![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/f4/ee2c8f3942c7970bdb7eaf9feaff4b3e.jpg)
The Free Design
1968
Produced by Enoch Light
忘れ切った頃に、フリー・デザインのセカンドを紹介![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
フリー・デザインの作品は、そもそも滅多に評価されることはありませんが、ソフトロック関連の書籍の中で論じられる時、“地味”という単語で表現されやすい本作品![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
確かにファーストのような、インパクトはないかも知れませんが、僕はこのアルバム、かなり好きなんですよね~~![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_suki.gif)
“地味”なんて言ったら、次作の方がよっぽど地味だと思うんだけど![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
まぁ、地味とか、インパクトがない、とかはフリー・デザインの特徴とも言えますしね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0199.gif)
ほとんどの曲に陰鬱さが隠し味されていますし![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/pampas_mov.gif)
本作から、コーラス・ワークがさらに素晴らしいことに![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hamster_2.gif)
4人目のデドリック、妹のエレンが参加![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_wel.gif)
デドリック一家って、声が似ていると言えば似ているのですが、それなりに個性があるんですよね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
そこが持ち味。
基本的にはマニアックな存在の彼らですが、(確か)本作から、エンジニアリングを、あのフィル・ラモーンが担当します![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
・・・これってなぜかあまり書かれていないんですが、確かセカンドからいるはずなんですよ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hamster_4.gif)
後にビリー・ジョエルのプロデューサーとして、一世を風靡するフィル・ラモーンですが、当時はジャズ畑のエンジニアでとして有名![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0146.gif)
ジャズ・ポップとも称されるフリー・デザインとの関わりは、彼のキャリアにおいても、重要だったのかも知れませんね。
① You Could Be Born Again C.Dedrick
静かでシンプルな前奏から、ジワッと厚い音に膨らんでいく出だし部分が、メチャクチャお洒落なタイトル・チューン。
・・・オシャレに徹しすぎてて、グイグイとサビに迫ってくるパートなんて、ドラムとベースでも効かせたら相当ナイスなロックだったのですが、その辺りはご愛嬌![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_grin_m.gif)
いずれにせよ、魅力はまさにそのサビにかかるブリッジ部分![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hawaii_rainbow.gif)
加入したばかりのエレンが効果的に盛り上げています![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_happy.gif)
歌詞の魅力もその部分が素敵![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hawaii_plumeria.gif)
“歌を歌うことで蘇る”という、音楽賛歌のようですが、よく聴くと2番では、人種差別を乗り越える愛を歌っているようです。
But I find all love to be easy once more
Like a child who does not care who how why what for
と登ってきて、
Begi---in to si---ing aga---in
と来るとゾクって来ます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart2_beat.gif)
② A Leaf Has Veins C.Dedrick
「葉脈」って邦題が存在しなくって良かった(笑)![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/s3_aut_momiji.gif)
これまた歌詞が特徴的![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0235.gif)
Ellen, Bruce, Sandy and Chrisって、メンバーの名前を並べ、“あてもなくブラブラしたけど、それが良いよね”と2回繰り返すだけの変な曲。
他は「Da da da da-- da-da」とスキャット・ハーモニー。
ほとんど歌詞がないくせに、最後のワンフレーズが、“たくさんの言葉が、良い曲を作るきっかけになる”と来るので、ガクッと来ます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
③ California Dreamin' J.Phillips
ママス&パパスの代名詞を、迫力満点の、アップテンポ・カヴァー![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0032.gif)
日本のフォーク・グループがやりそうなブラス・アレンジがにくい演出![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_love.gif)
間奏のソロは拍手もの![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
ドラムの演出もカッコイイ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_happy.gif)
アップテンポってことを抜きにしても、複雑重唱をウリにする本家をも上回る、巧妙な追っかけハーモニーが、グルーヴ感を強烈に盛り上げてきます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/up.gif)
