中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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山麓の紅葉が見事な塔ノ岳

2007年11月29日 04時33分29秒 | 丹沢の山旅


          山麓の紅葉が見事な塔ノ岳(第40回)
             (単独山行)
          2007年11月28日(水)

■思いつきで出発
 明日(11月29日)から天気は下り坂だという。それならば今日,塔ノ岳へ行くしかないが,今日の予報は曇である。どうしようかと躊躇する・・・が,思い切って出掛けてしまう。
 大船駅に着いた頃,霧雨が降り出す。
 「登るのやめるか・・」
でも,結局は,東海道本線と小田急線を乗り継いで渋沢駅に到着する。
 何時もの通りに,渋沢7時16分発大倉行バスに乗車する。天気が思わしくないためか,バスに乗り合わせた登山客は,ほんの5~6人である。その内,3人は若い女性,後は年輩の一匹狼の男性である。バスから外を眺めていると,歩行者の半数がコーモリをさしている。
 7時29分,大倉に到着する。どうやら雨は止んでいるようである。少々寒い。

■素晴らしい紅葉
 7時40分に大倉を歩き出す。
 直ぐに杉並木に入る。石畳の道には落ち葉が積もっていて歩きやすくなっている。寒いので,暖かくなるまで少し歩行速度を速める。今日はこの秋で最も寒い日である。そのためか,かなり歩行速度を速めても,なかなか身体が暖かくならない。
 8時14分に見晴茶屋を通過する。この辺りの紅葉は,今が正に見頃である。素晴らしい紅葉のトンネルを潜りながら,快調に登り続ける。
 
      <紅葉に囲まれた見晴茶屋>               <見晴茶屋上の紅葉>

■一人旅
 登る途中で何人かの登山者を追い抜いたが,駒止茶屋付近から先は,暫くの間,全くの一人旅になる。私の前後には全く登山者が居ない。相変わらず曇天だが,意外に雲が高いので,ニノ塔,三の塔の稜線は良く見えている。ただ,富士山側は深い雲に覆われていて何も見えない。
 漸く少し汗ばんできた8時56分に堀山ノ家を通過する。この調子で歩けば,10時前に塔ノ岳山頂に到着するかもしれないと思い始める。
  
  <綺麗な落ち葉の登山道>                <素晴らしい紅葉>

 気温が低いので,かなりピッチを上げても,汗だくにはならない。何となく良い調子で登り続けて,9時32分に花立山荘を通過する。山荘の先の階段を登り詰めると,露岩帯に出る。ここで中年の男性に追い抜かれる。晴れていれば,この先の木道から遠く南アルプスも見えるはずだが,今日は近くの大丸,鍋割山の稜線が見えるだけである。ただ,塔ノ岳山頂は雲に隠れている。
 金冷し辺りから,一層寒くなる。急ピッチで歩いていても,手足が寒い。急坂の階段で数名の登山客を追い越す。そして,最後の階段を登り詰めて,9時55分に塔ノ岳山頂に到着する。
 大倉から山頂までの所要時間は,2時間15分。自分の年を考えれば「まあ,まあ」の記録だと言えよう。
 
        <塔ノ岳山頂に雲が掛かる>                <紅葉のトンネル>

■尊仏山荘にて
 山頂には薄い霧が立ち込めている。誰も居ない。
 寒いので,直ぐに尊仏山荘に入る。山荘の入口に営業部長の「ミー君」が,ボンヤリと座っている。ミー君に会うのは久々である。早速,ミー君の写真を撮るが,顔を左右に振るので,なかなか良い写真が撮れない。
 「う~ん・・なかなか立派な顔をしているな・・ちょっとメタボだけど」
 抱き上げると,ずっしりと重い。
 
                    <のんびり営業部長>

 山荘には先客が2人居る。ご常連のようである。お一人は迷彩服を着ている。今日の小屋番は髭のHさんである。例によってお茶を所望する。山荘の温度計だと,10時現在の山頂の気温は+3.6℃。案外暖かい。
 Hさんが,
 「2番バスにお客さん,乗っていましたか。まだ,1番バスのお客が誰も来ていないんです。」
と私に質問する。
 「5~6人乗っていましたよ。花立山荘辺りから,数名の登山客を追い抜きましたので,多分,1番バスの人達ではないですか」
と答える。
 これを切っ掛けにして,暫くの間,四方山話に花を咲かせる。Hさんが,
 「昨日(11月27日),焼津の84才の方が,登ってきましたよ・・凄いです」
と教えてくれる。この話を聞くと,私も,まだ,まだ,年を取ったなどと言っていられないぞという気になる。
 今日の塔ノ岳は,私にとって,今年40回目の山行である。塔ノ岳には,年間50回登ることを目標にしていたが,今年は後1ヶ月を残すだけ。50回の目標達成は到底無理のようである。でも,目標に近づけるため,できるだけ何回も塔ノ岳を訪れたいと思っている。
 
