それは人間の原罪である。

先に言っておくと、私は菜食主義自体をどうこう言うつもりはない。



とある人に教えてもらったそのサイトは、動物のがいかに残酷であるかを
表現しているサイトだった。そのサイトのオーナーは、こんな形で動物を殺した
肉を食べるのはグロテスクだ、だから私は菜食なのだ、と言いたいらしい。


しかし、人間が他の生物を（動物も植物も含み）を殺し喰らい生きる事は
もとより覆しようもない事である。食物連鎖からはじき出された人間は
普通に生きている限りにおいて、他者に食われる事なく生きていく。
だが、生きていくには何かを食らわなければ生きていく事はできない。


このサイトのオーナーは、「動物はダメで植物はいいというのはおかしい」という
問いに対して「動物と植物の命を同列に考えるのはおかしい」と返している。
だが、それは裏返せば、「より軽いものならかまわない」と言っているのに
等しい。「鯨は高い知能を有するから殺してはいけない、牛や豚にそれはない
からかまわない」と言っているような輩とどれほどの差があるだろうか？
そもそも、命を比較して、重い軽いを述べる事自体がおこがましい。


菜食にする事で一人当たり８０頭の動物の命が助かるとこのサイトは言う。
だがしかし、完全に需要がなくならない限り、場で牛や豚は殺され続ける
だろうし、そうして作られた食肉は店頭に並ぶだろうし、売買され、もしくは
ゴミとして処理されるだろう。そして、その８０頭分、余分の植物を喰らうだけ
の話だろう。


そんな安っぽい正義感の為に「菜食主義」を掲げるのなら、やめたほうがマシ
というものだ。