林業女子会@みえ

「消費者目線で 楽しく 明るく♪」
マイペースに森林・林業について学び、現場で見てきたことを発信しています。

熊野ツアー(その3 野地木材工業㈱)

2017-01-28 09:58:43 | イベント情報
野地木材工業株式会社

熊野ツアー3件目は、首都圏や関西方面の、こだわった木の家を作っている工務店向けに
熊野の木の製品を製造、販売している野地木材工業です。



熊野の海沿いから狭い山道を車で15分くらい登ったところ、
こんな山奥に構造材や内装材を挽いている製材工場があるんだろうか?
っと不安に感じてしまうくらい、山を登ったところに
野地木材工業の本社工場がありました。




「なぜ、この紀伊半島の南の端の山の中の工場から、全国に向けて熊野の木の製品が売れるのか?」
野地専務からいろいろなお話を伺いましたが
熊野の木をただ製材して売るのではなく
例えば、カンナがけが苦手な大工さんには、カンナ仕上げをした製品を届けるなどして、
製品に付加価値をつけて、エンドユーザーのニーズに合わせた商品を届ける工夫をしているそうです。




また、「のじもくま」と言ったキャラクターを使用したり
ホームページには、熊野の美しい風景や、温かい人柄が伝わってくるような画像を使ったり
大きくて見やすい文字や、わかりやすい表現を使うなど、
エンドユーザーでもある施主さんを意識していました。

そして、熊野市内の製材所で自社製品を製造してもらったり、使わなくなった倉庫を利用するなどして
熊野市内に元々あった施設や機械を有効利用しているそうです。

その他にも、熊野の観光協会と連携して
工務店を通じて施主さんを対象とした「のじもくツアー」を開催したりと
熊野の魅力を熊野の木を通じて全国に発信して、熊野の産業の起爆剤になっているように感じました。



熊野ツアー(その2 熊野原木市場)

2017-01-27 05:14:55 | イベント情報
~熊野原木市場~

平成29年1月24日熊野ツアー
2か所目は熊野原木市場です。

熊野原木市場の栗須さんからお話を伺いました。




熊野原木市場では、毎月2回、市があるそうですが
最近は県外からも、たくさんのお客さんがきて、熊野の木を買っていくそうです。





土場には、比較的太い木もたくさんありましたが
直径50センチを超えるよな特殊な木は、宮大工さんが買われたり
お寿司屋さんのカウンターを作るために買われるそうです。

これらの木が、県内外の製材所で挽かれて、どんな人がどんなところに使うんだろうか?
っと考えると、なんだかワクワクしてきます。



「昔に比べるとお客さんが減った。」
と言う栗須さんですが、顧客確保のため、
県内外の製材所などにも営業に行って熊野の木をPRしているそうです。



熊野ツア(その1 晃榮林業)

2017-01-25 05:15:43 | 活動報告
~晃榮林業㈱~

昨年10月に三重県林業技術普及協会主催で開催されました
「森林座談会~女性の視点から見た林業の魅力・木の魅力~」で
私たちメンバーと一緒に、林業や木の魅力について意見を交わさせていただきました
三重県熊野市で林業を営んでいる濱口千穂さんから
「ぜひ、熊野に来てください。」と声をかけていただいて
今回、思い切って三重県の南端にある熊野に行くことになりました。


地元の熊野農林事務所の山本林業普及指導員の案内で
まずは晃榮林業さんの架線集材の現場からスタートです。



エンドレスタイラー式の架線を使って
4人の作業員で間伐した杉の木を土場に出しているところでしたが
木の1本・1本がとても大きくて、迫力がありました。




作業土場はとてもきれいに整理整頓してあって
安全啓発の旗や看板もあって、とてもクリーンなイメージを受けました。




また、太いスギの木を切り倒す様子も見せていただきました。
長い刃のついたチェンソーを起用に使って伐倒や枝払いをする姿を見て
「やっぱり、林業をする人の背中はカッコいい!」なんて感じました。




お昼休憩の後には、新植した現場を見せていただきました。
現場はとても急な斜面で、岩場も見えていて、
伐採跡地を地ならしして、鹿よけの柵を張り、苗木を植える作業は
とても骨の折れる仕事だろうと感心しました。

また、熊野では尾鷲のようにヒノキを過密植栽するのではなく
スギを4,000本/ha程度の密度で植えると聞いて驚きました。
尾鷲と熊野では林業のやり方も、文化や人柄も違うようです。



その後、飛鳥神社の4本杉を案内していただきました。
樹齢約1,300年の、4つ又になっているスギの木ですが
とても厳粛な空気と時間が流れているように感じました。



そして、晃榮林業の濱口千穂さんからたくさんのお話を伺いましたが
「山に入る前には手を合わす。」と言います。
熊野の山や自然に逆らわず、恵みを分けていただきながら林業させていただいている。
そんな姿が印象的でした。