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一碧万頃

東武越生線(東武鉄道) 高麗川橋梁と森戸駅(高麗川仮駅)跡

高麗川橋梁(東武鉄道 東武越生線・旧越生鉄道) と森戸駅(高麗川駅)跡

 越生鉄道が越生駅まで延伸することになり、高麗川を渡河するために架設された鉄道橋である。創架は、銘板にある1933(昭和8)年から、この区間開通までの1934(昭和9)年12月までといったところだろうか。

2024年5月訪問撮影 南東側から撮影 

6径間の単純プレートガーダ橋 上路

 南側の4つのプレートガータと高麗川に架かっている2つのプレートガーダーでは、桁高が異なっている。南側から、仮称として第1から第6と附番しておく。

 また、当橋梁の南側には、貨物専用駅の高麗川右岸[仮駅](後の森戸駅)があった。当初、越生鉄道は、この高麗川右岸が終点であったのである。1932年3月1日の官報には、「坂戸町、高麗川間五粁[昭和7年2月]17日ヨリ貨物運搬営業開始ノ届出アリタリ」とあり、駅名として、既設駅の坂戸町駅、高麗川駅と記されている。

2024年5月訪問撮影  高麗川橋梁 第1、第2番目を西南側から見る。

2024年5月訪問撮影 第1番目の橋梁部 西側から撮影

西側に点検用?の歩道部が付く。

2024年5月訪問撮影 1番目のプレートガータ橋梁部、銘板が残る。銘板の隣に印字された会社名から、平成26年に塗装を行っていることもわかる。

2024年5月訪問撮影 網がかかっていて撮影が難しいが、とりあえず、確認。

東京
株式會社
櫻田機械製造所
昭和八年製作

1933(昭和8)年製造の橋梁であることがわかった。

2024年5月訪問撮影 第2橋梁 2径間目 高さが地上からあまりないので注意

2024年5月訪問撮影 間近で見られるので、ちょっと楽しい。ただ、この橋梁、トレーラーならアウト。くぐれない、頭ぶつかる。

2024年5月訪問撮影 第1、2橋梁 西側から撮影

2024年5月訪問撮影 第1と2の橋梁の連結部 西側から撮影 隙間がなんとも。

2024年5月訪問撮影 第2番目(2径間目)の橋梁部 ネットはアンダーカバーの代わりか?

2024年5月訪問撮影 第3番目の橋梁部 

2024年5月訪問撮影 奥から第3、4,5の橋梁部 一番手前が5番目の橋梁である。橋梁桁の高さが違うのが分かるかな。

2024年5月訪問撮影 

第4、5,6の橋梁部 手前の第4と奥の第5では、橋梁の桁の高さが違うのが分かる。

2024年5月訪問撮影 

右から第4、5,6の橋梁部

2024年5月訪問撮影 

第5番目の橋梁部 右側の第4と真ん中の第5と6では、橋梁の桁の高さが違うため、第4橋梁部の橋脚の頭に台を載せているのが分かる。

2024年5月訪問撮影 

第4橋梁部:第4の橋梁だけ構造が異なる。桁が4本入っている。
第1~第3、第4、第5&6と、3タイプあるようだ。

2024年5月訪問撮影

第4と第5の接続部

2024年5月訪問撮影 5、6番橋梁部

2024年5月訪問撮影 6番目の橋梁部 高麗川を渡る

2024年5月訪問撮影 6番目、対岸に接続部

2024年5月訪問撮影 第6橋梁部 シンプルである。幅も狭い。

2024年5月訪問撮影 川下から、第3,4,5,6の橋梁部 径間がそれぞれ違うようで、特に第5と6は長いように見える。ゆえに橋梁の桁高も違うのだろう。

2024年5月訪問撮影 

2024年5月訪問撮影 第1橋梁部あたりで撮影していたら、列車が来てしまった。おおこわい。

高麗川仮駅(森戸駅)跡

 森戸駅は、高麗川の右岸に砂利積み込み用の貨物専用駅として設けられた駅だそうだ。営業開始日は、大正7年2月17日*で、当初は、『東武鉄道百年史』また、同資料編によると、砂利積積込場/高麗川右岸とされていたようで、1934(昭和9)年12月の越生鉄道本開業にあたり、旅客も扱うことから、森戸駅と改称されたとのことである。
よって、森戸駅となる以前は、越生鉄道の最北端最終駅は、この貨物専用駅たる高麗川右岸だったことになる。『東武鉄道百年史』には、高麗川仮駅[資料編 p.348]という表記も見られる、高麗川右岸にある砂利積みこみ場を、仮に高麗川駅と名付けたという意味だろうか。

*鐵道省編『鉄道停車場一覧』昭和12年10月1日現在 昭和12年発行

 橋梁の撮影をした後、バイクで発進、方向転換をしようとしたら、砂利でバイクの前輪が滑って転び、膝プロテクターをしていたにもかかわらず、プロテクター以外のところを打って痛かったので、そそくさと帰ってきてしまい、駅跡地の撮影を怠りました。後日、再び訪れる予定。

2024年8月訪問撮影

再びやってきました高麗川右岸駅(昭和9年12月16日から森戸駅)跡あたり

この先直ぐが高麗川橋梁。

2024年8月訪問撮影 

高麗川橋梁が見えます。

2024年8月訪問撮影 

ここらあたりに森戸駅があったのかなあ。

2024年8月訪問撮影 

グーグルマップで上空から見た写真の方が推察しやすいかも。

 

参考文献:東武鉄道社史編纂室編『東武鉄道百年史』、『東武鉄道百年史[資料編]』東武鉄道株式会社 平成30年9月30日発行

2025年3月修正、加筆

 

 

以上

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