JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

ゴンドラの秘密

2013年01月29日 | ヨーロッパ

長さ約 12メートル、幅約 1.5メートルのゴンドラ ・・



よく見ると、左右対称ではないことがわかります。
ゴンドリエーレが後方左側で操船するため、
バランスを取るために左舷の方が幅広くつくられています。



また、弓なりのかたちにより水との接触面が少なくなり、
より少ない力で進め、小回りがききます。



16世紀頃までは、
ゴンドラは持ち主の好みで様々な色に塗られていたそうです。



しかし、17世紀に入ると、
華美な贅沢は慎むという民衆の総意、方針により、
黒に統一され現在に至っています。
(ベネチアは
 古くより物事を独裁ではなく協議によって決定したことで有名 )



水面を行く漆黒のゴンドラは、
美しい建物をいっそう際立たせています。



Thomas Mann
トーマス・マン (1875年ー1955年 )
1929年にノーベル文学賞を受賞したドイツの文筆家。

1911年にベネチアを訪れたトーマス・マンは、
1912年に小説 『ベニスに死す 』 を著しました。
( 『ベニスに死す 』 に関するトピックは追って紹介 )

彼は、ベネチアのゴンドラをこんなふうに語っています。



『もっとも豪奢で、人をだらけさせる座席 』



そして、なんともロマンチックなゴンドラ ・・

注: 両側のコンクリートの色が変わっている部分は
   潮位が上がった時に水がここまで上がってくることを
   示している。



至福の乗り物であることは確かです。

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