emitanの心にうつりゆくもの

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Nのために 最終話

2014-12-20 22:23:23 | 2014秋ドラマ
最終話(第10話) 「明かされる事件の真実…N達の未来」

2004年12月24日。野口貴弘(徳井義実)のマンションで杉下希美(榮倉奈々)は貴弘と将棋をしながら西崎真人(小出恵介)を待っていた。
西崎は予定より20分遅れの5:50にマンションに到着し、エレベータに乗り込もうとすると、そこに電話をかけ終わった安藤望(賀来賢人)がいて、『N作戦Ⅱ』を知らない安藤から「野口さんの所?何か企んでるだろ?それってさ、杉下の同級生も関わってる?3人そろって偶然な訳ないだろ。何考えてるの?」と尋ねられ、西崎は「偶然だ。縁があるというヤツじゃないのかな。なにしろ彼は、杉下の罪の共有。究極の愛の相手だ。なかなかいい奴だ」と言い残して48階でエレベータを下りる。
貴弘からラウンジで待っているように言われていた安藤は、いったんラウンジに行くが、安藤は「そんなのは愛じゃない。それは自己満足だ」と考え、48階の野口家の玄関に行って「杉下、本当に困ったら誰に助けを求める?誰に頼る?俺に電話をかけてこい」と思いながら外側のチェーンに鍵をかけ、ラウンジに戻って連絡を待つ。
その頃、希美は安藤の僻地行きを回避するために貴弘に土下座をするが、貴弘が認めないため、西崎が玄関に着いたチャイム音を聞いて「ついてきてくれって言われたら、私は安藤についていきます。奈央子さんと同じです。奈央子さんはこの家を逃げ出すつもりです。あなたよりも奈央子さんを大切に思う人が、今迎えに来ていますよ」と話すと、貴弘は慌てて書斎を飛び出す。
西崎は貴弘の妻・奈央子(小西真奈美)を外に連れ出そうとするが、奈央子は「違うの。私じゃないの。希美ちゃんを連れ出してほしいの。あの子、いつも私に隠れて主人と連絡を取り合ってる。早く希美ちゃんを連れて帰って。仲が良いんでしょ?あなたならできるでしょ?」と言い出したため、困惑する。
貴弘は西崎を何度も殴ったり蹴ったりし、西崎は玄関を出ようとするが、外側からチェーンがかけられていて出ることができない。
貴弘は次に奈央子の首を絞めだしたため、西崎は包丁を持って貴弘に向かい「もうやめてくれ!」と言って二人はもみ合いになるが、貴弘が包丁を奪って西崎を刺そうとしたため、奈央子は燭台で貴弘の頭を後ろから殴り、貴弘は大量に出血しながら苦しみ出す。
奈央子は、貴弘の出血を止めようとする希美に包丁を向けて「この人から離れて!この人は私だけのもの。止められるのは私だけなの!早くここから出て行って!あなた(西崎)も!あなたなら私とこの人を助けてくれると思ったから、だから優しくしてあげたんじゃない!その傷を舐めてあげたんじゃない!お願いだから出て行って!二人っきりにして!」と懇願するため、希美は救急車の手配をしながら玄関まで行くが、ドアチェーンが外からかかっていて出ることができない。
奈央子は貴弘の息が絶えたのを見て、自らの腹に包丁を刺して西崎に「彼と一緒にここを出ていく。酷いことしてゴメン」と言い残して息を引き取る。
希美が「私が野口さんにあんなことを言ったから…」と自分を責めていると、西崎は「聞いてくれ。野口を殴ったのは俺だ。奈央子を刺した野口を俺が殺した。奈央子を人殺しにしたくない。何も見なかったことにしてくれ。俺は罪を償いたい。前にも母親を見殺しにした。それを償わずに生きてきて、どう現実に向き合えばいいのか分からない。償い終わったら、今度こそお前たちと同じように現実を生きていく」と話す。
しかし、希美は西崎が罪を被るのに納得がいかず「そんな嘘、つき通せる自信ない」と話すが、西崎が「お前の究極の愛は罪の共有なんだろ?愛はないかもしれないが、罪を共有してくれ」と懇願していると、1階エントランスから成瀬慎司(窪田正孝)が到着したというインターフォンが鳴り、希美は「助けて…助けて、成瀬君!」と叫ぶ。
成瀬は48階の野口宅に着き、ドアチェーンを解除して「杉下!」と叫びながら中に入ると、希美は「成瀬君、ゴメン…」とつぶやく。
2人が死んでいる現場を見た成瀬に対して、西崎が「作戦は失敗だ。警察に通報してくれ。警察には作戦の事は黙っておこう。俺が一人で奈央子を連れ出すつもりだった」と話すと、成瀬は4年前に希美が自分の事を何も聞かずに庇ってくれたことを思い出して「大丈夫。全部偶然だって言えばいい。杉下と俺は何も知らんかった。今日会ったのも偶然。それでいいね?」と希美に声を掛け、西崎はそれを聞いて微笑んで「杉下を守ってやってくれ」と成瀬に声を掛ける。
安藤は希美のケータイに電話をかけたが出ないため、48階の野口家に入っていくと、希美は「今、入んないで!お願い、ちょっと待って!」と懇願するが、安藤はリビングに入っていき、西崎が「逃げられなかった」と話すのを聞いて「俺のせいだ…」とつぶやいてうなだれる。
警察官が駆けつけ、西崎は自分がやったと話し、希美は成瀬に小声で「外からドアチェーンがかかっとったこと、警察には言わんで」と頼むと、成瀬は希美の手をそっと握って離す。
・・・あの日、伝えられなかった思い、すれ違った願いに、答えを出そうとは思わない。
 けれど10年という歳月が答えを導き出そうとしていた。
 それぞれが心の底に閉じ込めて、誰にも知られないまま終わるはずだった、その答えを・・・