2番でかます「Ca--lifornia dreamin'」と「such a winters day」とを続けるパートなんて、見事な解釈![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaminari.gif)
一瞬、ママパパがどうやって歌っていたのか、忘れてしまいそうなインパクト![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/goo.gif)
④ Windows of the World B.Bacharach - H.David
ディオンヌ・ワーウィックの代表曲。
バカラック作品をカヴァーさせると、凄いことになるんですよね、彼ら![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart.gif)
こちらは、原曲の空気を最大限に活かしつつも、1分28秒辺りから見せる、優雅なハーモニーは、自家薬籠中のもの![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
⑤ Eleanor Rigby J.Lennon - P.McCartney
カヴァー作品を2曲誉めちぎりましたが、この曲がフリー・デザインの数あるカヴァーのうち、最高傑作でしょう![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/b_bouquet.gif)
若干のパーカスとベース音のみで、氷点下のダバダバ・コーラス![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_snow.gif)
そもそもビートルズも弦楽四重奏のみをバックにしていたので、充分に裸な音だったのですが、それを狂気的に上回る、身の毛もよだつような、アカペラ・ハーモニー![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/s4_win_snow.gif)
スキャットのみならず、「Where do they all belong?」の箇所の「do」を変幻自在に上下させる辺りも、その美しさに背筋が凍ります![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0004.gif)
⑥ Quartet No 6 in D Minor C.Dedrick
こんなタイトルのポップス、絶対に許されまい![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_grin_s.gif)
「四重唱六番ニ短調」
なんてこったい![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
邦題っぽくしたら「悲しき四重唱六番ニ短調」。全然駄目だな。
ニ短調とありますが、転調してますよね??
クラシックとかでも、そういうもんなんですか?
アップテンポと幻想的なスロー部分と、2つのパートから構成されていますが、クリスはどうもこの曲を、いっぺんに仕上げたようですね。
こういうのって別々に作られやすいですが![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cherry_blue.gif)
中間部の空白が不思議感を高めてくれます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/arrow_t.gif)
クリスの美的センスの良さが伝わってくる、好曲![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
⑦ I Like the Sunrise (From the Iberian Suite) D.Ellington
リアルタイムなカヴァーが得意な彼らですが、こちらはデューク・エリントンの古い定番ジャズをピックアップ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0001.gif)
こういうのが得意なんでしょうね。
上手さが光ります![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0150.gif)
⑧ I Found Love C.Dedrick
代表曲の一つ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
フリー・デザイン作品の中でも一番の“可愛らしさ”を持つ、ウキウキした仕上がりがキャッチー![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en2.gif)
いったい何がイメージされているのかというと、祭りや路上で演奏される、ストリート・オルガン![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0064.gif)
人形がグルグル回っているような、アレです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0244.gif)
なるほど。人形たちの踊りが目に浮かぶようです。
シンプルで分かりやすい曲ながら、バカラック作品のような気品を感じさせている、“ライター”クリス・デドリックの本領発揮です![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
⑨ Daniel Dolphin C.Dedrick
こちらも前奏からバロック調に![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cake_2.gif)
強弱入り混じるコーラスが表情豊かで、とっても優しく仕上がっています![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_smile.gif)
優しさのベストな瞬間は後半からのリコーダー![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_love.gif)
彼らも自身作だったようで、後に「カイツ・アー・ファン」と一緒に、別のアルバムに再収録されます。
ところで、このダニエルってのは、イルカ好きで有名だったシンガー・ソングライター、フレッド・ニールを指しています![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dolphin.gif)
⑩ Happy Together C.Bonner - A.Gordon
たぶんだけど、フリー・デザインの数多くのカヴァー作品の中で、一番無難にカヴァーされている曲じゃないですかね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_stretch.gif)
前年に全米で超特大ヒットとなったタートルズの代名詞![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kame.gif)
ブルースがこの曲のファンなんだとか。
