「星を読む会」主催、第57回福井読書感想交換会が令和5年5月31日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
課題図書は、小川糸著「ライオンのおやつ」。
会員のみなさんはどんな風に読んだんでしょうか。雑談形式でみなさんの書評をお聞きしました。
・穏やかな環境の中で死の恐怖に立ち向かう
・下ネタ
・こんな施設があったら死ぬのが怖くない
→理想の施設→本当にはないのか!?
・食べたいおやつ食べてから死ねるといいのに…
・「おやつ」と子供の頃の郷愁を思い出せる
・モルヒネワインの有無
・「父」との再会シーンが忘れられない
・施設に入る際の保証人問題
・結局お金の問題は尽きない
・ぽっくり寺の話
・おむつはしたくない
・安楽死における居眠り運転事故、腹上死の話
・小川糸は女性か?
最後、雑談をふまえて一人ひとりからご意見をお伺いしました。
A 新しい方をお迎えしてわいわい感想を交換できてよかった。
医療のプロは利用者が亡くなった時に葛藤が出ないのか。ストレスはどう処理するかをあらためて考えさせられる本だった。
最後に出会える人との思い出を大事にしたい。
B 感謝の気持ちをもてれば自分の人生の一部になると思う。
C みなさんとお話ができて、本人が食べたかったおやつが食べられなかったり、自分だけでは感想が出にくいところが聞けてよかった。
楽園のような施設で余生を過ごすのは悪くない。
最後に、ダンナが作ったチャーハンが食べたいと思った。
D NHKのドラマも見た。
人それぞれに人生があり、思いでも人それぞれ。
最後に高価な服を買うのは精一杯生きようとした結果。
とてもいい本だと感じた。
E いろんな感想があるが、最後に高級なワンピースを買ったのは、生きる気合いだったのか。家族の「献杯」はしずくさんのいい人生を祝ったのではないか。
この読書会で新たな気づきに出会えたことに感謝したい。
F 言いたいことが言えた会だった。カモメちゃんの話がうまい表現と感じた。
タヒチ君はホストになったら売れると思う。
死ぬ時は吸って死ぬ「息を引き取る」、そんなことを強く思った。いい本だと思う。変ないやらしさはなく、死ぬのが怖くなくなる生きるのが楽しくなる本だった。
G 死に対してポジティブになれる本だった。日本は宗教観が強いが死に対して強くなれる本だった。
H 本を選んだのは深い考えもなかったが、文庫化されていることと、小説である、400頁以下、取り扱ったことがない作家の本として検討している。
ホスピスを題材にしている本だが、職業柄ちょっとなぁ思う。
会が盛り上がってよかった。
色々な話題が出てかなり盛り上がりましたが、ここで定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員のみな様、お疲れさまでした。
次回58回福井読書感想交換会は、令和5年7月26日(水)19:00から。
課題図書は、「流浪の月」凪良ゆう著を取り上げます。
時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。