2014年。成瀬は希美に「一緒に帰らん?ただ一緒におらん?島にはかえりたないんか?親にも世話になりたくないん?」と尋ねると、希美は母と弟は高松にいること、そして「会いに来てくれてありがとう。成瀬君、自分の野望覚えとる?結婚した相手より後に死ぬ。もし一緒になっとったら、私が成瀬君の野望叶えられとったね」と話す。
すると成瀬は「分からんよ。そのうち画期的な治療法が発見されて、杉下の方が長生きするかもしれん。杉下の思う通りにしたらええよ。杉下の人生や。生きたいように生きたらええ。でも、待っとるよ」と言葉をかける。
希美は医師・多田(財前直見)に「誰も悲しませずに死ぬことはできるんでしょうか」と相談すると、多田は「それはできないよ。誰も悲しませずに生きるのが難しいのと同じ。一人で生きていく事なんてできないんだから」と言われる。
元警察官・高野茂(三浦友和)は希美と会い「二人には申し訳なかった」と謝罪して希美の母・早苗(山本未來)の自宅と勤務先を教え、「自分のために生きてええんよ」と声を掛ける。
高野は安藤にも会って「私が長年知りたいと思うとった事は、ようやく分かりました。ですが、安藤さんが知りたいと思うとる事は未だ半端になっとります。みんな、あなたに何も話さんのですね。仕事柄、人が何かを隠すのは、やましいことがあるからやと思ってました。ひとりよがりやなと思わんこともないですが、誰かを守るために無心に嘘をつく人間もおるんですね」と話す。
安藤は高野に成瀬の連絡先を聞いて、成瀬を呼び出して「10年経って今更だけど一度会っておきたかった」と話すと、成瀬は「話せるようなことは何もありません」と話す。
すると安藤は「君から何も聞けなかったら、もう事件の事は吹っ切ろうと思ってた」と話して去ろうとしたため、成瀬は「あの日杉下が考えていたのは、安藤さんの事だったと思います。あなたを守ろうとしていました」と話すと、安藤は「杉下はいつも心の中で誰かを支えにしてたよ。それは君だろ?」と尋ねる。
成瀬は「島を出るのにお互いの支えが必要だったんです。あれから10年も経つんですね。あっという間だった。杉下の側にあなたがいてくれて良かった」と話すと、安藤は「会いに来てよかった」と言って二人は微笑みあう。
希美は高松に行って早苗の職場に行くが、会う勇気が出ず、帰ろうとしたところを早苗の夫に見られて、慌ててバスに乗る。
夫から聞いた早苗は、大声で「希美ちゃん!」と叫んでバスを追いかけるが転んでしまい、それを見た希美はバスを慌てて下りて早苗に駆け寄る。
早苗は「洋ちゃん(希美の弟)と3人になってからママ、希美ちゃんに酷いことしたね。あの頃の事、あんまり思い出せんのよ。気が付いたら洋ちゃんも希美ちゃんもママの側におらんかった。自分の事ばっかりでごめんね」と泣きながら謝る。
それを聞いた希美は「お母さん、話したいことあるんよ。悲しませるかもしれんけど聞いてくれる?私、病気になった。怖いんよ。この世からいなくなってしまうのが怖いんよ」と言って泣き出し、早苗は希美を抱きしめて「全部話してみなさい。大丈夫やけん」と声を掛ける。
希美は安藤に電話をかけて実家に帰る事を告げ、「今思った通りに生きてる?こうなりたいって思った通りに生きてる?」と尋ねると、安藤は「生きてる。完璧じゃないけど悪くない。杉下は?前を向いて生きろよ!そっちの方が杉下らしいから」と話し、希美は「安藤もね。誰にも邪魔されないで行きたい場所に行ってほしい。元気でね」と話して電話を切る。
・・・私に人生をくれた大切な人達。ありがとう・・・
3月に青景島に成瀬が働くフレンチレストランがオープンすることになり、希美は成瀬が送ってくれた島へのフェリーチケットを使って島に帰る。
希美が「来たよ!」とチケットを持って成瀬に声を掛けると、成瀬は「何食べたい?」と尋ね、希美が「美味しいもの」と答えると、成瀬は希美の手をそっと握って抱き寄せて・・・


