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moi! タンペレ

フィンランドのタンペレに半年滞在することに。その滞在記です。

脱水だけ、できました!けど...

2019年05月26日 | 日記

洗濯機ネタでここまで引っ張って恐縮です。

えー!また洗濯機かよー!ブーブー!

はい、すみません💦わかりました、わかりました、すぐ終わりますよ💦

あっ、前々回からの続きになってますので、まだの方はそちらからどうぞ。

 

タイトルにありますように、結論から言いますと脱水だけ、はできました!パチパチパチ

今回、脱水体験をしてもらったのは、ちょっと厚手の風呂用の足拭きタオルさんです。

洗濯が終わったところをもう一回ザブンと水に浸かってもらって、そのまま洗濯機に入っていただきました。

蓋を閉め、ダイヤルを左上の「Spin」に合わせると、タイマー表示に「0:16」の数字が。

16分? うむ、脱水時間にしては長いようだが、全自動モードの長さを考えると、脱水はこれぐらいの時間じゃない?

そうよ、これよ、やっぱりこれが脱水だけモードだったんだわ! 間違いない!

と、ちょっとうれしくなってスタートボタンを押した。


しかし、わたしはここで大切なことを忘れていたのだ。

この時点で回転数が最高の「1100」になっていたことを。

それからの16分は、生贄...じゃなくて被験者になってくれた足拭きタオルさんのことが案じられてしょうがなかった。

最初はゴットンゴットンというジェットコースターの乗り始めみたいな大仰な音ではじまり、それにベッタンベッタンという

洗濯物を均すような音が長らく続き、そのうち徐々に回転数があがって、トップスピードに入ったかと思いきや

キュルキュルキュルー!!とこれまでに聞いたこともないような大音響を響かせながら高速回転を続ける洗濯機。

端的に言って、いつもの「Delicates」モードの2、3倍はうるさい。

洗濯機のヤツ、タオル一枚で身軽なもんだから、調子に乗っておるな。もっと静かに回らんかい!と、どやしつけるも効果なし。

やっと回転が終わったかと思ったら、再びゴットンゴットンが始まり、ベッタンベッタンが続き、

キュルキュキュルキュルー!!という大音響が響き渡る... このインターバルが何度繰り返されたことか。

んもー!たったタオル一枚に、いつまで回ってんのよ!と、自分の設定ミスを棚に上げて、洗濯機を罵るわたし。


そうなのだ、16分というのは最高回転数「1100」の時間で、スタートボタンを押す前に、手動ボタンで回転数を

800ぐらいにしておけば、時間も短くなったはずなのだ。途中で気づいたが、時すでに遅し。

やっとのことで脱水が終わり、恐る恐る被験者になってくれた足拭きタオルさんを引っ張り上げると、

ああ...なんという...心なしか薄くなって、半分乾燥しちゃってる?みたいな変わり果てたお姿に。

まあ、タオルだからよかったものの、これがウールのセーターだったりした日には泣くに泣けないだろうな...


そこで結論。

脱水だけ、はできる。できるが、いつもの「Delicates」モードの2、3倍はうるさいことを覚悟しなければならない。

そして中に入れるものに応じた回転数の設定を忘れてはならない。

(でも、今日の勢いだと、ウールのセーターは最低の400回転でも多い気がする...)

以上、ご報告でした。

これって、誰かの役に立つのかしら?

立たないわね、きっと...



洗濯機への理解すすむ

2019年05月25日 | 日記

前回は洗濯初日の失敗談をお伝えしたましたが、その後どうなってるんだ?

