
"直感"を信じる。
それは"奇跡"に耳を澄ますこと。
早速、見に行ってきましたよ!
「ロング・エンゲージメント」(原題:Un long dimanche de fiançailles)


えっと、出来る限り、この映画を見てLilyが感じたことを書きたいので、かなりネタバレしてます

なので、まだご覧になってない方で内容を知りたくない!って方は、ぜひご覧になられてから、またこちらに戻ってきてくださいね



ストーリーは…
第一次大戦下のフランス・ブルターニュ地方。まるで子供のように惹かれ合うマチルドとマネクは、誰が見てもお似合いの恋人同士だった。
だが、過酷な運命はそんな二人をも引き裂いてしまう。
戦場に発った婚約者マネクの身を案じながら彼の帰りを待っていた。
一方、戦場ではフランス兵5人が戦場の恐怖から逃れるため、自らの体を故意に傷つけ、戦場を抜けだそうとしたことで死刑を宣告され、フランス軍とドイツ軍の中間地点である`ビンゴ・クレピュスキュル」と呼ばれる戦場に武器も持たずに置き去りにされていた。
日々戦況が悪化していくある日、マチルドの元にマネクが戦死したとの悲報がもたらされる。彼は死刑を宣告された5人の中の一人だったのだ。しかし彼の最期を見届けた者はいなかった。
「彼に何かあれば私にはわかるはず――」。
不思議な愛の直感だけを信じて、次々と湧き起こる謎を解明するため、マチルドは旅立った。
しかし、そこで得た様々な証言はどれひとつとして一致しない。確かなのは、マネクは最期の瞬間に、実に悲惨な状態にあったということだけだった。それでもマチルドは決してくじけずに真実を探り続ける。そして次第に驚くべき真相が明らかになっていく……。果たしてマチルドの愛の直感は、彼女をマネクへと導くのか?
Lilyは鑑賞前のネタバレも全然OKな人なので、見に行く前にいろんなサイトのレビューを読んでいっていました。どのサイトにも書いてあったのは、
*戦場シーンがリアル!!!

だということ。
実はLilyはいわゆるグロのシーンはめちゃくちゃ苦手です

でも実際に見て…確かに戦場のシーンはすごくリアルです。爆音が鳴り響き、爆撃によって吹き飛ばされた兵士の肉片が飛び散ってくる…戦争の悲惨さをこれでもかと描いていました。
大きなスクリーンで見る戦争シーンからは、よりいっそう戦争の悲惨さが感じられます。
日本に住んでいると、正直あまり考えることがない「戦争」。だけど世界には、今現在も、このシーンと同じような光景が繰り広げられている国があるわけで、決して「昔」の話では、「映画の中の話」の話ではないんだということ。誰もがそのことを思い出さなくてはいけない…改めてそう思いました。
冒頭に登場する5人の兵士たち。
「負傷兵になれば、家に帰れる…」
そんな気持ちから故意に自らを傷つけ、しかしそれがバレて死刑を宣告されてしまうのですが、彼らは決して臆病者なんかではなく、むしろ戦争を恐ろしく思う。それこそがある意味、普通の人間ではないんだろうか。そう思いました。誰もが戦争はむごくて残酷で恐ろしいもの。簡単に、爆弾1つで何人もの人を殺すようなことがあってはならないと、そう思えば戦争なんてこの世からなくなるかもしれないのに…
もちろん、そんな簡単にはいかないのは分かってるけれど、この映画の戦闘シーンを見てると、この世界から戦争がなくなってみんなが笑顔で過ごすことができる…そんな世の中が早く来ますように…と願わずにはいられませんでした。
その5人の兵士の1人がギャスパー・ウリエル演じるマネクです。
マネクは、戦争のあまりにも悲惨な状況を見て、次第に常軌を逸していきます。
武器を持たず、戦場のど真ん中に置き去りにされるという、暗に死刑と言われているような刑が確定した後も、仲間の兵士に婚約者のコトを聞かれて「結婚するんだ。戦争が終わるまで待たなくていい。処刑がすめば家に帰れるから…」と答えるマネクになんだかすごく胸が痛くなりました。
ギャスパーは本当に、マネクの純粋さ、無垢さをうまく表現していたと思います


戦場の悲惨なシーンの一方で、ブルゴーニュで繰り広げられるマチルドとマネクのラブストーリーは本当に素敵

マネクとマチルドの出会いは、二人がまだ幼い子供の頃に遡ります。
5歳で小児麻痺にかかって以来、片足を引きずるようになっていたマチルドに、マネクが「歩くと足が痛いの?」と尋ねるのです。
それ以来、マネクとマチルドはずーっと一緒。
マネクか海岸で`MMM`(Manech aime(エム=M) Mathilde, Mathilde aime(エム=M) Manech)と書きながら、このセリフを叫んでるシーンがなんだかすごく微笑ましかったです


実際には6歳の年齢差があるオドレイ・トトゥとギャスパーですが(オドレイの方が6歳上)、このブルターニュのシーンでは、設定どおりちゃんとマネクの方がお兄さんに見えます。
戦争から3年が経ち、ある手紙をきっかけにマネクの行方を探し始めるマチルド。
その過程で、マチルドが
「夕食の前に犬が(自分の部屋に)入ってきたらマネクは生きている。」
「りんごの皮が切れなければマネクは生きている。」
と、願掛けのようなことをするのですが、その部分はすごく共感できます。
Lilyもよくやりますね、こういうこと

