中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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閑話休題;胆石症闘病記(3):事の発端

2016年04月08日 06時00分44秒 | 閑話休題:日々雑感

           閑話休題;胆石症闘病記(3):事の発端

2016年3月16日(水)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d928f3975abb13767ae5e0cb34321109

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 外目から見た私は,一見,健康な老人のように見えるかもしれない.自分で言うのも烏滸がましいが…
 何しろ,毎週のように丹沢塔ノ岳に登っているんだから.
 でもそれは,あくまで”一寸目”では健康そうに見えるだけである.
 半生(いや,"全生”に近いかな?)を振り返って見ると,60歳代後半までの私は確かに健康そのものだったかもしれない.でも,その後は結構色々な怪我や病気に罹るようになってしまった.
 プライベートなことグダグダと描く気はないが,加齢とともに,飲み薬による水虫退治,右足の肉離れ,足の裏の痛みの足底板での治療,白内障手術,高血圧治療…というように次から次へと身体の不具合が起きてくる.
 そして,今回は胆石症だ!
 日頃からお付き合い頂いている知人,友人の方々へ,このブログを通じて,病気からの回復過程を報告させて頂くことにしたい.
 万一,私と同じ様な病気に遭遇されたときの参考にして頂ければ幸いである.
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<発端は勤務先の健康診断>

■胃粘膜の萎縮
 今から16年前の2005年,私はまだ某大学の教員であった.
 その頃,毎年,勤務先で実施される健康診断で,胃粘膜の萎縮(老化)が大分進んでいるので,精密検査を受けるように指示された.私のプライバシィもあるので,具体的な数値を披露するわけにはいかないが,要するに陽性判定基準のPGIとやらが標準値より下回っているとのことである.
 生まれてこの方,歯科医以外の医者に掛かったことがなかった私は,精密検査を受けなさいという結果に随分とうろたえた.私の親は田舎の開業医だったので,病院人には馴れているはずなのに,いざ自分で病院に行くとなると,どうも病院の敷居が高くて怖い.
 私は,勇気を出して,自宅近くにあるDTクリニックを訪れた.
 初対面の医師は,私が提出した健康診断結果を見て,
 「…随分と一般的な項目しか検査していないですね,胃萎縮もそう心配することないですよ.暴飲暴食をしないように…規則正しい生活をするように…」
ということで,後日,胃カメラによる診断を受けることにして,当面は経過観察と言うことになった.

■最初は大腸ポリープと大きな胆石
 その数年後,私は勤務先を退職した.
 やがて歳月は流れて,私も後期高齢者の仲間入りをした.
 そのころから,最初にお世話になったDTクリニックで,毎年1回,健康診断を受けることにした.そして,2~3年に一度は人間ドックで精密検査を受けてきた.
 最初の人間ドックで,大腸にポリープがあることが分かった,その場で,このポリープは切除され,その日はDTクリニックに1泊入院した.
 「…ポリープが良性なものかどうか検査に出しました…」
 私は人生で初めて「癌ではないか」という恐怖を感じた…が,結果は良性とのことだった.
 このときの人間ドッグで,私の胆嚢に巨大な胆石があることも判明した.でも,胆石があるといっても,とくに痛みがあるわけでもない.医師は,
 「こういうのをサイレントストーンっていうんです.今すぐどうこうすることはないけれど,要経過観察です…

という.
 このとき私は,初めて自分が胆石持ちだと知った.

<最初の不具合は胃から>

■最初の異変
 今から5~6年前,私は街道歩きの仲間達と一緒に中山道を歩いていた.その途中,昼食の時間になったので,丁度近くにあった天丼屋に入って,天丼を食べた.
 私には,食べ物に好き嫌いはないが,敢えて言えば,揚げ物が好きである.その日も天丼を美味しく頂いた.
 ところが暫くして胃がシクシクと痛み出した.
 その頃は,まだ胃が痛くなるなんて,全く想定していなかった.でも旅に出る前に,
 ”まあ,念のため…”
と思って,家内が常備薬として購入していた胃痛の漢方薬を1包持参していた.これが幸いして,この薬を服用したところ,15分ほどで胃痛はウソのようになくなった.

