moi~!
タンペレは今日も朝から快晴だった。最高気温は22℃。
いや~、一気に初夏らしい気候になってきました。
こちらでは、最近、オープンカフェが大盛況である。
あっちの店でも、こっちの店でも、いそいそと外に椅子とテーブルを並べてお客さんをお出迎え。
冬が長い分、みなさん太陽の光を心待ちにしているのがよくわかる。
金曜の17時頃、うちの近くの「bar Passion」(パッション、ですよ!)の前を通りかかったら、
サマータイムで早々に仕事を終えたサラリーマンや大学生と思しき若者たちが、戸外のオープンスペースに三々五々陣取って、
思う存分陽光を浴びながら、お気に入りの飲み物片手に仲間との会話を楽しんでいた。
こちらではbarというと、ほんとにお酒を飲むだけで、食べ物はなしみたいね。
なんかちょっとつまむものがあると、お酒ももっとおいしく飲めていいんじゃない?と思うんだけど、それは日本人の感覚なのかな。
たぶん、コンセプトが違うってこと? barが客に提供している最大のものは、実は酒ではなくて、
日光浴ができて、仲間と親密なおしゃべりができて、ついでに公然とお酒も飲めちゃうあの戸外のオープンスペース、というわけなのだろう。
わたしも夏のうちに一度、ぜひ「bar Passion」体験をしてみたいものだわ(^^♪
その時はぜひ「bar Passion」潜入レポートをお送りしたいと思います。
前置きが長くなってしまいましたが、クラクフの2日目、いってみましょう!
この日は前の日とはうってかわって、朝からの晴天。朝食を済ませ、さっそく旧市街散策に出かける。
ワルシャワの街がナチスドイツによって徹底的に破壊されたのとは対照的に、クラクフは中世の街並みがほぼそのままの形で残ってる。
というのも、第二次大戦中、ナチスの司令部がクラクフに置かれていたからだという。
なんだか複雑な気持ちを抱えて出発~!
中央広場に続く目抜き通りのフロリアンスカ通り 奥に見えるのは聖マリア教会
中央広場へ向かう道は朝からたくさんの人出だ。
この日はメーデーで、ポーランドでは祝日なので、その影響もあるのだろうか。
広場に到着し、まずは旧市街が見渡せるという昔の市庁舎の塔に上ってみることに。
広場に建つ旧市庁舎の塔 市庁舎の建物は現存せず、塔だけが残っている

開門の10時半を待っている時に、塔の前にヘンな像を発見。

あれ?きみたち、ひょっとして、よく神社の前なんかにいる狛犬さんじゃないの?
もともと狛犬は、ペルシアのほうから伝わってきた獅子の像だったというから、まあ、原形に近いのかもしれんし、
口の形もなんとなく、ア、ウンと言ってるようにも見えるが...
いやいや、それにしてもヘタレすぎなんとちゃう?! ふつう、狛犬ゆうたら、しゃんと背すじ伸ばしてお座りしとるもんじゃないんか?
なに、のんきに寝そべっとんねん! そんなんじゃ、悪いもんがバンバンはいってくるでー!
と、例によって関西弁のツッコミをいれる。
10時半、チケットを買い、塔へ。螺旋階段をひたすら同じ巻きで登っていくスタイルで目が回る。
背の高い人は頭をぶつけないよう屈んで登らねばならず、おのずと下半身が鍛えられる。
塔からの眺め 聖マリア教会の高い尖塔がひときわ目をひく
聖マリア教会の中 繊細優美なステンドグラス

ステンドグラスや装飾の美しさは筆舌に尽くしがたい。
一部修復中であったが、国宝となっている祭壇の、金色に輝く豪華絢爛ぶりにも息をのんだ。
こういうキリスト教の教会を見ると、高く高く作られていて、天上への憧れがいかに強いものであったのかが感じられる。
広場の長辺に建つ織物会館 かつては織物の交易所に使われていた

会館前にはカフェが立ち並び、朝から観光客で賑わっている。
中に入るとお土産物屋がずらり。約100メートルにわたって通りが続いている。

広場を抜け、南下、ヴァヴェル城へ向かう。
途中、立ち寄った聖ペテロ教会

ヴィスワ川の近くに建つヴァヴェル城


城には、歴代のポーランド王の居住した王宮や、王の戴冠式が行われたヴァヴェル大聖堂などがある。
しかし門をくぐって中に入ると、王宮のチケット売り場にはすでに長蛇の列ができている。
チケットの枚数制限があったり、時間指定制だったりと、何かと面倒そうだ。
ヴァヴェル城観光のハイライトらしいのだが、ワルシャワの旧市街にある王宮をすでに見学しているし、
それと似たり寄ったりじゃないの? もともと王様の豪華な宝石やら調度品やらにはあんまり興味ないしな。
という乱暴な論理で潔くパスすることに。
比較的すいていた大聖堂だけ見学する(王宮とは別のチケットが必要)。ここは内部の撮影は禁止だ。
気がつけば、今が盛りと咲き誇っている庭園の花ばかり撮っていた。

大聖堂見学のあと、ヴァヴェル城前のスロープをくだり、ヴィスワ川の岸辺のほうに向かって歩く。
上から見ると、この一帯に食べ物の屋台が立ち並んでいるのがわかる。
気づけばお昼時を過ぎている。おいしそうな匂いが漂ってくる。
最初に見つけた屋台は、巨大なソーセージと巨大な串刺し肉をジュージュー焼いて、
それをパンとともに供するお店。むくつけき大男が油の煮えたぎった鍋で調理している様を見ていると、
何だか中世にタイムスリップしたような気分になってくる。
「それください!!」 迷わず注文。
すごいボリュームだ~!
ホットドッグはどうみても二人分。串焼きにはピクルスがごろんと一本ついてくる。

ヴィスワ川を望む緑のまぶしい公園で、gas入りのミネラルウォーターをガブ飲みしつつ、
巨大なホットドッグ&串焼きにかぶりついた。至福の昼食。
食べ終えると、どっと疲れが襲ってくる。一度宿に帰って休むことに。
帰り道、いつの間にか公園を歩いている。木々の若葉が美しい。
そう、クラクフは公園がやたら多いのだ。
それにしても、ポーランドに来てから、何枚これと同じような写真を撮ったことだろう。
われながら呆れてしまう。しかしこの景色を目にすると、その美しさにカメラ(じゃなくて携帯ですが)を向けずにはいられなくなる。
木立の中を歩いていると、心からリフレッシュできる。

地図と合わせて見てみると、どうやら公園が旧市街の周りをぐるりと取り囲んでいるらしいことを発見!
おそらく昔、城壁があった場所なのだろう。
緑の木々が赤茶色の壁に取って代わったのだ。
もちろん、わたしは今のほうが好きだ。