私は精神的にも肉体的にも健康になりたい
２００９年１０月３１日（土）
今日，旅行記のブログへの投稿は臨時休業．
実は，今日から明日に掛けて，私の子ども達家族全員12人が，我が家に泊まり込みで，私の誕生日を祝ってくれている．だから，フルタイム，可愛い孫達と一緒に遊んでいたい．だから，編集作業を伴うブログ記事の投稿は，時間が掛かるので，お休みする．
宴会が一段落したところで，私たち夫婦が真ん中に座って，全員の集合写真を撮る．写真を撮りながら，私は，
「全家族が揃って写真を撮るのは，今回が最後になるな・・」
と不吉なことを考える．これ，案外，本当なのかもしれない．
それにしても，10月には，私自身，色々な出来事に遭遇して，散々な月であった，
午後早々に我が家に到着した長男の家の孫が，
「おじいちゃぁ～ん，・・・見ないで・・」
とはにかみながら，画用紙と絵の具を取り出して，画用紙１枚に１字ずつ「おじいちゃんおめでとう」と書き出す．小学校２年生の可愛い孫娘である．
洋間の居間と隣室の和室の間のふすまを全開にする．そして，書いたばかりの画用紙を万国旗風につなげて，欄間にぶら下げる．そしてその周りを千代紙で作った短冊で飾り立てる．
私は，すこし離れたところから，真剣に飾り付けをしている孫を，ニコニコしながら，そっと眺めている．
「可愛い！ とにかく可愛い！」
私は心底から嬉しくなってくる．
夕方，全家族が揃う．孫６人が揃うと大変賑やかである．
子ども達が相談して準備をしていたらしく，湘南地方では有名な逗子の料亭から，出前の食事一式が，突然，玄関先に現れる．それに手作りの料理が，幾つもつなぎ合わせたテーブルの上に並ぶ．
そして，乾杯．
ピロリ菌滅菌治療中の私は，勿論，アルコール類はダメ．ウーロン茶で乾杯を受ける．
頃合いを見計らって，それぞれの家族から祝いの品々を頂戴する．
ここ数年，彫刻を習っている長女からは，木製の観音菩薩像を頂戴する．長女が２週間掛けて，渾身の力を振り絞って彫り上げたものである．私はその見事なできばえに驚嘆する．
つい先日，一緒に浅間山に登った長男一家からは，モンベル製の冬用のヤッケを頂戴する．頂戴しながら，
「よお～し，治療が終わったら，丹沢へ出掛けるぞ・・」
と内心で自分を鼓舞する．
次女一家からは，孫達手作りの勲章，肖像画，おめでとう集など，いかにも子どもらしい作品を沢山頂戴する．
どれもこれも，真心が籠もっている．それが堪らなく嬉しい．
一段落したところで，私たち夫婦が真ん中に座って，集合写真を撮る．写真を撮りながら，私は，
「家族全員が揃って記念写真を撮るのも，これが最後だな」
と縁起でもないことを考えている．でも，案外，本当のことになるのではないかと内心で思い続ける．
ここ，ほんの数日中に，私と同年輩の南田洋子，円楽が次々と，かの国へ旅立った．ショックである．
それにしても，今年の１０月は大変な月だった．
まず，一族郎党を引き連れて，私の生まれ故郷の信州を２泊３日，楽しんだ．人生終末期を迎えたような予感があった私の発案で，実現した．この旅は大変楽しかった．
ところが・・である．
私は，突然，罹患した急性胃炎のために苦しい数日を過ごした．
病気で苦しむのは，私のダラダラとした長い人生の中で，生まれて初めての経験である．
これまで，何となく漫然と，どこも痛いところもなく，また，全く努力もせずに何となく学校に通っている内に，小学校から高校卒業まで，無遅刻無欠席で過ごした．何枚もの皆勤賞が，今でも家の何処かに仕舞ってあるはずである．
平素，病気で寝込んだことのない私には，たった数日，病床生活を過ごしただけで，これ以上落ち込む余地がないほどのショックを受けてしまった．
長い間，どこも痛いところもなく，漫然と過ごしている私のような人間は，一寸した病気に罹っただけで，すぐに精神がヘタヘタしてしまう弱い心の持ち主だったと気がつく．自分には，冷静に，かつ，敢然と病気に立ち向かう精神力がなかったことに愕然とする．
恥ずかしながら，今回，親族全員から祝福された私は，
「弱気になってはいけない．積極的に立ち直らなければ・・・」
と勇気づけられた．
やっぱり，家族って良いな！
今月，１０月は，私にとって，忘れることのできない１ヶ月だった．