と心配してる方もいらっしゃると思うので、後日談を少しいたしましょう。


あれからネットで調べてみたところ、あるドイツ在住の女性の、機種は違うけど外国の洗濯機の使い方について

詳しく解説してくださっている記事を見つけ、それが大変参考になった。

 

まず、洗濯時間が2時間というのは、外国の洗濯機では普通のことらしい。

で、30°とか40°とかの水温設定は、こちらがその温度のお湯を用意しなければならないのではなく(しようと思ってもできないけどね)、

洗濯機が自動的にその温度まで水温を上げてくれる仕組みになっているようだ。だから温度が高くなるほど洗濯時間も長くなる。

ちなみに60°とか95°の高温があるのは、雑菌が繁殖しやすい洗濯物を殺菌するためだとか。


あと、脱水渦巻の上に記されていた400とか800の数字だが、なんとこれは脱水時のドラムの回転数であった。

時間じゃなくて回転数! 


それから、洗剤投入口が3つあるのは、予備洗い用、本洗い用、柔軟剤用に分かれているから。

ちなみに盥(たらい)にお箸が一本立ってるのが予備洗い、二本立ってるのが本洗いの印。

予備洗いって、お子さんの泥だらの服とか、そういうの?


そして、何よりためになったのは、その方が通常は最短の45分で洗濯している、という事実。

これで汚れ落ちに何ら問題はないらしい。

それからは私も「Delicates」の45分で洗濯するようになったのだが、これが正解だった。

汚れは落ちてるし、洗濯物の傷みは少ない(と思われる)し、洗濯機くんの断末魔の叫びのような大音響もなりをひそめたのだ。


それにしても、こちらの方はみんな2時間かけて洗濯してるのだろうか。

予備洗いをした日には、2時間ではすまない気がするし。

そうだとしたら、一体どれだけこちらの服の生地は丈夫なのだろうか。

そんなに日本で出回ってる服と違うようにも見えんけど...

 

そんなこんなで、我が家の洗濯機くんへの理解も深まり、仲良くできる時間も増えてきたのだが、

目下の疑問は、「これって、脱水だけはできんの?」ということである。

ドイツ在住の方の記事をみても、その点に関する説明はなく、他にもいくつかあたってみたが、いまだに不明なままである。

しかたがないので、今のところ手洗いしたものはできるかぎり絞って、そのまま干している。

こちらは予想以上に湿度が低く、浴室でも朝干したら夜には乾いているのでいいといえばいいのだが、

しかしこれだけのハイテク洗濯機(なのか?)に、脱水だけ機能、がないはずはないんだけど...


と、この記事を書くにあたって、ダイヤル部分の写真をまじまじと見ていたら、

左上のほうに「spin」という文字があるじゃありませんか!

今までダイヤルの右半分ばかりに気を取られていたわたし。

これって、ひょっとして脱水だけするヤツじゃない? きっとそうよ~(胸が高鳴る...)

それでは、今日はこれにて。

今から試してみよっと。

 

 


洗濯機は外国人

2019年05月24日 | 日記

あ~、なんだかやっぱり~、体調がすぐれぬ今日なのです~。

外で太極拳の練習するんだったら、こんな曇り空の日が日に焼けなくていいんだけど、

わたしの体が今日は動きたくないと言っている。外寒いし...

それでしかたないから、また机に向かってブログを書き始めた次第です( なんじゃ?!ブログは暇潰しか? いやいや、まあまあ...)。

今日はこうして部屋でぬくぬくして過ごすことを、自らに許すとしよう。うむ。

紅茶の準備、よし💕


今回は、恥をしのんでこちらに来て早々に体験した洗濯にまつわる失敗談をご紹介しようと思います。

わたしって、どうも洗濯が好きみたい。もうちょっと正確に言うと、干すのも畳むのも別に好きじゃないくせに、

汚れものを見つけては洗濯機に放り込んで、とにかくぐるぐる回すのが好きみたいなのだ。

ちょっとは回した後のことも考えようよ、と自分でも思うのだが、

そんなわけで日本では、二人暮らしなのにとりあえず毎日洗濯機回してるよね、みたいな生活を送っていた。

 

こちらに来た翌日、さっそくいつもの倣いで洗濯機を回そうとして、はたと手が止まった。

「ひゃ~~、何これ💦 全然わからんよ~💦」

洗濯機の表示が何を意味しているのか、理解できない。とりあえず蓋をガバッと開けてみる。

「ん? あ~あ~、あれね~、ドラム式ってやつね。ん? 縦型なのに、ドラム式?」

なんだかわからないことだらけで、すっかり面食らってしまう。

どこかに説明書はないかと探し回ったら、あった! キッチンの食器棚の手が届かないくらい上のほうの棚に説明書を発見!

