斯く語りき

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言霊の恐ろしさ~中村哲氏の死について思うこと~

2019-12-10 05:00:00 | 世界関連
これから動機の解明が進むと思いますが、果たして何処まで解明できるのかは判りません。現地の警察、社会の背景などを考慮すれば、日本側が思う気持ちに応えられるかなんて五里霧中でしょう。

今回の事件でタリバンは犯行を否定しているとのことですが、仮にタリバンが犯行をしなくても、犯行を企てる組織は幾らでもあるでしょう。

日本は島国ですから隣国のことはネットや報道でしか知ることができません。勿論、旅費を出せば隣国に行くことは可能ですが、報道関係者やジャーナリストでない限り頻繁に赴くことはできません。

もし日本が大陸の中にあったとしたら、今回の様な事件が頻発していることでしょう。島国だから簡単には赴けませんが陸続きであれば話は変わってきます。行こうと思えば誰でも赴くことができてしまうのですから、日本の方針に納得できない国の誰かが犯罪組織となって潜入し、国境周辺の地域を破壊したり政府の重要人物を殺めることだって可能なんです。

そもそも隣国同士が何処でも仲良くやっているなんて話は幻想でしょう。言葉も文化も違うのに端から折り合う訳がないんです。何事も起きていない様で、国境周辺では常に睨み合いがあって普通だと私は思っています。

それを踏まえて今回の事件の背景を想像すれば、日本のトップの言動や行動が言霊となって最終的に中村氏を殺害したと思います。

タリバンにとって中村氏が価値ある人物だとして危害を加えないとしても、その周辺では全く逆の考え方をしている連中がいる訳です。例えば日本から周辺国への金銭的援助があった場合、それを受けられなかった(相手にされなかった)国では“良い格好しやがって”と思う人間がいると思うのです。

そうした意識の連中が組織を作り、近くにいる日本人の中村氏の殺害を遂げれば日本への衝撃が大きくなると踏んでいたと思うのです。

きちんと歴史の前後及び周辺国や自国の基本姿勢を理解した上で援助しているなら違った展開もあったと思いますが、そうでなければ何があっても不思議ではないんです。その時代時代に生きる国民の胸三寸次第で状況なんて幾らでも変わるんです。斯く言う日本だって現代を生きる国民の胸三寸で極右思想へと傾いているではありませんか。

これからの日本が世界の中で生きていくには、たとえ島国であっても大陸にある国という認識で接していかないと孤立を深めるだけでしょう😩