                           <紅葉のトンネル>

■紅葉の中を下山
 10時25分に尊仏山荘を出発して下山を開始する。何時の間か,寒い山頂で数名の登山客が休憩を取っている。
 雲の切れ目から,隣の山が透けて見え始める。
 登山道が乾いているので,かなり楽に下れる。ときどき登ってくる登山者とすれ違う。渋沢から同じバスに乗り合わせて見覚えのある方々ともすれ違う。
 10時47分に花立山荘,11時05分に戸沢分岐を通過する。下り階段が終わって急な下り坂に差し掛かったときに,同じバスに乗り合わせた3人の若い女性とすれ違う。私がストックを使わずに,スタスタと坂道を下っているのを見て,
 「あれ,もう山頂まで行って来られたんですか・・・ストックは使わないんですか」
と矢継ぎ早に質問を受ける。成り行きで登山学校でストックを使わずに自分の足でバランスを取ることを習ったと披露する。
 「何時から登山学校へ行かれたんです・・」
という質問に,図らずも,自分の年齢を明かす。
 「そんなお年とは見えないですね・・凄いですね・・・介護保険は要らないですね・・」
と混ぜ返す。お世辞でも「若い」と言われれば,悪い気はしない。
 彼女らは多分看護関係の方々だろうと思ったが,敢えて質問しなかった。
 駒止茶屋辺りから下の山麓は紅葉真っ盛りである。素晴らしい紅葉がトンネルのように登山道を覆っている。何枚もの写真を撮りながら下り続ける。
 その内に,大倉12時22分発のバスに乗りたくなった。見晴茶屋から先は,頑張ってピッチを上げて,12時16分に大倉に到着する。バス停近くの無人スタンドで,1袋100円のミカンを購入する。
  
        <霧がうっすらの紅葉>                 <100円のミカン>
 
[山行記録]

  7:40  大倉歩き出し(290m)
 7:45  登山口(325m)
  7:48  克童窯(350m)
 7:53  丹沢ベース(390m)
 8:00  観音茶屋(465m)
 8:03  高原の家分岐(500m)
 8:12  雑事場ノ平(595m)
 8:14  見晴茶屋(605m)
 8:28  一本松(745m)
 8:41  駒止茶屋(855m)
 8:49  堀山(910m)
 8:56  堀山の家(925m)
 9:11  戸沢分岐(1075m)
 9:13  萱場平(1090m)
 9:32  花立山荘(1260m)
 9:43  金冷し(1330m)
 9:55  塔ノ岳山頂 着(1465m)
==========================================
10:25    〃   発(+3.6℃)
10:36  金冷し(1350m)
10:47  花立山荘(1285m)
11:03  萱場平(1115m)
11:05  戸沢分岐(1090m)
11:18  堀山の家(950m)
11:26  堀山(920m)
11:33  駒止茶屋(880m)
11:44  一本松(780m)
11:53  見晴茶屋(625m)
11:55  雑事場ノ平(610m)
12:00  高原の家分岐(535m)
12:03  観音茶屋(500m)
12:07  丹沢ベース(440m)
12:10  克董窯(395m)
12:12  登山口(360m)
12:16  大倉 着(310m)

[山行記録]

■登攀・下降高度

 塔ノ岳山頂    1491(m)
 大倉        290
  (高度差    1201m)
■登攀所要時間
 大倉発        7:40
 塔ノ岳山頂着     9:55
 (所要時間2時間15分(2.25h)
■登攀速度
  1201(m)/2.25(h)=533.7(m/h)
■下降所要時間
 塔ノ岳山頂発    10:25
 大倉着       12:16
 (所要時間 1時間51分(1.85h))
■下降速度
  1201(m)/1.85(h)=649.2(m/h)
                      (おわり)



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