というような内容でした。

いやぁ・・・大満足の最終回でした!!
まぁ、終わってすぐは「成瀬君、希美にチューしちゃえよ!!」なんて思ってしまったりもしましたが、そうはしないで優しく抱き寄せるところが成瀬君であり、希美&成瀬らしいのですよね~。
最後まで希美と成瀬のキャラをブレずに描ききってくれた脚本家&制作者の方々に、ただただ「ありがとうございました!!」と言いたいです。

私は「2人の純愛」を描いているとずっと思っていたのですが、「成瀬派」と「安藤派」が出てくるくらい魅力的な男性・安藤が現れて私もちょっとハラハラしたのですが、それが全然イヤらしい描き方じゃなくて、その点でも本作に非常に好感が持てました。
「希美と成瀬」「希美と安藤」「希美と安藤と西崎」「希美と西崎」については、どれが愛に発展しても友情のままでも、どちらになってもいいと思ってしまう位で、そこには友情を超えた「絆」がしっかり見えていたからなのかな。
ただ、この4人は肝心な事まではお互いに話さないから、少しずつズレがでてきて、そこから切なさが溢れていたのですが・・・

ローズガーデンの事件に関しては、結局は野口夫妻の心中ということだったけど、
希美としては「貴弘に作戦内容を話さなければ・・・」という思いがあっただろうし、
西崎としては「俺が奈央子をもっとしっかり説得できていれば・・・」、
安藤としては「俺がチェーンを掛けなければ・・・」、
成瀬としては「事件を回避できた方法がもっとあったのでは・・・」
と、それぞれに思いがあって苦しんだと思うのですが、それを全て西崎が汲んで、自分の母親への償いの思いも込めて犯人に名乗り出たという流れには、とても心が打たれました。
西崎は、安藤がチェーンを掛けたのは、自分が花を配達するのが遅れた上に、安藤に成瀬の存在を、しかも成瀬の方が安藤よりも上に立ってるかのような事を言ったことによって引き起こされた、ということも分かって、それも全て背負ったという事なのでしょうね。

2004年のあの時点で、希美は安藤の事をどう思っていたのか・・・
真相は分からないけど、真っ直ぐに生きている安藤にはこれからも今のままでいてほしいと強く願っていて、安藤の将来を守るために必死に行動していたという事は確かで・・・
それを成瀬も感じ取っていて、しかも希美が安藤を巻き込みたくないと思っているのも分かったから、その後10年間身を引いていたのですよね・・・。
事件が無ければどうなっていたのか、それは誰にも分からない事ということで・・・

2014年になって、自分の病気の事を知る成瀬と高野に「生きたいように生きたらええ」と偶然にも同じような言葉をかけられて、希美はやっと吹っ切れたのかな?
病院の先生の言葉にも影響を受けたのかもしれませんね。
やっと母・早苗に本心を話すことができて、抱きしめられたシーンには、観ている私も涙が止まりませんでした
早苗も、新しい旦那さんのおかげなのかな?孫ができたからなのかな?
「希美ちゃん!」と叫びながらバスを追いかけていた時は、つい島にいた時のトラウマが私にも蘇りましたが、ちゃんと母親として希美を受け止めることができるようになっていて、とても感動しました。
序盤の島での早苗のシーンがあまりにも凄くて、観るのをためらいそうになったこともあったのですが、最後まで観続けていて良かった!!と、この母娘のストーリーも無事に完結して、こちらも大満足でした!!

