ジプシーのチョコレイトBOX

人生はチョコレイトのように甘くほろ苦い・・・人生ってなんとかなるって思ったら、きっとあなたに人生の方がついてくるわ  

シュ・ラ・バンバ ラブトーナメント (後半戦)

2010-07-08 07:00:15 | 読み物



2回目のデートも終わり、
無事  
一次リーグ突破と思っていたジプシー


このまま 順調に 
Fくんの愛とジプシーの愛を
パスしながら  
ゴールにゆるやかに
ドリブルしていくものだと思っていた


しかし 恋においてもサッカーとて 油断は命取り
なんなく一次リーグかと思いきや 
いきなり
敗者復活戦にもつれこむ


「決戦は金曜日」という、
ドリカムの歌が流行ったが
まさしく  
その決戦の日も「金曜日」であった


Fくんから3回目のデートに誘われた


「今度の金曜、オレの部屋に来ない?
 オレがごはん、ジプシーさんに 作るよ」


ジプシー、硬直!
Fくんが作るの・・・・・・・・!?
最高ーーーー!!
食事の後って言ったら 
コーヒーに煙草かしら??


きゃあああ
くわえたばこでリモコンでチャンネルかえたりするのかしら?
かあっこいい
(注:まだ見ていない



妄想が妄想を呼び  
デートの時間までに
貧血起こしそうで
担架の手配が必要かもしれないジプシーであった


まだ 名前に「さんづけ」するあたり
3回目のデートっぽいわ  うふふ
「ジプシーって呼んで」って言っちゃおうかなあ(アホ)


などと考えながら・・・
とうとう金曜日の夜はやってきた

もう 順調に二人は、
決勝戦にコマを進め始めていたかのようだった


早い出勤だった彼は 
ジプシーの会社まで
迎えにきてくれた


白いアパートはまだ新しかった
その二階に住んでるらしい、
彼の部屋に向う


階段で住人に会う  
最高の笑顔つきの会釈の
ジプシーであった  
この日は職場でも人に
いつもの倍優しいジプシーであった(要するに単純)

「ここだよ」

どっきーーーーーん  
ここに住んでるんだ・・・
1DKのお部屋は たたみのお部屋に 
キッチンが2畳
くらい

たたみとキッチンにはふすまでへだたりがある
お部屋は  
カレーのガラムマサラな香りが(笑)
立ち込めていた・・・


たしか冬だったので  
こたつがあった
ジプシーは冬でもこたつはしません  
なぜなら
うたたねの常習犯だから(笑)
Fくんは  睡魔に強い人らしかった(笑)


「もう (カレー)出来てるんだけど 
飲み物が
無かった・・・!!  ごめん!
コンビニすぐ近くだから 買ってくる!」

「え  ジプシーが買ってくるよ!」と言う間に
体育会系の彼は  もう姿がなかった


ちゃんとお部屋の鍵も閉めていってくれたようだ
寒いので 
ジプシーはふすまを閉めて
こたつに入り  テレビを見ていた


彼がコンビニに行って 10分程経った
ガチャガチャ・・


あ  帰ってきたかな?
はーこれから向き合ってカレー食べるんだよね・・・
どきどき・・・


靴を脱ぐ音・・ふすまに近づいてくる


「きゃあ  
今日はカレー!?おいしそうな匂い!
私も食べていっていいかしらあ」

・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!


女・・・・・!!????


と思った瞬間、ふすまは 開き、
こたつで固まっている
ジプシーと  
その女は目があった

そして  その女(G子としよう)は
スゴイ目で
にらんで 手紙らしきものを
投げ入れ  
ふすまをピシャリと閉め
走り去っていった

・・・・・・ジプシーは目が点になって
置物のように固まっていた  

え?え?今のは、何? 誰?何?なんで?
・・・・・・ふ・・・ふたまた?


部屋を間違えたのかしら?
いや  鍵で入ってきたわ


ガチャガチャ   ・・ドキッ!ま、また?


「ただいまー  デザートまで選んでたら遅くなった」
今度は Fくんであった


鼻歌まじりで  冷蔵庫にプリン(ジプシー大好物)を
入れているFくんとは対照的に
冷凍マグロのように
半年前から凍っているような
ジプシーであった(笑)


聞いてみようか・・・・
でも聞いたら  
カレーが食べられなくなりそう・・・


しかし カレーを運んできたFは気づいた
こたつの横に落ちている、
イエローカード(手紙)に・・・・・・


「これ、ジプシーさんの?」


「ううん  違うよ  さっき女の人が来て
置いて(正確には投げつけて)行ったよ」


イタリアのユニフォームのアズール(イタリア語で青)の
ように 顔面蒼白のFであった


「・・・・前の彼女なんだ」

手紙を読みながら  Fが言った

「・・・・・別れたんじゃなかったの?」


「うん  別れようとはほんとに言ったんだ」

でも  
さっきのあの言葉・・・・・・
「私も食べて行こうかしらあ」なんていうかしら・・・??

でも  まだ3回目である
恋人ほやほやの頃に
突き詰めて聞くことなんて  できないものなのだ
「別れた」と言ったのだ  彼は ・・・・・・・
信じるしかないじゃん!


バラ色の空気が  よどんでいく・・・・
ジャワカレーのCMのように
ほほえましく二人で
食べるつもりだったのに
(今は江口洋介だが当時は 岩城晃一)

でも気を取りなおそう!
ジプシーがんばれ!!


「おいしそう!!Fくん  食べようよ!」

時刻は  夜の9時・・・・・・・・・・・
しばし  おだやかな空気が流れた


しかし ジプシーの思いとは裏腹に
敗者復活戦は  
なんとPKに持ちこまれたのである


ジプシーはこのまま  
決勝にコマをすすめることが
できるのか?


事態は予測のつかないまま、
魔の午後11時を迎えようとしていた・・・


      
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(つづく)




























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