質で、肌も焼けている。いかにもスポーツマン。
「ほら、日本で5位。」
男は何か紙を取り出し、自慢してきた。たしかに5位だ。
男は自転車で日本一周を目指しているはずのに、
今この瞬間電車に乗っていることには、そのときは疑問を感じなかった。
「君、なんかスポーツやってる？」
今はやってない。なので学生時代のことを話した。

終わり。

ぶぶぶぶぶ。分身の術。

うはははは。
うはははは。
何も無い。



　　　　　　　　　　　「ご飯粒、ごめんなさい」



さぁご一緒に、



　　　　　　　　　　　「ご飯粒、ごめんなさい」



もうどうでもいいや。
愛着がなくなった時に初めて愛着がわく。
指紋がついただけで発狂するようではまだまだ。


　　　　　　べた

　べた


　　　べた　
　　　　　　　べた

.

黒い人

老人は青いチケットを差し出し、
「このチケットをもって12階の黒い人に渡しなさい」
と言ってエレベーターを指差した。
「あのエレベーターは故障中ですよね？」と聞いたら
「時代は変わったんだよ」と答えになってない答えが返ってきた。
だが老人の言葉を信じて▲上りボタンを押すと、
しっかりとエレベーターは開いた。時代が変わったのは本当らしい。
エレベーターに乗り込み[12]を押す。すると物凄い勢いでドアが閉まった。
このドアの閉まり方からは躊躇いが感じられなかった。これが覚悟した者の強さなのか。
自分と監視カメラの二人だけの密室。無言で見詰め合ううちに12階に着いた。
ドアが開くと目の前に黒い人がいた。比喩ではなく文字通り目と鼻の先。
あまりに近すぎて吐息が肌で感じ取れる。フンフンフゥフゥ・・・フンフンフゥフゥ・・・
「赤いチケットはお持ちですか？」至近距離で質問された。
「青いチケットは持ってますけど、赤いチケットは持っていません」至近距離で答える。
「時代は変わったんだよ。共有か死かどちらかを選べ」
険しい表情で迫られた。質問の意味がいまいちよく分からないが、
死を選ぶのだけは避けたほうがいいことくらいは分かるので「共有」と答えた。
黒い人は目に涙を浮かべて言った。
「そうか、時代は変わったんだな。」

OhAme

急に大雨が降ってきたので、コンビニに駆け込んだ。
100円傘を買おうと思うも、傘が見あたらない。
雨の日はたいてい置いてあるようなものだし、
今日雨が降るのは天気予報でも散々言われていた。
ここのコンビニの人は天気予報を信用しない主義らしい。自分と同じだ。
しかし現に雨が降ってるわけだし、そのうち倉庫から傘を
出してくれたりしないかなと淡い期待を抱きながら立ち読みで時間をつぶすことに。
つい先日読んだばかりの漫画雑誌を読み返していると、後ろから怒鳴られた。
「あなたの『ちょっとした出来心』でいったい何人の命が失われたと思っているんザマスか！」
なんだか状況が把握できないので「3人くらい？」と適当に答えたら、
「マァなんてことを・・・」といって、ぶっ倒れた。
そしたらワラワラと人が集まってきて、
「イーケナインダァ　イケナインダァー
　セーンセーニィ　イッチャーロォー」
とみんなで大合唱し始めたので、涙が出てきた。
もう何でみんなんうううううううう。
敵だ。もうみんな敵だ。
世界を敵にまわす決意ができた。
私はそばにある雑誌を泣きながら周りに投げつけた。
ピチュンッ
ピチュンッ
と、投げつけた雑誌に当たった人が光とともに消えていった。
ピチュンッ
ピチュンッ
ピチュンッ
ピチュンッ
テレレッテレーッ

そして私はひとりになった。