■ピロリ菌退治
 それから,暫くの間は,とくに胃痛に悩まされることもなく数年が過ぎたが,再び.月に一度程度の頻度で,同じ様な胃痛を繰り返すようになった.
 私は,再びDTクリニックを訪れた.
 胃カメラによる精密検査を受けた結果,胃自体に特に悪いところはないがピロリ菌が居ることが判明した.
 「…この際,ピロリ菌を退治してしまいましょう」
ということになり,1週間ほどかけてピロリ菌退治の薬を服用し続けた.
 同時に,万一,胃痛の場合の頓服用として,漢方薬「ツムラ17」という漢方薬を処方された.それ以降,旅に出るときは,何時も「ツムラ17」を携帯するようにしている.
 余談になるが…
 私は「ツムラ17」の他に,「ツムラ68」も常時携帯している.「ツムラ68」は山仲間では有名な膝の痛みを緩和する頓服薬である.
 なお,「ツムラ17」も「ツムラ68」も,医師の処方箋がないと購入できない薬である.

<これは…もう手術した方が良いいな>

■頓服薬の利きが段々悪くなる
 ピロリ菌退治後も,ときどき胃が痛くなる状態が,ずっと続いた.その都度,「ツムラ17」を飲むと,何とか胃痛は治まった,
 でも,胃が痛くなる頻度が次第に多くなり,遂に週に1~2回ほどにもなる.同時に,「ツムラ17」の利きもだんだんと悪くなり,最近では,これらの薬を飲んでも胃痛が簡単には治まらなくなってきた.
 2016年2月に,DTクリニックの副院長の診断を受けた.そのとき来る3月2日に胃カメラによる胃の精密検査を受けることになった.

■猛烈な胃痛
 そして運命の日,3月1日が訪れる.
 私は,この日,何時ものように午後から散歩に出掛ける.鎌倉中央公園を抜けて大船駅までの定番コースを歩く.丁度,当日は家内が留守だったので,昼食は外食である.私は,大船の某丼物専門店で,好物の天丼を食べる.
 ところが,食べてから30分もしないうちに,猛烈に胃が痛くなり始める.例によって常備の頓服薬を服用するが全く利かない.痛みを堪えながら路線バスを利用して帰宅する.
 その内に胃痛も何とか治まるだろうと期待したが全くおさまらない.明日,3月2日に胃カメラの予約があるので,それまで何とか我慢できないかなと思ったが,それも無理.
 私は,すぐにDTクリニックに駆け込んで,院長の診断を受ける.
 院長は私にベッドに横になるように指示する.そして胃の周辺をあちこち押して痛いか痛くないかを私に聞く.さらに超音波の装置を使って,みぞおち付近を調べる.
 「この痛みは胃からではないようですね…明日,胃の精密検査を受ける予定のようだから,とりあえず痛み止めを処方しておきます…」
 私は処方箋を持って近くの薬局を訪れる.
 薬局を出たところで,早速,処方された薬を服用する.
 ところが,この薬を飲んでから,30秒もしないうちに,猛烈な吐き気に襲われる.とても我慢できないので,道路の側溝に首を突っ込むようにして,数回にわたって「ゲェ,ゲェ,…」と吐いてしまう.
 吐いた途端に,胃痛もウソのように治まってしまう.

■胃には異常なし 
 翌,3月2日(水),DTクリニックで副院長の診断を受ける.
 まずは胃カメラ.
 「…胃の方は異常ありません.ただ食道に傷があります.多分,昨日吐いたときに傷がついたんだろうと思われます.傷を治療する薬を出しておきます…」
 ただ,胃の方は特に異常はないものの,血液検査の結果,いくつかの項目の値が高くなったり正常に戻ったりを繰り返しているとのこと.
 「…あなたの胃痛の原因は胃ではなく,胆石です…この際,胆嚢一杯に広がっている胆石を取ってしまった方が良いでしょう…」
ということになった.
 その後も,私は手術を受けるか,受けずに現状をダラダラと続けるか,迷いに迷った.

