中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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閑話休題;久々に背広姿で・・・・

2013年02月25日 09時45分02秒 | 閑話休題:日々雑感

                               <熱気に包まれる会場>

       閑話休題;久々に背広姿で・・・・
         (某大学某学部創立10周年記念)
         2013年2月24日(日)

 あまり私事について詳しくは書くつもりはないが,私は横浜にある某大学(愛称KGU)某学部で教員をしていた.丁度,当該学部が2002年4月に創立されてから,完成年度の2006年3月までの4年間,私はコンピューター関係の授業とゼミを担当していた.
 歳月が過ぎ去るのは速いもので,私が職場を辞してから,気がつくと,もう,7
年近くにもなっている.いくら不精者の私でも,勿論,在職中は常時背広を着ていた.しかし,毎日が日曜日になってから間もなく,背広を着て出掛けることは殆どなくなった.そんな毎日を過ごしている内に,何時しか私は,登山用の服装をしているか,あるいは簡単な普段着のまま何処へでも出掛けてしまうというグウタラ者になってしまった.

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 私の日常は,
   山へ登る,
   水彩画を描く,
   街道歩きや鎌倉散策をする,
   パソコンを弄っている
などが主な過ごし方になってしまい,ついぞ,背広とは無縁な毎日を過ごしていた.
 そんなある日,私は元勤務先の大学から,立派な封書の手紙を頂戴した.
 封書の中には,
   「○○大学○○○○学部10周年記念事業交流会のご案内」
という表題の手紙が入っていた.
 もう,とっくの昔に退職した私ごときにも案内状が送られてきたのだ.
 私は,込み上げる懐かしさに小躍りしながら,返信はがきの「出席」の欄に○印を付け,直ぐに投函した.

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 そして,いよいよ交流会当日を迎える.
 私は朝からソワソワしている.久々にクロークから背広を取り出す.そして,Yシャツのアイロンを掛け,さらに何年ぶりかで履く黒色の革靴を丹念に磨き上げる.
 モジャモジャの頭髪も,少なくなったとはいえ,自然流生えっ放しという訳にもいかないので,バーコード流に整髪する.
 下着から衣服まで,山登りとはまるで違う服装に着替える.
 “数年前までは,これが日常だったな~ぁ・・!”
と出掛ける準備をしながらも,実に感慨深いものがある.
 交流会の会場は横浜ミナトミライ地区にある横浜ロイヤルパークホテルである.
 交流会の開催時刻は16時から,受付は15時30分からである.そこで,私は15時45分頃,受付に到着するように,時計を見ながら自宅を出発する.
 背広姿で街中に出ると,何時もの無造作な服装の時に比較すると,気分が上手い具合に引き締まってくる.そして,何となく高揚感が全身にみなぎってくるような気がしてくる.
 “こう言うのを「馬子にも衣装」って言うのかな・・・”
私は見当違いのことを,ついつい考えてしまう.

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 予定通り,15時45分頃,受付を済ませる,自分の名前が印刷されているネームプレートを頂いて,左胸のポケットにモタモタと取り付ける.
 最初は学科単位の催しである.私ので目は現代コミュニケーション学科.学科の会場に入る.
 卒業生,在校生,教職員の皆さんが大勢集まっている.
 私はドギマギしながら,会場に入る.

 そんな私を目ざとく見付けた先生方が,
 「おや・・・FH先生,暫く振りですね・・・」
と話しかけてくる.
 懐かしい.そしてマブシイ.
 卒業生と言っても,まだ創立間もない学部である.最年長と言ってもまだ20歳代後半である.会場は若い人の熱気でムンムンである.
 「若い人は“若素”っていうホルモンを発散しているんだよ…だから若い人に接しているだけで若返ることができるんだよ・・・」
と何方かが言っていたのを思い出す.
 この学部は,元の女子短大を4年生学部に再編して発足したという経緯もあって,他の学部に比較すると,女子学生の比率が極めて高い.平素,私のお付き合いは,山オジサンと山オバサン,そしてごく稀に山ガール.特に,昨日は,終日,山オバサンとお付き合いしたばかりだ.そして,今日は,昨日とは打って変わって(昨日お付き合いしたオバサン,ゴメンナサイ!),マブシイばかりにピカピカに輝やく素敵な若者に囲まれている.
 ”やっぱり,’若素’に囲まれた教員生活は良かったな~ぁ・・・!”
 正直なところ,この年になっても,まだ何とか山登りが続けられるのは,20数年間に亘る教員生活で“若素”を浴びていたからに違いないと思っている.
 会場の雰囲気は,私が未だ現役で,この4月からまた新年度の授業を始めなければ・・・という錯覚に陥る.正気に帰って,
 “もし,仮に4月から授業をしなさいと言われたら,お前さん,できるかな・・・?”
と自問自答する.
 “まだ,1ヶ月の準備期間があるから,授業の準備は十分にできるな・・・”
と勝手に判断する.
 顔見知りの教員や卒業生と雑談していると,司会から,
 “FH先生,何か一言・・・”
と突然指名される.あまりの突然で,何も話したらよいか分からないまま,
 *今日お招き頂き嬉しい
 *経済学部から,当学部に移り学部完成年度まで勤務した
 *卒業生の皆様が立派に成られたのを拝見して嬉しい
 *今自分は山登り,水彩画,街道歩きなど趣味三昧の生活をしている.
  今の私のモットーは
   “頑張らないで,ありのままに生きること”
   ”明日でも良いことは,今日やらない”
  です.でも,若い皆さんは真似しないで・・・・
 *10年後,創立20周年記念でまた皆さんにお会いしたい.
  でも,そのとき,私は○○歳になっているが,こちらは頑張って長生きしたい.
  皆さんがどんなに成長しているかをこの眼で見たい.
というようなことをシドロモドロで即興.

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 18時頃から会場を変えて学部全体の交流会に出席する.
 理事長,学部長他,お歴々を出席している.会場には約700人の卒業生が集まっているとか.若い方々の熱気の中に体を埋めるようにして会場に入る.
 名前は思い出せないが,
 “ああ,あの学生は,何時も階段教室の向かって左側の前の法に座っていたな…”
というように,当時の面影を沸々と思い出す.
 “それにしても,あのひ弱そうな学生が,見違えるほどの立派な紳士になったな…”
 こんなに成長した学生の姿に接すると,教員をしていて良かったな,幸せだったなと実感する.
 懐かしい顔見知りの先生方や学長とも雑談する.とにかく懐かしい.近くに居る卒業生と方を組ながら写真を撮ったり,摂られたりを繰り返す.
 
<同僚の先生方と一緒に>                          <祝に参加された学長>


<溌剌とした卒業生と先生方>

 バイキング形式の食事.ついつい摂りすぎになるので要注意.
 今夜は,まあ,こんな所か.

<栄養のバランスを考えながら,まあ,こんな所か>

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 瞬く間に,楽しい時間が過ぎ去る.
 そして,19時40分頃,お開きになる.
 私は,10年後の創立20周年記念交流会にも,是非,出席するぞ…それには後10年,健康に長生きしなければと思いながら,会場を後にする.
 外に出る.
 桜木町駅付近は,冷たくて強い海風が吹いていて,凍えるような寒さである.でも,私の心の中は,楽しい時間を過ごすことが出来たので,とても暖かい.
 今日は,私にとってとてもエキサイティングで,ハッピーな一日であった.
                                          (おわり)

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