加東市議会議員・藤尾潔の出る杭日記

出ない杭は地面で腐食します。杭を打つ手も結構しびれているはず。
打たれないような杭では使い物になりません。

市民病院の経営について

2020-02-03 11:38:20 | Weblog
(チラシの中身と同じです。再掲します)
昨年9月に、厚生労働省のワーキンググループが、再編対象の公立・公的病院のリストを作り、その中に加東市民病院が含まれていたことで大きな話題になりました。脳卒中や心筋梗塞の手術の件数などで高度急性期医療の役割を果たしているかを見極めたものですが、加東市民病院はその件数が少なかったのです。
 さて、加東市民病院では病床数の削減、一般病棟の一部を地域包括ケア病棟にするなどすでに国の求めている再編の対応については実施済みでした。国が検討に用いたデータが古かったため、現時点では対応済みの病院もリストに含まれていたということで、この件については国も了解済みということであり、追加の対応を求められるということではないようです。

 ただ、この再編に対する対応は終わったとしても、次の課題が残ります。国は政策医療として4疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病)5事業(救急、災害、へき地、周産期、小児医療)を政策医療として位置付けているわけですが、こうした高度・不採算医療の機能について、他病院に再編している部分があるとなれば、公立病院として補助金の支出がどこまで妥当なのか?という問題が出てきます。

 加東市民病院では経営努力により経常損益が平成29年度に約8764万円の赤字→
平成30年度には約7596万円の赤字となっています(この中にはルール分の出資・補助金を含む)。赤字は減少しつつあるものの、令和2年度にルール外の補助金(令和元年度予算で約5600万円)を解消する目標なので、減り方のペースを考えるとさらなる改革が必要になります。来年度は中期経営計画の改訂の年でもあり、目標を達成できるか・持続可能な経営計画を立てられるか、節目の年にもなります。

 院長先生はかかりつけ医と連携しながら、そのバックアップとしての役割も担い、地域共生社会の実現のため取りくんでいくと言われます。それが実現すれば開業医さんからの紹介率や逆紹介率がもっと上がるはずなのです。直接大病院に紹介される事例が多いのでしょうか・・・院長先生は「選ばれる市民病院になるよう努めていく」と言われていました。

 以前は、赤字解消と言っても、年度末に赤字が出ると結局「病院を潰すことはできない!」と言って赤字補てんが行われることがありました。しかし、今後はそれは極めて難しいと思います。国が求めている公立病院改革において、税による補助は民間で担えない部分にしていくという趣旨のことが言われますし、そもそも 表の面で書かせていただいたように学校が市の大事業から特大事業になった今、「無い袖は振れない」のです。

議会報告チラシ

2020-02-03 11:29:07 | Weblog
議会報告チラシ46号を、来週の朝刊に折り込みさせていただきます。
原稿はこちら

小中一貫校の事業費の話
市民病院の再編の話
道路ネットワークの話

を書かせていただいています

懲罰にかかる報道について

2019-12-20 09:25:29 | Weblog
17日に 私が議会に提出した 北原議員への処分要求について かなり大きく報道され いろいろお声掛けもいただきました。


これは12月3日の東条小中一貫校の白紙撤回を求める請願審査への討論の中で、
「市が現在地に固執した根本はただコスミックホールをなくしたい」という請願理由について
私が「これは当時の議論の経過からして事実と異なる」と反対討論をしたのに対して
北原議員が「今の場所に建てるという案が一度も出ていません、適正化の初めの時に。今の案を通したのは委員長としておかしいんと違いますか。藤尾議員の言われていることが間違いだと思います」と言われたことに対してのものです。
言葉だけを読むと これくらいならば許容してやっても良いのではと思われるかも知れませんが

当時の公共施設適正化委員会では 今の案など通したという事実はありませんし やってもいないことを前提におかしい などと言われると本当に困ります。
当時は委員会で 正確には私は副委員長でしたけれども コスミックホールを潰してその上に小中一貫校を建てる という市長の案に対して
◎東条文化会館の存廃も含めて検討すべき とか
◎小中一貫校の建設は保護者や地域の意見の理解を得て進めるべきであり 場合によっては開校順を変更することも検討すべき
とか いう案を一生懸命まとめたのが事実です。

また、「市が現在地に固執した根本はただコスミックホールをなくしたい」というのが間違いだ という指摘が間違っているという指摘をされたわけですけども
前日の一般質問で市長に確認したように 当初の市長の思いは「文化会館が3つ不要だからコスミックホールを廃止する」のであって
小中一貫校の用地として必要だからコスミックホールを潰そうとしたわけではないのです。ロジックが逆なのです。


委員会は秘密会だったと聞いていますので どういうプロセスでこのような結論に至ったのかはよくわかりませんが、
新聞報道にあったように「これは批判の範囲」だとか「自由な意見の妨げ」ということで全会一致となったということならば
「根拠のないことを言う」ということ対して 私の沸点が議員各位と比べて低かったのかも知れません。