■迷いながらも手術日を決定
 ”手術を受けるだろうか”
 私は,迷いを捨てきれない.
 その理由は,自分がもう良い年になっているからである.
 後,長くて10年ぐらい現状のままナントカだましだまし持ちこたえられるなら,手術など受けなくても良いんじゃないか…
 いや,ちがう.胆石で発作を起こすと七転八倒の苦しみを味わうことになるから,受けた方が良い.どうしよう?
 私は迷った末に,遂に胆石症の手術を受けることにした.
 3月16日,私は家内とともに,DTクリニックを訪れた.いろいろと思案した結果,まだ体力のある内に手術を受けることに決めたからである.
 副院長から,
 「…DTクリニックには胆石を取る設備がありません.一寸遠いけど,八王子のST記念病院まで来てくれませんか…」
という提案を受ける.
 「先生にお任せします.ただ,家内も病弱なので付き添いなしでも構いませんか…」
 「お一人で来られても大丈夫ですよ…」
 「では,お任せします,よろしくお願い致します」
 これで賽は投げられた.
 副院長から沢山の書類を渡される.
 これらの書類にはずいぶんと怖いことが書かれているので,書類を読み進めるにつれて,またビビリ始める…が,もう決めたことである.来る3月29日(火)に八王子のST記念病院で胆石症の手術を受けることが決定する.
 手続きに必要な書類は随分と沢山ある.
 ”これは大変だな…”
と思いながら,何カ所もの蘭に,本人の自分と身元保証人の家内のサイン捺印をする.
 捺印を終えてからも,
 ”手術を辞退しようか…”
という気持ちを完全に拭い去るのは困難である.

■最終決断;やっぱり手術をしなければダメ
 手術予定日まで,まだ,時間がある.
 私は手術中に体力が落ちることを想定して,手術前に,無理しない範囲で,できるだけ歩き込んでおこうと思う.
 そこで,3月17日(木),仕事の合間を見つけて,私は単独で塔ノ岳詣でをした.
 そのとき,足腰には全く異常がなかったが,みぞおち付近に何か重くて固いものが入っているような違和感をずっと感じたままであった.
 登山は身体にちょっとでも違和感があると,途端に登れなくなるものである.
 私は体調がどうも良くないなと思いながら,
 ”まあ…とにかく無理せずに登れるところまで登ろう”
と心に決めて,超スローペースで登り続ける.
 私がもうすぐ小草平に到着するところで,下山してくる常連のTDさんとすれ違う.
 TDさんが,
 「…今日は,小草平で下山します」
と,にこにこ顔で私に言う.
 私も,釣られて,
 「…じゃあ,私も小草平で下山します」
 帰宅後,
 ”やっぱり,胃付近の不具合を,このまま放置していたらダメだな…”
と最終決断を下す.
 その後,3月21日,1泊2日で,姉の法事に出席を兼ねて信州に戻る.その間,なるべく油っぽいものを食べないように気を付けながら,何とか無事に過ごす.
 さらに入院日の前日,3月「27日(日),山の会ARENAの定例会に参加.沼津アルプスの南にある発端丈山登山に出掛ける.このときも.胃痛に襲われることもなく,無事であった.
 この登山で,手術中に消耗する体力の貯金も,ある程度できたかなと思う. 
 
■まな板の鯉のような気分
  入院期間は未定だが,もし胆石だけの切除なら4月1日退院の予定である.もし4月1日なら,奇しくもエィプリルフールの当日である.
 ただMRI検査の結果,胆管にも石があれば,内科の治療が必要になるので,入院期間が長くなるとのことである.
 …ま,そんなわけで,入院期間中は,当ブログ記事の執筆もお預けである.勿論,入院中にPCなどは持参しない.
                               (つづく)
つづきの記事
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9b719a8c134e84e354a7f7c97730de1d

胆石症闘病記の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8dca4e221d0d78329dc3044965c5a92c
 
「閑話休題」の前回の記事
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「閑話休題」の次回の記事
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