野球小僧

営業自粛要請

東京都は都内の新型コロナウイルスの感染状況などを分析・評価する「モニタリング会議」を開き、感染状況の警戒のレベルを約2ヶ月続けてきた最も深刻な表現から1段階引き下げました。これを受けて都は、飲食店などに要請している午後10時までの営業時間の短縮について、予定どおり2020年9月15日で終了しました。

6月以降の感染再拡大で都道府県の多くが独自の警戒レベルを設定し、その後、最初に8月20日に宮城県が「みやぎアラート」の警戒水準を下げ、8月24日には愛知県が独自の「緊急事態宣言」を解除。以降、岐阜県、沖縄県、大阪府、兵庫県や宮崎県も、「7月下旬にピークに達した」との政府対策分科会の見解も受けて警戒レベルを下げてきました。

ただ、まだ感染が終息したわけではりません。小池百合子東京都知事は記者会見で「ハンマー&ダンス」との表現を使い(新型コロナウイルスの感染はいわゆる「波」が繰り返し起きるとし、感染が急拡大し休業要請や外出自粛などの制限する状況を「ハンマー」、制限を緩和し経済の回復と感染拡大防止のバランスをとるのを「ダンス」と表現)、再拡大と収束が繰り返すのに合わせて警戒レベルを上下させることを強調しています。

一般的に新型コロナウイルス感染症は、「飛沫感染」「接触感染」で感染するといわれています。閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話するなどの環境では、咳やくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあります。

■飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染
■接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ると粘膜から感染

他人との接触を極力少なくする、新しい生活様式として取り入れながら感染拡大防止と経済の両立という、相反しかねない課題を解くのは簡単ではありません。

さて、飛沫といえば、口に含んだ「毒霧(液体)」を噴き出すことで相手を攻撃したり、入場時のパフォーマンスを一部のプロレス選手が行っています。吹き上がった毒霧がライトに照らされる様は、幻想的で、海外では「東洋の神秘」「アジアンミスト」とも呼ばれています。

この毒霧の元祖は言わずと知れたザ・グレート・カブキ(本名;米良明久)さんです。1981年米国テキサス州ダラスのWCCWで誕生したとされています。カブキさんのマネジャーが歌舞伎の連獅子の写真を持ってきて、「こういう格好できるか」といわれ、ペイントだけじゃ面白くないので、ヌンチャクも振るようにし、もう1つインパクトが欲しくて、毒霧を開発しました。

最初は口から粉を吹くことを考えたそうですが、口の中の湿気で固まって上手くできず、ある日の試合後にシャワーを浴びて口に入った水をフッと噴き上げたたとき、照明の前に虹がかかったことがきっかけでした。

プロレスラー・カブキという個性をプロレスの本場米国で作り上げていく中で、毒霧の存在はタレントとして必要不可欠でした。その甲斐あって、米国ではタイトル戦線に絡む活躍をして名前を売り、1983年の帰国後は全日本プロレスなど、多くのリングで強烈な存在感を発揮しました。

その後、「カブキの息子」として1989年米国ルイジアナ州ニューオリンズでWCWに登場したのが、武藤敬司選手の別人格のザ・グレート・ムタ(愚零闘武多)選手です。プロデュースしたのはカブキさんと同じマネージャーでした。そして、WCWきっての人気となり、帰国後は新日本プロレスで活躍し、その後は武藤選手とともに、様々な団体のリングに上がっています。

カブキさんとムタ選手で共通しているのは、見え方へのこだわり。色など見栄えの芸術性などを求めているそうです。武藤選手は「黒師無双(武藤の別人格の1つ)で黒や白の毒霧をやったりしたけど、やっぱり見映え悪かった」と語っています。

カブキさんとムタ選手に続く世代の毒霧使いとして登場したのがTAJIRI選手です。

デビュー後、国内外いくつかの団体を経て、米国ECWでカリスマ的人気となり、その後、世界最大団体WWEで通算5度のタイトル奪取など、団体の顔と言えるほどになりました。WWE退団後は帰国してハッスルで活躍し、2009年に新日本プロレス参戦、ちなみに同年夏のG1クライマックス出場時には「毒霧を使用しない」約束状にサイン、使用した場合は反則で試合終了となっていました。。

そして2015年5月5日のWRESTLE-1では、カブキさん、ムタ選手、TAJIRI選手の毒霧トリオが結成されました。ほかにも、大仁田厚選手の化身グレート・ニタ選手、新日本プロレス・永田裕志選手もスポットで毒霧を噴射したこともあります。

新型コロナウイルス感染防止の1つである「飛沫防止」。もちろん、プロレスラーの毒霧は要請はないものの自然と営業自粛技となっていることだと思います。

毒霧はカブキさんの労力で生み出し、ムタ選手が昇華し、TAJIRI選手が紡いできたもの。こちらは、このまま営業自粛技状態で、二度と見られずに封印されていってしまうのでしょうか。

ちなみに、カブキさんの得意技の「トラース・キック(早い話が、カウンターの後ろ蹴り)」ですが、その技を見たマネージャーが、「This is thrust kick!」と叫んだことが始まりであり、英語で「突き刺す」という意味の「Thrust(スラースト)」が、日本で発音のしやすさから「トラース」と転訛したものだとのことです。

このように、プロレス技では、ときにどき、非常に難しい単語が混じることがあります。新型コロナウイルス感染においても、今まで非常に難しい単語が使われていることがります。辞書を引いてみると思いがけない意味であったりします。

新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、日々新型コロナウイルスと戦っている医療関係など、私たちの命と生活を守るために働いてくださっている関係者の方々に、心からの敬意と感謝いたします。

どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。

私のブログにお越しいただいてありがとうございます。また、明日、ここで、お会いしましょう。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

「ハンマー&ダンス」という言葉は、探してみますと、新型コロナウイルス第一波のころから医療関係者の間で使われていたようです。メディアでの取り上げ方によって、注目度が違ってくる感じですね。

私は第一波の頃にこの話が思いついたのですが、さすがに「毒霧」というのでは、「毒」がありすぎると思って・・・。

さて、今度の安倍内閣シーズン2ですが、あの再任になった兼大臣は、相変わらずの「毒舌」なのでしょうかねぇ。
eco坊主
おはようございます。

我が県はクラスターの発生により警報が発出しました。
「ハンマー&ダンス」って私は初めて聞いたと思うのですが既出の一般的な語句なんでしょうか?よくわかりませぬわぁ~

さてさて飛沫と毒霧を結びつけるなんて流石っすね~
確かに毒霧は自粛でしょうね。
ムタ選手の試合途中出す毒霧は何処に仕込んでいたんだろうと思えるほど見事でした。
ん?あぶさんの酒しぶきはどうなんでしょうね?やっぱ自粛?(笑)


多くの方に感謝しつつ自ら冷静に行動をしたいと思います。
ここにお越しの皆様もどうかお気をつけください。
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