なっちゃんも声が戻ったようですし
高野が「誰かを守るために無心に嘘をつく人間もおる」と思うようになってくれたのも良かったというか・・・
まぁ、希美も成瀬も結局2つの事件の真犯人ではなかったから(本当は共犯とか何らかの罪にはかかるかもしれないけど)、「ローズガーデンの事件も、二人は殺してないよ!!」と教えてあげたいところですけどね。
でも、それを高野に話して安藤が真相を知ることになったら、安藤が苦しむことになるだろうし、安藤を守るためにみんなが真実を黙っているというのは、こうして観てみるとやっぱり正解なのかもしれません。。。

濃密なドラマだったので、色々な事が思い浮かんでまとまりがつかないのですが、
終始満足のいく内容で、最後までずっと引き込まれながら観ていました!
「最終回がイマイチ」というドラマが多い中で、こうして「ずっと盛り上がりながら最後まで大満足」という気持ちになれたというのは珍しく、とても嬉しいです。
去年の「泣くな、はらちゃん」(←去年、私が一番気に入ったドラマ)に匹敵するくらいハマりました。
脚本もキャストも音楽もロケ地もセットも、何もかもが大満足でした。
窪田君が出ていたというだけで観始めたのですが、観て本当に良かったです。

年末までに秋ドラマの総括を書く予定なので、その時にもう少し簡潔にこのドラマ全体の感想を書きたいと思っています。

このドラマの記事に関しては、ブログ上を始めとしてツイッターやメールなどでもたくさんの方に声をかけていただき、ありがとうございました!!
←web拍手です。
※これまでの感想
 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話
※公式HP(こちら
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2 コメント

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問題とけちゃいました♪ (ゆぅか)
2014-12-22 09:43:15
アタシもラストはあれで正解だと思います。
というか、改めて考えるとあのラストも、お互いを思いあってのラストなんだろうなぁと思いました。
希美の余命宣告は覆らないでしょう。
側には居たいけれど、がっつりつきあっちゃうと、希美は気にするかもしれない、成瀬君をかなしませるかもしれないとお互いが相手のことを思って、成瀬君の言葉通り、ただそばにいるというのを選んだんじゃないかと思いました。

またまたアタシの解釈で申し訳ないですが、アタシはやっぱり希美は成瀬くんのことだけが好きだったんじゃないかと思います。
西崎さんと安藤、2人にはそれぞれ自分をかさねてたんじゃないかなぁ。
西崎さんには母親のことなど自分の負の部分を重ねて、自分もこういう人生になっていたかもしれないと思って、幸せになってほしかったんじゃないでしょうか。
また安藤には、島出身という同じような環境なので自分も何かが違えばこういう人生を歩めたかもしれないと自分の別の人生や希望を重ねてたんじゃないかなぁと。
だから、誰にも邪魔されず正しい道を進んでほしくて巻き込みたくなかったんじゃないかなぁと。

なんにしても、思ったよりがっかりしない終わり方になってよかったです!
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>ゆぅかさんへ (emi)
2014-12-22 16:58:41
ゆぅかさん、コメントありがとうございます!

希美の事だから、成瀬君とはガッツリは付き合わないかもしれませんね。
成瀬君も希美のそんな気持ちが分かっているから、ただ一緒におって、寄り添って見守ってあげる・・・
苦しい時は成瀬君が言葉は少ないけど手を握って励まし、時にはそっと抱き寄せて希美は笑顔に・・・
うぅぅ・・・これこそ究極の愛だ!!(←勝手に妄想してスミマセン 笑)

私は成瀬派だったので(笑)、希美は成瀬君だけを思っていたと信じたいのですが、
世間には安藤派も結構いらっしゃったので、「希美は2004年の時に安藤の事を思っていたという見方もあるのだな~」とも思うようにしていた、というのはあるかもしれません。

私も、希美は安藤に対しては、「自分が両親の問題や罪の共有がなければ、こうして眩しいくらいに真っ白な人生を歩むことができたのかもしれない」という憧れの象徴のように思っていて、安藤には自分が行くことができなかった明るい未来をこのまま突き進んでほしいと強く願っていたのでは、と思います。
だからN作戦Ⅱには巻き込みたくなかったし、野口の事を信じたままでいてほしかったし、ましてや殺人事件にも関わってほしくなかったから、ああしてあの事件の時は安藤を守ろうとしたんじゃないかな、と。
でも、そこまではドラマ上ではハッキリとセリフでは言っていなかったので、「あの時は安藤だった」という見方もできなくはないな、と思い、
制作者側はなかなか上手くやりおったな~とも思う今日この頃です(笑)

>思ったよりがっかりしない終わり方になってよかったです!
ホント、良かったですよね!
西崎さんは奈央子のトンデモ発言でかなり可哀想でしたが、2014年の現在は父親ともやや和解して、就職活動も始めて、前に向いている感じでしたし、
希美も、成瀬も、安藤も、西崎も、高野も、なっちゃんも、早苗も、きっとこれからは笑顔が多いのだろうな~と想像ができるラストで、本当に良かったです!
(希美は死の問題があるけど、早苗ともわだかまりが解けて良かったです!)
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