1979年 世界遺産に登録された 「モンサンミッシェル 」
オンフルールの西、
入り組んだ湾に浮かぶ周囲 1キロメートルほどの
小島にそびえる修道院です。
このあたりは、潮の干満の差が大きな場所で、
干潮の時は陸続き、
満潮の時は海に浮かぶ小島に修道院はつくられました。
現在は、人口の陸路でつながっています。
ローマ支配が終わり、
5世紀から 9世紀にかけて、ゲルマン民族の大移動に伴い、
現在のフランス、ドイツの基となる
『フランク王国 』 が広く西ヨーロッパを支配します。
フランク王国はローマン カトリックを受け入れました。
708年、フランク王国の
現ノルマンディ地域を取り仕切るひとりの大司教が
『Saint Michel 聖ミカエル (フランス語ではミッシェル ) 』 の
お告げを受け、この地に修道院を建てます。
それが 「モンサンミッシェル 」 のはじまりです。
「Mont Saint Michel 」 とは、『聖ミカエルの丘 』 を意味します。
『聖ミカエル 』 は、カトリックにおける 『大天使 』 ・・
天使の中で高位に列聖する、より神に近い宗教上の聖人です。
ちなみに、ジャンヌ・ダルクに神の啓示を告げたのも
『聖ミカエル 』 であるといわれています。
(7月18日のブログ参照 )
モンサンミッシェルは、
時代ごとに様々な建築様式で増築を繰り返し、
今日の姿に至っています。
『英仏百年戦争 』 の際には要塞となり、
また、フランス革命の際には監獄として使われたこともありました。
現在、モンサンミッシェルは、
世界で最も人気のある世界遺産のひとつでしょう。
ストイックな修道院のイメージとは裏腹に、
連日観光客であふれています。
要塞時代に築かれた 『王の門 』 の前には、
有名なオムレツのレストランがあります。
注: 『プーラールおばさんのオムレツ 』 という名前で知られる
礼拝堂に向かう急な坂道には、様々な店が並びます。
しかし、ひと度人影が途絶えた瞬間、
モンサンミッシェルは、本来の神々しさを取り戻します。
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