「どれどれ...... !? んもー!! 何で英語がないのよ!!」

説明書はまさかの北欧仕様。北欧四ヵ国語で記されているも、英語の説明はなし。


こうなったら自力で解決するしかない...

ネットで調べてみるとかすればいいものを、その時は頭が回らず、追い詰められた気分で洗濯機と対峙する。

とりあえず、洗濯ものを洗濯機内部に内蔵されているギンギラドラムの中に入れ、ドラムの蓋をカチッと閉め、

次に、蓋の裏になぜか3つも付いている洗剤投入ケースの中の一番右端のケース(勘)の中に、粉末洗剤をザラザラ流し込み、

バチンと蓋を閉める。おっと、忘れていた。ここでコンセントを差し込み、水栓を開く。


問題はこれからだ。

ちなみに、その時私が悲壮な面持ちで見つめていた洗濯機の表示というのはこれです。

 

 

 

真ん中のダイヤルを回して、どのモードかわからんけど、とにかく選べばいいわけでしょ?

ダイヤルを回すと右のタイマー表示のところに、所要時間が出てくるようになっている。

右のほうはこんな感じ。時計マークのところが時間表示。

 

 

 

その時間表示を見てびっくりする。2時間だの、2時間15分だの、なんでこんなに時間が長いわけ?

右下の「Delicates」はランジェリー関係? これなら45分なんだけど、洗うのはタオルとかシャツとかだし...

結局悩んで色んな素材が洗えそうな「Synthetics」の30°にした。これで1時間46分。まあ、この中では短いほうだ。

あれ、30°って温度? 私が使うのはふつうの水だけど、まあ、いいや。こんなん知らんわ、と無視。

だいたい60°とか95°って、何なん? 熱湯で洗うんか? 心の中で毒づく。

色々疑問は渦巻くものの、この際気づかなかったことにして先に進む。


渦巻くといえば、右端のぐるぐる渦巻き模様と、その上の400とか、800とか書いてある数字、これは何だ?

さっきからダイヤルを回してプログラムを変えるたびに、ここに灯る緑ランプの位置も自動的に変わるのだ。

今の私なら、これはどう見ても脱水でしょうよ。ほら、脱水する時にクルクル高速で回るでしょ、それを渦巻で表現してんのよ。

とわかるのだが、なぜかその時の私はこれを乾燥機能だと誤解してしまった。

そう、その時の私には、この洗濯機がとんでもなくハイテク機械に見えていた。

ドラム式=乾燥機付き、みたいなヘンな思い込みもあった。


400とか800って、あれでしょ💦...分表示?? 

ちょっと考えたらそんな長い時間( 400分って7時間じゃん!)乾燥するなんてありえないのに、

乾燥はやだな。シワシワになっちゃうよ。自分で干すから、これはいらないなっ。

そう考えて、渦巻の下のボタンをピッピッと押して、あろうことか手動で「0」にしてしまった。

よし、これでいい。とりあえず1回やってみれば、わかるでしょ。習うより慣れろ、とやや的外れなことわざで自分を励まし、

スイッチオンを促すように緑ランプが点滅している右矢印→ボタンを押した。


ヴイーン(゜_゜>)、グオーン('◇')、ギュルギュルー((+_+))......。

これまで洗濯をしている時には聞いたことがないような洗濯機の断末魔とでもいうべき大音響を聞かされながら、終わるのをひたすら待った。

それにしても、そんなに大変なわけ? 洗うの。アンタが一生懸命やってるのはわかってるから、大袈裟にアピールしなくてもいいわよ。

第一、洗うのがアンタの専門でしょ? たいしたもの洗ってるわけじゃないんだから、もっと涼しい顔して仕事できないの?