アレンジは無難ですが、これを選曲していること自体は流石ですよね~![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hand_goo.gif)
サビの特徴だった「パーパッパ パッパーパ」を冒頭から取り入れ、ご機嫌な一曲です![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_en.gif)
⑪ Ivy on a Windy Day C.Dedrick - S.Zynczak
このアルバム、このラスト2曲が暗いんですよ(笑)![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/huririhi.gif)
まずこちらは始まり方がすごい。
アカペラチックな薄い音でも、サイケなサウンドが作れるんですね。
思わず、ライナーノーツも“ゴーストライク・ヴォーカル”なんて書いてます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hunayurei.gif)
ちょうど真ん中あたりにも、サイケ・アカペラが登場して、その霧のようなハーモニーがフェイドアウトしてくと、急にスウィングしだします![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0023.gif)
そう、この曲は前半と後半がリズムがくっきり違うんです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0056.gif)
その見せ方が上手い。後半に浮かび上がってくるアコギの音色なんか、フリー・デザインお得意の世界![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
⑫ An Elegy C.Dedrick
こちらはテーマが大変に重い。
タイトルの意味は“哀歌”。
誰へのかと言うと、ベトナム戦争でなくなった、彼らのイトコに対する哀歌なんだそうです。
クリスは音作りが“詩人”ですよね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0169.gif)
オルガンやホルンの暗さ、ヴァイオリンの悲しさ、多くを語ってくれます。
中間部のアップテンポでも効かせます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0059.gif)
跳ねる楽器が“生”を感じさせる、非常に良いパートだと思います。
とまぁ、大変に重たい感じで終わるアルバム![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0162.gif)
アーティストというより“音楽家”という言葉が似合う作品で、らしさが輝いています![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/s2_sum_hotaru.gif)
ちなみにこの年、クリスマス・アルバムも出しています![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/xmas_psox.gif)
・・・怒りの未CD化作品なんですけどね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_angry.gif)
これだけ残っています![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_angry.gif)
しかも、よりによってVANDA(には頻繁にあることです)が、こんな未CD化作品に限ってべた褒め![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_shy.gif)
そのクリスマス・アルバムから、バージョン違いでシングル・カットされたA面とB面は、この『You Could Be Born Again』のCDのボーナスに入ってて、これがまた素晴らしいんですよ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/xmas_hiiragi.gif)
・・・何とかCD化されることを願いつつ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0079.gif)
本年も、よろしくお願いいたします。
いつもご訪問、ありがとうございます。
今年も、ちまちま更新していきまーす
1968
Produced by Enoch Light
忘れ切った頃に、フリー・デザインのセカンドを紹介
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
フリー・デザインの作品は、そもそも滅多に評価されることはありませんが、ソフトロック関連の書籍の中で論じられる時、“地味”という単語で表現されやすい本作品
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
確かにファーストのような、インパクトはないかも知れませんが、僕はこのアルバム、かなり好きなんですよね~~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_suki.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/arrow_l.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
まぁ、地味とか、インパクトがない、とかはフリー・デザインの特徴とも言えますしね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0199.gif)
ほとんどの曲に陰鬱さが隠し味されていますし
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/pampas_mov.gif)
本作から、コーラス・ワークがさらに素晴らしいことに
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hamster_2.gif)
4人目のデドリック、妹のエレンが参加
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_wel.gif)
デドリック一家って、声が似ていると言えば似ているのですが、それなりに個性があるんですよね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
そこが持ち味。
基本的にはマニアックな存在の彼らですが、(確か)本作から、エンジニアリングを、あのフィル・ラモーンが担当します
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
・・・これってなぜかあまり書かれていないんですが、確かセカンドからいるはずなんですよ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hamster_4.gif)