さて、この映画の感想を見ていてもう1つ言われているのが、
*登場人物が多すぎて(しかも馴染みのないフランス語の名前なので)話についていけないくなる

というもの。
この映画の中盤のメインは戦場で何が起きたのかをマチルドが追求していく謎解きにあります。
その過程で、実にたくさんの人名が出てきて、Lilyも誰が誰のコトを指しているのかさっぱりわからなくなってしまいました

でも、もともと映画を見ていてもあまり細かい部分にはこだわらないLily。
そんな性格が幸いしたのか!?そのこともそんなに気にならずに見ていられました


死刑を宣告された5人の兵士の中の一人、アンジュの恋人ティナ(マリオン・コティヤール)。
マチルドとは違った方法で、戦場で何が起きていたのかを追求していていたティナですが、アンジュの無念を晴らすために、戦争に関わった幹部たちを次々と手にかけていきます。
しかしついに警察に捕まり、初めてマチルドと面会するシーン。
ティナはマチルドからアンジュの遺品を渡されます。
懐中時計の中に入っていたティナへの手紙には「復習は無意味だ。幸せになれ」と書かれていて、それを見たティナの大きな瞳からこぼれる大粒の涙…
本当に見ていて切なくて、Lilyの目からも涙

戦争によって人生が狂ってしまった人たちがたくさんいるという事実を改めて感じました。
Lilyが一番好きだったのは、やっぱりラストシーン。
大げさかもしれないけど、でも近年、まれに見る名ラストシーンだったんではないでしょうか

マネクとの再会を前に、化粧直しをするマチルド。
「マスカラはしない。涙に濡れると醜いから」
思わず微笑んでしまいました

100%のハッピーエンドではなかったのかもしれない。
戦争によって心が壊れ、記憶を失ってしまったマネク。
「歩くと足が痛いの?」
再会したマチルドに、マネクがかけた言葉です。
たとえ記憶を失ってしまったとしても、マネクの心は二人が出会った頃のまま変わってないんだな


これからの二人の未来は、大変なこともたくさんあるだろうけど、ギャスパーが会見で言っていたように、
「あのラストシーンは楽観的で希望に満ちています。その後は、とても明るいものになると想像できます。」
マネクの言葉からは、2人の明るい未来が見えたような気がしました






(かなり遅くなりましたが、やっとまとめて「ロング・エンゲージメント」の感想を


あと、4時間後にはこの寮をでます。
日本に帰りたくないです
2週間あっという間でした。
初の海外、初のイギリス。
もっともっといたいです
昨日は最後のFree DayだったのでLondon行って
“オペラ座の怪人”のミュージカルを見てきました。
初のミュージカルだったのです
劇場は思ったよりこじんまりして
内装が素敵でした
ただ‥前の日がパーティーで疲れていたのと
席が後ろのほうだったので、休憩をいれた後半
ちょっとうとうと‥
大反省
あまりわからなかったのですが、生の音楽、演奏
歌、演技は味わえたので満足してます
‥と、言い聞かせています
最後のカーテンコールの時はすごい拍手で感動しました。
怪人かっこよかったです
また今度はじっくりちゃんと見たい
そのときはちゃんと英語がわかるようにしなきゃ
この2週間長いようで短かったです。
またHPで日記や写真を披露できたらと思います
ロングエンゲージメントは友達と今一緒に観に行こうか~と言ってるところなので気になってます。おもしろいならやっぱり観に行くかな
3/30の日記に「エターナルサンシャイン」を観た感想を書きました。あれも良かったですよ!
更新もあんまりしてないようだけど、、
ままこはノバ休憩してます。
グスン(@_@;)
温かくなってきたのでまた復活せねば・・・
じゃあね(^_-)-☆
す~さん<もう、日本に帰ってこられてますよね!?帰りたくないよ~って気持ち、すごくよく分かります
「オペラ座の怪人」の舞台を見られただなんてうらやましいです
れいわさん<お久しぶりです
「ロング・エンゲージメント」もし機会があったら、ぜひご覧ください
「エターナルサンシャイン」めちゃくちゃ評判いいですよね
ままこさん<ちょっとバタバタしててなかなか更新ができなくて
僕もこの映画のエンディングがとても好きです。最初に出会った時と同じマネクがいたんですからね。マチルドにとってこれ以上の幸せは無いでしょう。
「歩くと足が痛いの?」
マイブログに書き忘れてましたが、この台詞もよかったですね!
*macさん
>最初に出会った時と同じマネクがいたんですからね。マチルドにとってこれ以上の幸せは無いでしょう。
本当ですよね
だから`(A very)Long engagement`なのかなぁ…と思いました。
*まつさん
「歩くと足が痛いの?」だけじゃなく、「マスカラはしない。涙に濡れると醜いから」、「この(運命の)糸をたどって彼の元にいけないのなら、自分の首に巻いて死ぬ」など、印象的なセリフがとってもたくさんありました
私もTBさせていただきます。
少し前に気がついていたのですがゆっくりと訪問する機会がなくて。。。ごめんなさい。
『ロンエン』は重かったですけど、すごく心が洗われた映画でした。。。オドレイ・トトゥがやはりよかったです
次はDVD化ですね。またゆっくりと観たいと思います。
素敵なblogですね~。
また寄らせていただきますね
本当にすばらしい作品でしたね
DVD楽しみですね
ぜひまたいらっしゃってくださいね
こちらからも送らせていただきます。
私もこの映画はとても好きです。音楽と映像で描かれるシーンだけで涙したところも、たくさんありました。
もちろん、可愛らしいキャラクターのおじさん・おばさん、調達屋のおじさんの愛らしさには思わず微笑まずにはいられませんでしたが・・・。東京ではロードショー公開は終わってしまいましたけど、再映する館があればもう一度観てみたいなあ、と思ってます。