と、何度洗濯機に言いたかったことか( 機嫌を損ねるといけないので我慢した)。


ピーッ、ピーッ、ピーッっと3回鳴ったら終わりらしい。外蓋を開け、ドラムの蓋を開け、その先に待っていたのは

はたして、ビジョヒジョの洗濯ものだった。そうか~、やっぱり~。

1時間46分というのが日本人の感覚では長いので、ひょっとしたら乾燥込みの時間かな(希望的観測)と思っていたが

(さっき400分乾燥、言うとらんかったっけ?)、やはりそんなことはなかったのだ。

洗濯が始まってから、なんとなくあれはやっぱり脱水だな、という気はしていた。していたが、途中で止めることができなかった。

かくなる上は、脱水だけしたいのだが、そのやり方がまたわからない。


しょうがない!もう一回最初からやればいいわけでしょ?

完全にやけっぱちになって、今度は洗剤は入れずに最初から同じように、しかし今度は手動で脱水を「0」にするようなことはせず、

緑ランプが「1000」のところに灯っているのを確認してスタートボタンを押した。


合計3時間半も洗濯機でぐるぐる回された洗濯物は、気のせいかちょっと薄手になって、それでも無事に脱水まで終えて出てきた。

はぁ~、こりゃ大変だ! こんなこと毎回やってたら身が、いや、洗濯物がもたんわ。

国が変われば洗濯機も変わる。人間と一緒で、理解するのには時間がかかりそうだ。

そう思った洗濯初日であった。

 


 


おとぎの国のフィンランド語

2019年05月24日 | 日記

moi~!

日本は全国的に暑いみたいだけど、タンペレは今日も薄ら寒い曇天です。

最高気温の予報は11℃。また冬に逆戻りなの~?!

なんだか朝から鼻がグズグズしております...

こういう時に風邪ひかないように気をつけないとね。


唐突ですが、今日は、今までに覚えたフィンランド語をみなさんにご披露したいと思います。パチパチパチ

といっても、文は無理で、スーパーの買い物で覚えた名詞のみとなっております、はい💦

それでは、ある朝の会話を、その名詞のとこだけフィンランド語に変えて再現してみましょう。


「今日はどうする?カウラレイパ?ルイスレイパ?」

「うーん、カウラのほうにしとこっか。ルイスは重たいから。レイパにボイ塗って

 ユーストとキンックのせて、サンドイッチにしてくれる?あっ、カナンムナは食べる?」

「食べる。オムレツがいいな。」

「バナーニにヨーグルッティかけたの、いる?」

「いらない。アッペルシーニはちょっと食べたいけど。あっ、ヒッロも出しといて。もう一枚レイパ食べるから。」


いかがでしょうか? 朝の食事の準備をしてるところだから、大体わかりますよね。

全部日本語にするとこうなります。


 「今日はどうする? カラス麦のパン? ライ麦のパン?」

「うーん、カラス麦のほうにしとこっか。ライ麦は重たいから。パンにバター塗って

 チーズとハムのせてサンドイッチにしてくれる? あっ、卵は食べる?」

「食べる。オムレツがいいな。」

「バナナにヨーグルトかけたの、いる?」

「いらない。オレンジはちょっと食べたいけど。あっ、ジャムも出しといて。もう一枚パン食べるから。」


フィンランド語って、読み方はローマ字読みでほぼOKだけど、音からはなかなか意味を類推することが難しい。

バナーニとかヨーグルッティとか、なかにはわかりやすいものもあるが(トマーッティ(トマト)、サラーッティ(サラダ菜)ってのもある)

なんで卵がカナンムナで、ハムがキンックになっちゃうわけ!?と、その無秩序ぶりにクラクラすることのほうが多い。

アッペルシーニはどう考えてもりんごだろうと思ってたら、オレンジだった時には、思わず脱力してしまった(ちなみにりんごはオメナです)。

もっとも、英語を基準にして考えてるからそう思うだけなんだろうけどね。


でも、この意味不明の言葉の響きが、なんだか童話に出てくるおとぎの国で話されてる言葉みたいに思えてきて、

妙に心がくすぐられるのですよ。めちゃくちゃ覚えにくいけど、一度覚えたら忘れらない感じ?