（おわり）
２００９年１０月３１日（土）
今日，旅行記のブログへの投稿は臨時休業．
実は，今日から明日に掛けて，私の子ども達家族全員12人が，我が家に泊まり込みで，私の誕生日を祝ってくれている．だから，フルタイム，可愛い孫達と一緒に遊んでいたい．だから，編集作業を伴うブログ記事の投稿は，時間が掛かるので，お休みする．
宴会が一段落したところで，私たち夫婦が真ん中に座って，全員の集合写真を撮る．写真を撮りながら，私は，
「全家族が揃って写真を撮るのは，今回が最後になるな・・」
と不吉なことを考える．これ，案外，本当なのかもしれない．
それにしても，10月には，私自身，色々な出来事に遭遇して，散々な月であった，
午後早々に我が家に到着した長男の家の孫が，
「おじいちゃぁ～ん，・・・見ないで・・」
とはにかみながら，画用紙と絵の具を取り出して，画用紙１枚に１字ずつ「おじいちゃんおめでとう」と書き出す．小学校２年生の可愛い孫娘である．
洋間の居間と隣室の和室の間のふすまを全開にする．そして，書いたばかりの画用紙を万国旗風につなげて，欄間にぶら下げる．そしてその周りを千代紙で作った短冊で飾り立てる．
私は，すこし離れたところから，真剣に飾り付けをしている孫を，ニコニコしながら，そっと眺めている．
「可愛い！ とにかく可愛い！」
私は心底から嬉しくなってくる．
夕方，全家族が揃う．孫６人が揃うと大変賑やかである．
子ども達が相談して準備をしていたらしく，湘南地方では有名な逗子の料亭から，出前の食事一式が，突然，玄関先に現れる．それに手作りの料理が，幾つもつなぎ合わせたテーブルの上に並ぶ．
そして，乾杯．
ピロリ菌滅菌治療中の私は，勿論，アルコール類はダメ．ウーロン茶で乾杯を受ける．
頃合いを見計らって，それぞれの家族から祝いの品々を頂戴する．
ここ数年，彫刻を習っている長女からは，木製の観音菩薩像を頂戴する．長女が２週間掛けて，渾身の力を振り絞って彫り上げたものである．私はその見事なできばえに驚嘆する．
つい先日，一緒に浅間山に登った長男一家からは，モンベル製の冬用のヤッケを頂戴する．頂戴しながら，
「よお～し，治療が終わったら，丹沢へ出掛けるぞ・・」
と内心で自分を鼓舞する．
次女一家からは，孫達手作りの勲章，肖像画，おめでとう集など，いかにも子どもらしい作品を沢山頂戴する．
どれもこれも，真心が籠もっている．それが堪らなく嬉しい．
一段落したところで，私たち夫婦が真ん中に座って，集合写真を撮る．写真を撮りながら，私は，
「家族全員が揃って記念写真を撮るのも，これが最後だな」
と縁起でもないことを考えている．でも，案外，本当のことになるのではないかと内心で思い続ける．
ここ，ほんの数日中に，私と同年輩の南田洋子，円楽が次々と，かの国へ旅立った．ショックである．
それにしても，今年の１０月は大変な月だった．
まず，一族郎党を引き連れて，私の生まれ故郷の信州を２泊３日，楽しんだ．人生終末期を迎えたような予感があった私の発案で，実現した．この旅は大変楽しかった．
ところが・・である．
私は，突然，罹患した急性胃炎のために苦しい数日を過ごした．
病気で苦しむのは，私のダラダラとした長い人生の中で，生まれて初めての経験である．
これまで，何となく漫然と，どこも痛いところもなく，また，全く努力もせずに何となく学校に通っている内に，小学校から高校卒業まで，無遅刻無欠席で過ごした．何枚もの皆勤賞が，今でも家の何処かに仕舞ってあるはずである．
平素，病気で寝込んだことのない私には，たった数日，病床生活を過ごしただけで，これ以上落ち込む余地がないほどのショックを受けてしまった．
長い間，どこも痛いところもなく，漫然と過ごしている私のような人間は，一寸した病気に罹っただけで，すぐに精神がヘタヘタしてしまう弱い心の持ち主だったと気がつく．自分には，冷静に，かつ，敢然と病気に立ち向かう精神力がなかったことに愕然とする．
恥ずかしながら，今回，親族全員から祝福された私は，
「弱気になってはいけない．積極的に立ち直らなければ・・・」
と勇気づけられた．
やっぱり，家族って良いな！
今月，１０月は，私にとって，忘れることのできない１ヶ月だった．
（おわり）
