emitanの心にうつりゆくもの

日常のこと、テレビドラマのことなどを中心に・・・

ゴーストライター 第9話

2015-03-11 17:54:29 | 2015冬ドラマ
第9話 「天才復活か?退屈で平和な日々の果てに」

・・・私は、小説家・遠野リサから解放された・・・
遠野リサ(中谷美紀)が家事をしていると、息子・大樹(高杉真宙)が荷物を取りに帰ってきて、リサに「楽しい?」と尋ね、リサは「楽しいわよ」と答える。
川原由樹(水川あさみ)は、ゴーストライター発覚後1年の間に単行本や連載小説を次々と発表するが、本の帯には「元ゴーストライター」という肩書が書かれたままで、編集者・小田颯人(三浦翔平)は編集長・神崎雄司(田中哲司)に「元ゴーストライター」を取る事が出来ないかと話す。
すると神崎は「客はどうやって本を選ぶ?」と尋ね、小田が「作家の名前です・・・表紙買いと帯買いです」と答えると、神崎は「『元ゴーストライター』入れるのと入れないの、どっちが本が売れる?むしろ彼女は意図的にそれに乗っかってやってるんじゃないのか?お前より彼女の方が、ずっと自分の売り方を分かっている」と話す。
リサが入院している秘書・田浦美鈴(キムラ緑子)のお見舞いに行くと、田浦は「私、川原さんが羨ましかったんだと思います。先生と分かり合えている川原さんが。小説家同士にしか分からない事ってあるんですよね。私が全く踏み込めないような世界が」と話す。
リサは、田浦が書いた由樹への手紙を届けに由樹のマンションに行き、由樹から「先生は本当にもう書かないんですか?」と尋ねられたため、リサは「あなたは何のために書いているの?」と逆に尋ね、由樹が「仕事ですから」と答えると、「私は書くなんて苦しい事、もうしないわ」と答えて帰っていく。
・・・書く事は苦しい。
 私にとって書く事は死ぬほど苦しい事だった。死ぬほど・・・

由樹は、高校時代の友達と会うために地元・長野に戻り、元婚約者・尾崎浩康(小柳友)が別な女性との結婚を取りやめていたことを知る。
遅れてきた浩康は由樹に「由樹の小説は全部読むから。最新作もすげえ良かった」と声を掛ける。
小田は、神崎と常務・鳥飼正義(石橋凌)の酒の席に呼ばれ、鳥飼が「(由樹は)あとどれくらい売れそうなんだ?」と尋ねると、神崎は「話題性でなんとかなるのはあと2~3冊でしょう。彼女は今が正念場です。話題性のあるうちにファンを掴まないと、先は厳しいです」と答え、鳥飼は「彼女が生き残れるかどうかは担当編集者の腕次第だな。期待してるよ」と小田に声を掛ける。
リサは、母・元子(江波杏子)と一緒に住むために玄関をリフォームするなどして、元子を時々家に呼び、一緒に料理をするなどする。
元子は、出来上がったカレーをカレーが好きなリサのために取っておきたいと話し、そして「お願いがあるの。今度『小説駿峰』を買ってきてくださらない?前は娘が持ってきたんだけど、今じゃ顔見せないから」と話す。
リサが「遠野リサの小説を読みたいの?」と尋ねると、元子は「読みたくないわ、三文小説だもの。でも、何が問題なのか私が教えてあげないと、あの子自分じゃわからないから」と話すため、もうリサの小説が載っていないと話すと、元子は「そんなはずないわ。買ってきて」と言い張る。
リサが元子を施設まで送り届けると、施設を見学に来ていた向井七恵(山本未來)と偶然に会い、七恵から書くのを辞めてからどれくらい経つのか尋ねられ、リサが「2年間書けなくて小説家を辞めて1年経つから、もう3年も書いてないわ」と話すと、七恵は「そろそろ溢れてくる頃ね」とつぶやく。
由樹は、サイン会の会場で、ある女性から「私は遠野リサさんの大ファンです。勘違いしないでください。あなたの小説は、遠野リサさんの全盛期の小説とは比べ物になりません」と言われたり、「被害者ぶってたけどさ、ゴーストだって共犯じゃない?雑誌出すぎ、調子乗りすぎ」と陰口を叩かれる。
由樹が小田に不満をぶつけると、小田が「元ゴーストライターという肩書で、普段本を読まない人も本を手に取るようになります。重要なのは、書き続けて本を出していくって事です。一冊でも多く本を売るっていう事です」と話すため、由樹が「小田さん、最近変わりましたね。売り上げ伸ばす事ばっかじゃないですか。ハッキリ言って話題性があるうちにできるだけ本を出して、一冊でも多く売りたい、そういうことですよね?」と話すと、小田は「じゃあ僕も言わせてもらいますけど、いくら川原さんの本が売れてるって言っても、ゴーストの時の方が売れてました。内容だってゴーストの時の方がクオリティーが高かったです。今、川原さんから元ゴーストライターの肩書を取ったら、誰も本なんか買ってくれませんよ」と言ってしまう。
由樹は新作を書き始めるが、パソコンを打つ手が止まってしまう。
リサは、元子に『小説駿峰』を持って行き、リサの名前を探す元子に対してリサは引退したと話すと、元子が「リサの所に行かなきゃ。あの子が自分で決めたことは全部失敗する。私がいないと何もできないの。あなたに分かる?あの子、私にどれだけ恥をかかせてきたか。あの子が道を踏み外す前に行かなきゃならないの」と話す。
するとリサは「あなたの呪いの言葉、強烈ね。その言葉通りになったわよ。遠野リサは罪を犯したの。たくさんの人を騙して、世間を欺いた。人様の人生を狂わせるような事もしたわ。遠野リサの転落人生、週刊誌にはそう書き立てられた。全て遠野リサが自分で招いたこと。あなたの娘は今、そういう人生なの。どう?苦しい?何でこんな事になったのか、今ようやく分かったわ。誤った人生を送る事が、あなたへの最大の復讐だからよ」と話す。
家に戻ったリサは、一人で普段と変わらず家事をするが、ふと糸が切れて大声で泣き出す。
そしてパソコンに向かい、「私の愛しい人」という題名の小説を無心で書き続ける。
駿峰社の編集室にリサがやってきて、神崎を呼び出す。
リサは「小説を書いたの」と言って封筒を出すが、神崎が「残念ですが、うちでは先生の作品を取り扱う事はできません」と話すと、リサは「分かってる」と言って封筒を手に持ち、立ちあがったリサに神崎は「書けたんだな」と声を掛ける。
由樹はリサを呼び出し、由樹が書けなくなったと察したリサは「どんな気分?書けなくなるなんて想像してなかった?前はあなたの才能を恐ろしいと思ったのよ。あなただって私を超えた気分になってたんじゃない?なのに、今じゃ書けない。いつになったら書けるのかも分からない。残念ね、せっかく小説家として書く場所をたくさん与えられているのに。どうする?書けないまま全てを無くす?」と言って、自分の書いた小説が入ったUSBメモリを渡し、「どうせ私の名前じゃ、どこの出版社も出してくれないから」と話す。
由樹が「何のために書いたんですか?」と尋ねると、リサは「何のため?そうね、誰にも読まれないかもしれない原稿なのに。書く事が苦しいと思ってたけど違った。苦しくて仕方がないから書くのよ」と言って去っていく。
・・・ようやく気づいた。
 私にとって書く事は、苦しみや悲しみを吐き出す事だ。
 私の苦しみは、書く事でしか癒されない。
 書かなければ、私は生きていられない・・・