最近のヒットは「ムナコイソ」。野菜の茄子のことです。

あ~、焼きムナコイソにかつお節としょうゆかけて、食べたくなってきた~!


 


ポーランド旅行~クラクフ編・カジミエシュ地区めぐり~

2019年05月22日 | 日記

 moi~!

昨日までの初夏の陽気がどこへやら。

今日は一気に気温が下がり、最高気温も13℃までしか上がらない小雨まじりの曇天だった。

この先一週間はこんな天気が続くようだ。やだな~。ぶるぶる...


クラクフの旅もいよいよ大詰めです。5月3日の午後に出掛けたのはカジミエシュ地区。

前の日に行ったシンドラーの工場の、ヴィスワ川を挟んで斜め向かいのところにある。

ちょっと遠いが、この日はトラムに乗らずに歩いていくことにする。

れっつご~!


ここはかつて多くのユダヤ人が住んでいた街。映画『シンドラーのリスト』の舞台にもなった場所である。

ガイドブックによると、今もユダヤ教の礼拝堂であるシナゴーグが残っており、中に入れるところもあるらしい。

教会ならたくさん見たことがあるが、ユダヤ教のシナゴーグは今まで見たことがない。

いったいどんな造りになっているのか、興味があった。


ところで、地区の名前になっているカジミエシュというのは、1335年にこの街を作ったポーランド王の名前である。

街を作った当初はユダヤ人の街ではなかったが、このカジミエシュ3世が西ヨーロッパで迫害されていた

ユダヤ人たちを保護したため、多くのユダヤ人がこの街に移り住むようになったという。


そういえば、この辺りの事情については、ワルシャワのポーランド・ユダヤ人博物館で詳しく説明されていた。

ヨーロッパにおける反ユダヤ主義というものには、実は長い歴史がある。

特に十字軍の遠征が始まってからは、ユダヤ教は異端のひとつとして敵視されるようになり、

ユダヤ人が金貸しや商売で富を蓄えるようになると、ますます彼らへの敵愾心は増し、迫害もエスカレートしていった。

ナチスドイツによるユダヤ人の虐殺が、その規模と残虐性において比類がないとはいえ、

決してあの時期に突発的に起こったものではないことに気づかされる。


 カジミエシュ地区のユダヤ人は、第二次大戦中に強制収容所に送られるなどして、実にその9割が殺され、

 戦後を生き延びた人たちも多くは国外に出るなど、この地区を離れてしまったという。

 現在、ここに暮らすユダヤ人は200人ほど。すさまじい歴史を背負った街なのだ。

 

40分近く歩き、街に到着。一時は回復したかに見えた天気も、いつの間にかまた曇天に逆戻りだ。

街にはカフェやレストラン、ホテルなどが立ち並び、あいにくの天気にもかかわらず観光客でにぎわっていた。

戦後長く荒れたまま放置されていたこの地区の復興が始まったのは、1989年に共産党政権が崩壊してからだというが、

今日のような賑わいには、『シンドラーのリスト』の公開(1993年)が一役買っているに違いない。

 

 

     

 

 

 

さて、シナゴーグである。

この日、中に入って見学したのはテンペルシナゴーグとレムシナゴーグの二つ。

19世紀に建てられたテンぺルシナゴーグは、金をふんだんに施した装飾が見事である。

金とはいえ、その装飾の繊細緻密さゆえか、華美というよりもむしろ全体にシックな印象を与える。

 

