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自然農から生き方を学ぶ-川口由一さんの世界に触れて

2005-11-03 06:19:20 | Weblog
今日は会社で半休をとって、
待ち望んでいた自然農の第一人者・川口由一さんのお話と、
映画「自然農-川口由一の世界」の上映会に参加した。

土も耕さず、草も虫も殺さず、肥料も与えない、
山や森で自然に草木や実が育つように、
人間はほんの少し手を貸してあげる程度で、
あとは全て自然の営みにまかせる。

時間を経るほどにその土地の気候風土に最もふさわしい、
多種多様な植物や虫・微生物が共存共栄し、
完全な自然のサイクルが展開される。
また長年積み重ねられた草々により、
ベッドのように柔らかく適度な通気性に富んだ上質な土地ができあがる。

一度大きな手を加えてしまうと、手を加え続けなければならない。
一度耕してしまうと、ずっと耕し続けなければならない。
もはやそこに完全なる自然の営みは存在しなくなる。

一見生い茂った草むらにしか見えない自然農の田畑。
普通は害虫扱いされる虫も、そこでは命の営みを享受する一部分。

稲の養分を吸う害虫といわれているウンカは、
この田んぼでは元々この虫にとってはおいしくない稲ではなく、
他の草花へ気が移る。たとえ稲に止まったとしても、
上質の土の栄養を豊かに吸収した作物は、
しっかりと強く育ち、養分を吸う針すらさすことができないそうだ。

「有機農法として使われた土は窒素過多になるため、
自然農法に切り替えると虫が多く発生すると思う。どうしたらいいか。」
という参加者の質問に対し、
川口さんはしっかりとこう答えてくれた。

「2年目からは大丈夫。
1年目に大発生した虫が、放っておくと窒素養分を吸収してくれて、
翌年にはよい状態になっています。

”足らずとも、過ぎていても、たとえ汚染されていようとも、
そこに生きとし生ける命の営み達が浄化してくれるんですよ。
時間の流れって必要なんです。”」

深いなあ。。