海釣りを始めた頃、釣ってきた魚を食べてみて、「あれ?美味しくない…」って思うことが、多々ありました。揚げてみたら水っぽかったり、味が違ったり。なんだかそれが不思議で、調べまくったことが有ります。オレは美味しく食べたいんだ! とか思いながら。久しぶりにそんなことを思い出してちょっと調べてみました。
基本的な魚のシメ方ですが、魚種によって多少変わります。代表的な締め方としては野締め、氷締め、生き締めがあるようです。
野締・・・バケツにでも入れて「自然死」させる。
氷締・・・氷水で「心臓麻痺」を起こさせる。
活締・・・物理的に急所を付く「刺殺死」
まあ野締めなら説明する意味がないので、ここでは鮮度を保つ氷締めと活締めについて調べてみました。
【氷締め】
まず、サバやイワシ等、ヒカリ物系、またはキスなどの小物は、釣り上げたら直ぐに氷で冷やした海水に入れます。サバなどは直ぐに死んでしまうため、小物は処理が面倒くさいため、心臓麻痺で即死させてしまうわけです。この時海水を使うのは魚が水を吸ってしまうことを避けるためです。真水の場合浸透圧の差が生じてしまいます。氷に直接付けてしまうと部分的に冷えたり、氷焼けを起こしてしまうので、海水を冷やすのが望ましいです。
【活締め】
釣り上げたばかりの魚は興奮し、血液が全身に回ていて、締めても血が抜けきらないためです。まずは落ち着けて、体内の血液循環量を落ち着けたいわけです。そして落ち着いたところで一気に締めます。どんなに落ち着いても通常とは違う状況、長時間、そんな高ストレス下にせっかく釣った魚を晒しておくことは、新鮮な魚の味を落としているといえるようです。
次に血を抜きます。
1)鰓からナイフを入れ背骨を切断。→ 魚を即死させ、血を抜く。※大きな魚は血が抜けにくいので尾ヒレの付け根にも切れ目を入れる。
2)海水を張ったバケツに頭を下にして入れておく。ここでの目的は血を抜くことです。調べてみると生物は筋肉(血液)内にATP(アデノシン3リン酸)とやらを持っているそうです。興奮状態ではこのATPが大量に消費され疲弊した状態で、死後硬直は早まるそうです。こうしてATPが消費され枯渇すると、筋肉内の収縮タンパクが変化し硬化するそうです。コレがいわゆる死後硬直です。この死後硬直後、今度は違う酵素により、タンパク質が分解され死後硬直は解けていきます。コレを解硬と呼ぶそうで、筋肉組織が崩壊していく状態で、自己消化とも呼び、同時に熟成と呼ばれる旨くなる状態です。死後血を抜くことで死後硬直がより長く続くそうで、自己消化が始まるのを遅らせ、鮮度を保つことができるのです。
3)下処理。
鰓や内臓、血合いを取り除きます。コレはこの部分に血液が多く含まれるからです。とはいえ現場ではなかなか難しいので、すぐ食べない場合でも、帰宅後、下処理としてこの3点だけは取っておきます。血を抜いたら、ビニールに入れクーラーに入れます。水には入れないほうがいいです。※氷締めは別です。区別すること。
【食すタイミング】
魚によって変わります。刺身などは一日置いたくらいがいいようです。死後硬直している状態の場合、コリコリした歯ざわりになります。当然、まだ熟成は始まっていません。理屈で言うと、この死後硬直が解けてからが美味しい状態ですが、好き好きかも知れないですね。しかしサバは「生き腐り」と呼ばれるほど腐りやすいです。サバにはアミノ酸の一種である成分が多く含まれており、 このアミノ酸が酸素と結合すると変化して急速に腐敗します。ただ、焼き魚は一日置いたくらいが水分が適度に抜け、
味が濃くなり、美味しいです。
【余談】
今日テレビを見ていたら、新鮮なサバの見分け方をやっていました。
1)目玉に濁りがないものが新鮮。赤く血が回っている物は古い。
2)鰓をのぞいて見て赤い物。切り身は血合いを見る。
3)身体が丸く張りがあるものを選ぶ。
コレは血の回り方と劣化、そして自己消化と一致しています。で、面白いのはついでにやっていたタラコ。
1)赤い筋が多い物はダメ。
2)やはり張りがあるものを選ぶ。