後にビリー・ジョエルのプロデューサーとして、一世を風靡するフィル・ラモーンですが、当時はジャズ畑のエンジニアでとして有名
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0146.gif)
ジャズ・ポップとも称されるフリー・デザインとの関わりは、彼のキャリアにおいても、重要だったのかも知れませんね。
① You Could Be Born Again C.Dedrick
静かでシンプルな前奏から、ジワッと厚い音に膨らんでいく出だし部分が、メチャクチャお洒落なタイトル・チューン。
・・・オシャレに徹しすぎてて、グイグイとサビに迫ってくるパートなんて、ドラムとベースでも効かせたら相当ナイスなロックだったのですが、その辺りはご愛嬌
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_grin_m.gif)
いずれにせよ、魅力はまさにそのサビにかかるブリッジ部分
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hawaii_rainbow.gif)
加入したばかりのエレンが効果的に盛り上げています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_happy.gif)
歌詞の魅力もその部分が素敵
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hawaii_plumeria.gif)
“歌を歌うことで蘇る”という、音楽賛歌のようですが、よく聴くと2番では、人種差別を乗り越える愛を歌っているようです。
But I find all love to be easy once more
Like a child who does not care who how why what for
と登ってきて、
Begi---in to si---ing aga---in
と来るとゾクって来ます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart2_beat.gif)
② A Leaf Has Veins C.Dedrick
「葉脈」って邦題が存在しなくって良かった(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/s3_aut_momiji.gif)
これまた歌詞が特徴的
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0235.gif)
Ellen, Bruce, Sandy and Chrisって、メンバーの名前を並べ、“あてもなくブラブラしたけど、それが良いよね”と2回繰り返すだけの変な曲。
他は「Da da da da-- da-da」とスキャット・ハーモニー。
ほとんど歌詞がないくせに、最後のワンフレーズが、“たくさんの言葉が、良い曲を作るきっかけになる”と来るので、ガクッと来ます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
③ California Dreamin' J.Phillips
ママス&パパスの代名詞を、迫力満点の、アップテンポ・カヴァー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0032.gif)
日本のフォーク・グループがやりそうなブラス・アレンジがにくい演出
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_love.gif)
間奏のソロは拍手もの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
ドラムの演出もカッコイイ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_happy.gif)
アップテンポってことを抜きにしても、複雑重唱をウリにする本家をも上回る、巧妙な追っかけハーモニーが、グルーヴ感を強烈に盛り上げてきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/up.gif)
2番でかます「Ca--lifornia dreamin'」と「such a winters day」とを続けるパートなんて、見事な解釈
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaminari.gif)
一瞬、ママパパがどうやって歌っていたのか、忘れてしまいそうなインパクト
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/goo.gif)
④ Windows of the World B.Bacharach - H.David
ディオンヌ・ワーウィックの代表曲。
バカラック作品をカヴァーさせると、凄いことになるんですよね、彼ら
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart.gif)
こちらは、原曲の空気を最大限に活かしつつも、1分28秒辺りから見せる、優雅なハーモニーは、自家薬籠中のもの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
⑤ Eleanor Rigby J.Lennon - P.McCartney
カヴァー作品を2曲誉めちぎりましたが、この曲がフリー・デザインの数あるカヴァーのうち、最高傑作でしょう
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/b_bouquet.gif)
若干のパーカスとベース音のみで、氷点下のダバダバ・コーラス
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_snow.gif)
そもそもビートルズも弦楽四重奏のみをバックにしていたので、充分に裸な音だったのですが、それを狂気的に上回る、身の毛もよだつような、アカペラ・ハーモニー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/s4_win_snow.gif)
スキャットのみならず、「Where do they all belong?」の箇所の「do」を変幻自在に上下させる辺りも、その美しさに背筋が凍ります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0004.gif)
⑥ Quartet No 6 in D Minor C.Dedrick
こんなタイトルのポップス、絶対に許されまい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_grin_s.gif)
「四重唱六番ニ短調」
なんてこったい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
邦題っぽくしたら「悲しき四重唱六番ニ短調」。全然駄目だな。
ニ短調とありますが、転調してますよね??
クラシックとかでも、そういうもんなんですか?