というような内容でした。

「遠野リサが復活\(^o^)/」と思ったけど、さすがに出版社、そして神崎はすぐに飛びつかないのですね
話題性はすごくあると思うのですけどね~。
取りあえず読んであげてよ~と思わなくもないですが、ゴーストライター問題で大騒動&裁判で偽証してまで自分の地位を守ろうとした女に対しては、やっぱり道義的(?)にまだダメなのでしょうね。
私たちは、リサがどういう心情を経て転落していったかが分かるから、同情もできますけど・・・。
確かに去年騒動を起こしたS氏とA氏に対しては、私はまだ快く思っていません。
だからA氏の出演番組とか、このドラマの公式HPに載っているA氏のインタビューは見たいと思わないというか・・・そういうことか!(笑)

中谷美紀さんが、あまりにも濃厚にリサを生き抜いてくださっているので、つい現実にも遠野リサがいるような錯覚が起きてしまい、
予告編にあった「汚れた女が書いたものを、世間はきっと見たいはずよ」というリサの声に、激しく同意をしてしまいました
リサは、2年間はゴーストに書いてもらっていたけど、それまでは自分でずっと書いていたのだから、未だにリサのファンが「勘違いしないでください。あなたの小説は、遠野リサさんの全盛期の小説とは比べ物になりません」と言う気持ちも分かるような。
汚れたイメージがついてしまったとしても、そこから生まれた作品が素晴らしい物だったら、それでも読みたいと思うファンや元ファンはいるのではないかな?
息子・大樹も、きっと待っているような。
興味本位で読みたい人も多いでしょうけどね
汚れたイメージを払しょくするのは大変だし、苦しい道だと思うけど、自分が招いた事だから自分で挽回していくしかないですよね・・・。

「無心で生き生きと小説を書くリサ」と「抜け殻のようになって何も書けなくなった由樹」が、とても対照的に描かれていて素晴らしかったです
由樹は「楽しくて書いている」のではなく、「仕事のために書く」ようになってしまっていて・・・。
あんなに何本も並行して書いていたら、疲れますよね。
リサのゴースト時代から含めると3年も書き続けているから、ネタのストックも大変そう。
由樹自身が甘く見ていたのもあるだろうけど、編集者もダメダメというか
由樹の作品の事を、以前に比べてクオリティが落ちていると分かっているのなら、どこに原因があるのかを一緒に考えてあげればいいのに・・・。
まぁ「話題性でなんとかなるのはあと2~3冊」とハッキリ分かっていて利用している神崎が、一番トンデモないですけど
リサに「書けたんだな」と声を掛けた時の顔は、優しい顔をしていましたけどね~(田中哲司さんも、繊細な部分まで本当に素晴らしいです!)。

リサが台所で号泣するシーン、すごくググッときました
私ももらい泣きしそうになりました。
母・元子を演じている江波杏子さんが、憎々しいけど病気の事もあって憎み切れないという役どころを好演されているからこそでもあるのですが・・・。
こういった出演キャストがみんな、観ていてこちらが震えてしまうような演技合戦をしている(というか、役柄に本当に入り込んでいる)のも本作の見どころなのですが、来週で見納めというのが、本当に残念です。
ストーリーも、展開が分かるようで分からなく、でも全てが流れるように繋がっていて、「ここをもっとこうすればいいのに」という雑念が入らずに観ることが出来るというのが、本当に素晴らしいと思います!!
まるで本を読んでいるかのようで・・・

最終回もとても楽しみです!
←web拍手です。
※これまでの感想
 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話
※公式HP(こちら
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おしゃれイズム 柳沢慎吾さん | トップ | Athlete Beat #37 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。