とのことで、特に赤い筋は、時に暴れた魚体は卵に血が走ってしまった。あるいは下処理が遅いため、死後血が卵に回った。そのため、生臭みが出てしまうそうです。
基本的な魚のシメ方ですが、魚種によって多少変わります。代表的な締め方としては野締め、氷締め、生き締めがあるようです。
野締・・・バケツにでも入れて「自然死」させる。
氷締・・・氷水で「心臓麻痺」を起こさせる。
活締・・・物理的に急所を付く「刺殺死」
まあ野締めなら説明する意味がないので、ここでは鮮度を保つ氷締めと活締めについて調べてみました。
【氷締め】
まず、サバやイワシ等、ヒカリ物系、またはキスなどの小物は、釣り上げたら直ぐに氷で冷やした海水に入れます。サバなどは直ぐに死んでしまうため、小物は処理が面倒くさいため、心臓麻痺で即死させてしまうわけです。この時海水を使うのは魚が水を吸ってしまうことを避けるためです。真水の場合浸透圧の差が生じてしまいます。氷に直接付けてしまうと部分的に冷えたり、氷焼けを起こしてしまうので、海水を冷やすのが望ましいです。
【活締め】
釣り上げたばかりの魚は興奮し、血液が全身に回ていて、締めても血が抜けきらないためです。まずは落ち着けて、体内の血液循環量を落ち着けたいわけです。そして落ち着いたところで一気に締めます。どんなに落ち着いても通常とは違う状況、長時間、そんな高ストレス下にせっかく釣った魚を晒しておくことは、新鮮な魚の味を落としているといえるようです。
次に血を抜きます。
1)鰓からナイフを入れ背骨を切断。→ 魚を即死させ、血を抜く。※大きな魚は血が抜けにくいので尾ヒレの付け根にも切れ目を入れる。
2)海水を張ったバケツに頭を下にして入れておく。ここでの目的は血を抜くことです。調べてみると生物は筋肉(血液)内にATP(アデノシン3リン酸)とやらを持っているそうです。興奮状態ではこのATPが大量に消費され疲弊した状態で、死後硬直は早まるそうです。こうしてATPが消費され枯渇すると、筋肉内の収縮タンパクが変化し硬化するそうです。コレがいわゆる死後硬直です。この死後硬直後、今度は違う酵素により、タンパク質が分解され死後硬直は解けていきます。コレを解硬と呼ぶそうで、筋肉組織が崩壊していく状態で、自己消化とも呼び、同時に熟成と呼ばれる旨くなる状態です。死後血を抜くことで死後硬直がより長く続くそうで、自己消化が始まるのを遅らせ、鮮度を保つことができるのです。
3)下処理。
鰓や内臓、血合いを取り除きます。コレはこの部分に血液が多く含まれるからです。とはいえ現場ではなかなか難しいので、すぐ食べない場合でも、帰宅後、下処理としてこの3点だけは取っておきます。血を抜いたら、ビニールに入れクーラーに入れます。水には入れないほうがいいです。※氷締めは別です。区別すること。
【食すタイミング】
魚によって変わります。刺身などは一日置いたくらいがいいようです。死後硬直している状態の場合、コリコリした歯ざわりになります。当然、まだ熟成は始まっていません。理屈で言うと、この死後硬直が解けてからが美味しい状態ですが、好き好きかも知れないですね。しかしサバは「生き腐り」と呼ばれるほど腐りやすいです。サバにはアミノ酸の一種である成分が多く含まれており、 このアミノ酸が酸素と結合すると変化して急速に腐敗します。ただ、焼き魚は一日置いたくらいが水分が適度に抜け、
味が濃くなり、美味しいです。
【余談】
今日テレビを見ていたら、新鮮なサバの見分け方をやっていました。
1)目玉に濁りがないものが新鮮。赤く血が回っている物は古い。
2)鰓をのぞいて見て赤い物。切り身は血合いを見る。
3)身体が丸く張りがあるものを選ぶ。
コレは血の回り方と劣化、そして自己消化と一致しています。で、面白いのはついでにやっていたタラコ。
1)赤い筋が多い物はダメ。
2)やはり張りがあるものを選ぶ。
とのことで、特に赤い筋は、時に暴れた魚体は卵に血が走ってしまった。あるいは下処理が遅いため、死後血が卵に回った。そのため、生臭みが出てしまうそうです。