アップテンポと幻想的なスロー部分と、2つのパートから構成されていますが、クリスはどうもこの曲を、いっぺんに仕上げたようですね。
こういうのって別々に作られやすいですが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cherry_blue.gif)
中間部の空白が不思議感を高めてくれます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/arrow_t.gif)
クリスの美的センスの良さが伝わってくる、好曲
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
⑦ I Like the Sunrise (From the Iberian Suite) D.Ellington
リアルタイムなカヴァーが得意な彼らですが、こちらはデューク・エリントンの古い定番ジャズをピックアップ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0001.gif)
こういうのが得意なんでしょうね。
上手さが光ります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0150.gif)
⑧ I Found Love C.Dedrick
代表曲の一つ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
フリー・デザイン作品の中でも一番の“可愛らしさ”を持つ、ウキウキした仕上がりがキャッチー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en2.gif)
いったい何がイメージされているのかというと、祭りや路上で演奏される、ストリート・オルガン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0064.gif)
人形がグルグル回っているような、アレです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0244.gif)
なるほど。人形たちの踊りが目に浮かぶようです。
シンプルで分かりやすい曲ながら、バカラック作品のような気品を感じさせている、“ライター”クリス・デドリックの本領発揮です
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
⑨ Daniel Dolphin C.Dedrick
こちらも前奏からバロック調に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cake_2.gif)
強弱入り混じるコーラスが表情豊かで、とっても優しく仕上がっています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_smile.gif)
優しさのベストな瞬間は後半からのリコーダー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_love.gif)
彼らも自身作だったようで、後に「カイツ・アー・ファン」と一緒に、別のアルバムに再収録されます。
ところで、このダニエルってのは、イルカ好きで有名だったシンガー・ソングライター、フレッド・ニールを指しています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dolphin.gif)
⑩ Happy Together C.Bonner - A.Gordon
たぶんだけど、フリー・デザインの数多くのカヴァー作品の中で、一番無難にカヴァーされている曲じゃないですかね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_stretch.gif)
前年に全米で超特大ヒットとなったタートルズの代名詞
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kame.gif)
ブルースがこの曲のファンなんだとか。
アレンジは無難ですが、これを選曲していること自体は流石ですよね~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hand_goo.gif)
サビの特徴だった「パーパッパ パッパーパ」を冒頭から取り入れ、ご機嫌な一曲です
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_en.gif)
⑪ Ivy on a Windy Day C.Dedrick - S.Zynczak
このアルバム、このラスト2曲が暗いんですよ(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/huririhi.gif)
まずこちらは始まり方がすごい。
アカペラチックな薄い音でも、サイケなサウンドが作れるんですね。
思わず、ライナーノーツも“ゴーストライク・ヴォーカル”なんて書いてます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hunayurei.gif)
ちょうど真ん中あたりにも、サイケ・アカペラが登場して、その霧のようなハーモニーがフェイドアウトしてくと、急にスウィングしだします
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0023.gif)
そう、この曲は前半と後半がリズムがくっきり違うんです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0056.gif)
その見せ方が上手い。後半に浮かび上がってくるアコギの音色なんか、フリー・デザインお得意の世界
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0155.gif)
⑫ An Elegy C.Dedrick
こちらはテーマが大変に重い。
タイトルの意味は“哀歌”。
誰へのかと言うと、ベトナム戦争でなくなった、彼らのイトコに対する哀歌なんだそうです。
クリスは音作りが“詩人”ですよね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0169.gif)
オルガンやホルンの暗さ、ヴァイオリンの悲しさ、多くを語ってくれます。
中間部のアップテンポでも効かせます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0059.gif)
跳ねる楽器が“生”を感じさせる、非常に良いパートだと思います。
とまぁ、大変に重たい感じで終わるアルバム
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0162.gif)
アーティストというより“音楽家”という言葉が似合う作品で、らしさが輝いています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/s2_sum_hotaru.gif)
ちなみにこの年、クリスマス・アルバムも出しています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/xmas_psox.gif)
・・・怒りの未CD化作品なんですけどね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_angry.gif)
これだけ残っています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_angry.gif)
しかも、よりによってVANDA(には頻繁にあることです)が、こんな未CD化作品に限ってべた褒め
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dog_shy.gif)
そのクリスマス・アルバムから、バージョン違いでシングル・カットされたA面とB面は、この『You Could Be Born Again』のCDのボーナスに入ってて、これがまた素晴らしいんですよ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/xmas_hiiragi.gif)
・・・何とかCD化されることを願いつつ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0079.gif)
本年も、よろしくお願いいたします。
いつもご訪問、ありがとうございます。
今年も、ちまちま更新していきまーす
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dogeza.gif)
この2ndアルバムはまだ聴いておりませんが、なかなか良い内容みたいですね♪
今年はイギリスものばかりではなく、アメリカものも多く聴いてみたいと思います。
本年も宜しくお願い致します!
フリー・デザインは60年代音楽好きでしたら、ワンアクセントとして、是非聴いていただきたいグループですね。
今年もよろしくお願いいたします!!