 テンペルシナゴーグ

   

 

   

 

16世紀に建てられたレムシナゴーグは美しくも質素な造りで、隣にヨーロッパ最古と言われているユダヤ人墓地が併設されている。

男性は入場する時、ユダヤ教徒の印であるカッパのお皿のような帽子をかぶることになっている。

受付のおじさんから問答無用とばかりに手渡されるので、みなさんその勢いで頭に載せている。

入るときにものすごい数の団体といっしょになり、中は押し合い圧し合いの混雑ぶりだった💦


 レムシナゴーグ  

       

  

  ←この扉の奥に墓地が広がっている

 

シナゴーグというのは宗教施設なわけだが、外観からはそれとほとんどわからず、

公会堂とか集会所といった、もっと日常的で実用的な場であるような印象だ。

外壁に過剰な装飾もなく、天井もドーム型で高くはあるが、教会のように天国に向かって尖塔を立てるという発想はない。

建物の中には、何かをお願いしたり祈ったりするための偶像もない。

教会と比較してこのシナゴーグという建築物を見ると、なんとなくユダヤ教というものの本質がわかるような気がする。

それは神による救済や死後の天国行きを願うようなものではなく、

あくまで人間がこの現世でよりよく生きるための規範や道徳を学ぶものなのではないかということだ。

宗教というものはどんなものでも「死」の概念を内包しているものだが、ユダヤ教にはそういう匂いがあまりしない。

その意味では宗教というより孔子の説いた儒教のようなものに近いのではないだろうか。

 

あっ、今、ウィキペディアを見たら、シナゴーグとは「会堂」の意味で、「もともと聖書の朗読と解説を行う

集会所だった」とありました。やっぱりね、そんな感じだもん。


シナゴーグ見学を終えて歩いていると、小さな広場に行き当たる。

古本市ならぬ古レコード市?のようなものが開かれていて、たくさんの人が集まっている。

ぐるっと回り込むと、そこにはさらにたくさんの人が!


 


実は写真の左手のほうに、ザピエカンカという名物のピザパンを売っているお店が何軒か並んでいるのだ。

わたしも迷わず注文💓 よくわからないので、メニューの一番上にあるヤツを頼む。

 


どど~ん。

あれ? お好み焼きみたいに細いマヨネーズがピューピューかかってないの!?

他の人はみんなそんなのを食べていて、てっきりそれが基本形(つまりメニューの1番)だと思ってたのに...

ちょっと当てが外れたが、気を取り直してかぶりつく。

うむ、うむ、...うむ...うまい。 しばらくしてジワジワっとくるおいしさだ。

上にトッピングされてるのは揚げ玉ねぎかしらね?

いや、ほんとに、これは、食べてるうちにどんどんおいしくなってくる。不思議~!


腹ごしらえを終え、帰りも元気よく歩いて帰る。

クラクフ最後の観光を終え、夜は部屋でOYAKATAの宴を開き、翌日は早朝にチェックアウトし、クラクフ駅からバスでクラクフ空港へ。

無事ヘルシンキに到着し、VRでタンペレまで帰ってきたのでした。

めでたし、めでたし。


あっ、クラクフ空港までは、クラクフ駅から電車で15分ぐらいしかかからないのだが、

駅に着いたらなぜか1時間近く電車の便がないことが判明し、急遽バスで向かったのだった。

空港行きのバスなのに、これがなんと全部のバス停に停車するローカルバスで、結局45分ぐらいかかり、焦った💦

みなさん、バスには気を付けましょう。


あっ、それからヘルシンキ空港からタンペレまでは直通電車がないので、途中乗り換えが必要だ。

ヘルシンキ中央駅まで行かず、空港駅から3駅ほど行ったティックリラという駅で乗り換えるのが便利。

チケットは空港駅のホームの券売機(緑のVRの券売機)で買うことができる。

ちなみに、ティックリラからタンペレまでのVRの中はフリーWi-Fiがとんでいます。