敗軍の将でございますので あまりグチグチ書くのもみっともないのでこのあたりで。
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少しうれしかったのは、電話で翌日
「あの病院の院長との一般質問は良かった」とお電話をいただいたことで その内容はまた改めて書きたいと思いますが
あの日大事だったのはむしろこちらのほうであって 議会内部の問題より こちらの方が広く伝わればうれしいことです。

もう一件いただいた電話は
「いつも長谷川幹雄議員の時だけテレビのボリュームを小さくしているが 院長にもびっくりした」でした。


総務文教常任委員会(東条小中一貫校)

2019-11-11 23:12:07 | Weblog
5月に入札が不調に終わり、事業の進捗に遅れが出ている東条小中一貫校ですが
このたび市役所としては事業費を見直したいようです。

市役所としては この説明で「はい 建設に向けてがんばってください」と理解が得られると思っているから このような資料を作られているのでしょう。
まあ実際 どんな説明であろうが可決しているわけですから。

今日の段階ではまだ議案ではないので可決・否決ということではありませんが、委員会では以下のような指摘をしました。
①国土交通省などが示している単価は、上昇しているとは言え2018年と2019年で約3%しか上昇していない。6億円(約15%)も伸びる原因がわからない。
→答弁:刊行物で示されている単価と、市場での価格に乖離があった。
②今回の積算が甘かったのではないか。→今回の積算はルールにもとづいて適切にやっている。

●↑のような説明があるだけで 結局5億円も上昇することの裏付けとなる説明はなく。
また帰宅して書きながら思いましたが、この状況で「資材価格・労務費の上昇により」としか説明しないのはごまかしですね。教育委員会の説明を信用したとしても、主たる原因は「積算に用いた単価が市場価格と乖離していた」ことであって価格の上昇ではないのですから。

③過去に「プール体育館を一体的に整備しても事業費はこの範囲におさまる」とか「物価の上昇にも対応できる」とか答弁してきたことに対する責任感が感じられない。
④本来は財政負担を減らすために始めた公共施設適正配置計画が、小中一貫校の話が治外法権になり、どんどん起債が増える話にすりかわってしまっている。
→まともな答弁はなかったように思います。

⑤6億円あるんですか。普段から財政が厳しいと言っていると思いますが。
答弁:合併特例債にも限度があるので、そのほかの有利な起債を探す。
 →「6億円借金する時に条件が有利」なだけで、借金して有利になる起債などない。

⑥公共施設適正配置計画上妥当かどうか協議をしたのか。→していない。

このようなありさまで、私としてはとても増額に賛成することはできません。
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もちろん、今回の話は 東条地域の住民のみなさん 特に児童を巻き込んだ話になっています。
話が二転三転して 住民のみなさんに不安を与えるようなことがあってはならないとは思います。
ただ、だからといって このような有様で「学校建てるためにはしゃーない」といって賛成することは私にはできません。
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今日の委員会を終えて、教育委員会は「議会への説明も終わった終わった」と思っているでしょう。
普通なら、今回受けた指摘に対して どのように向き合うか考え このまま進めて大丈夫か再検討して議会に臨むと思うのですが 最近そのような対応はありませんね。
ヨコからこのままだと危険だと心配して見ているのですが アクセル全開でつっこんでこられます。

市民病院についての補足

2019-10-21 06:47:29 | Weblog
17日に産業厚生常任委員会があり、市民病院より先般の新聞報道を受けての説明がありました。

●医療機能の再編統合を求めるものとなっているが、加東市民病院は病床数を167床から139床にダウンサイジングし、一つの病棟を地域包括ケア病棟として回復期にあてるなど、再編統合の要請にはすでに応えてきている。

●非常に高度な疾病への対応実績以外にも、急性期として担う部分はある

・今後も「高度急性期機能は他の病院に担ってもらう一方で、当院は急性期機能を維持しつつ、ケアホームかとうや加東市訪門看護ステーションはもとより、近隣病院や施設と連携して回復期機能を強化することにより在宅復帰を積極的に担う」
(加東市民病院経営健全化基本計画より)

・院長の言葉(ここ
大事なことなので、市のトップページの新着情報からリンクを張れば良いと思うんですけどね。


藤尾の思いとしては、既定の方針を変えないにしても、前回書きましたように診療報酬改定や公立病院改革ガイドラインの中で、今後相当厳しい状況になってくると思います。

何回も何回も釘をさしていますが、既定方針通り ルール外の特別利益については来年度以降投入すべきではありません。全部適用したのですから。

小川委員が、そのような環境を踏まえてだと思いますが、今後大丈夫なのかという指摘をされた時に
院長先生は「やります」と力強い言葉で言われていましたので 
私としてはそれを見守りたいと思います。

藤尾は外から物を言っているような感じになってしまいましたが、
公営企業法の全部適用となった以上 繰り出し基準に基づかない繰り出しをやめることが
まずスタートラインだと思っています。
攻撃している訳ではありません。