久しぶりの「信州を紹介します」のコーナーです。
長野県塩尻市には、縄文時代から平安時代にかけての大集落跡の「平出(ひらいで)遺跡」があります。平出遺跡は、長野県茅野市の尖石(とがりいし)遺跡、静岡県静岡市の登呂(とろ)遺跡とともに日本三大遺跡に数えられる大きな遺跡です。
遺跡はJR中央本線JR塩尻駅から歩いて15分、または地域振興バス「すてっぷくん」中心市街地循環線西回り平出遺跡公園口バス停から歩いて3分のぶどう畑が一面に広がる「桔梗ヶ原」という場所にあります。近くの平出の泉から流れ出る渋川に沿って東西約1km、南北約300mの範囲にわたって帯状に広く展開しています。
江戸時代から石器が拾える場所として記録にも残されています。本格的な発掘調査は昭和25年に始まり、中でも古墳時代から平安時代の豊富な出土品は、当時の生活復元をある程度可能にすることができる貴重なものと評価され、昭和27年に国史跡に指定されました。
平出遺跡からは縄文時代中期(約4500年前~5500年前)の116軒の住居跡が見つかっていて、茅葺き屋根の7軒の住居が復元されています。また、信仰の対象となった立石をすえた広場も設けられています。
ただ、弥生時代(約2300年前〜約1700年前)の住居跡は発掘されていません。しかし、弥生土器は採集されてはいます。
古墳時代(約1700年前~約1300年前)の住居跡や建物跡は80軒以上が見つかっており、有力者の家だったと考えられる大型住居と穀物倉庫(高床式)を復元し、屋内にはカマドが設けられています。
平安時代(794年〜1180年)の住居跡、建物跡も50軒以上が見つかっています。
これら縄文・古墳・平安時代と3つの時代の「五千年におよぶ平出の地」をテーマに復元された「平出遺跡公園」の復元住居や建物へは実際に中に入ることもできます。
また、住居内から発掘された土偶・土器・石器・鉄器など、近くの平出博物館に展示されており、長野県宝となっている「緑釉水瓶」「柴宮銅鐸」「菖蒲沢瓦塔」などはなかなかの見ものです。
さて、その平出遺跡公園にて、2022年2月26日の18:00〜20:00に「SHIOJIRI NIGHT MUSEUM in 平出遺跡~古(いにしえ)に誘う光の回廊~」というイベントが開催されましたので、観に行ってきました。
このイベントは、再び猛威を振るうコロナウイルス感染症により、イベントの開催が厳しい状況となっている中、「今、できる形で塩尻の文化を発信したい!」との思いから開催されたものです。
200基の灯ろうによってライトアップされる公園の遊歩道
公園内にある復元住居もライトアップ
公園内のガイダンス棟では、「釣手土器」という縄文時代のランプとされる土器を展示
ライトアップされた灯りを見ていますと、なんだか心が優しくなったような気がします。
本日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。