第7話 「心が届かない・障害を負った夫を支える妻の願いとは」
紅墨区社会福祉協議会コミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)・里見涼(深田恭子)に病院から連絡が入る。
交通事故で半年前に高次脳機能障害を負った笹野啓(成河)を自宅で介護したいと話す妻・みき(前田亜季)についての相談だった。
病院側は、記憶と体に重い障害を負っている啓をみき一人で介護するのは難しいことや、若いため介護保険の適用にならずデイサービスを受けられないことなどから転院するよう促したのだが、みきは「私、頑張ります。こんな遠いところに転院したら、引っ越さないとならない。住み慣れた家で記憶にいい刺激を与えると、好転する場合もあるって先生おっしゃったじゃないですか」と言ってきかない。
涼はみきと共に自宅兼餃子屋「ささやん」に行き、みきは一日も早く店を再会したいと言って「私ね、あの人の声を聞きたいの。もう一度聞きたいの。事故に遭って意識を取り戻した時にね、一度だけ病室で私の顔を見て声出したんですよ。『さとちゃん(みきの旧姓)』って。彼、今記憶がほとんどないのに、彼の中に私は残っている。私、それだけを支えにこれからも生きることが出来るって、あの時思ったんです」と話す。
涼は、家の中に手すりやスロープをつけるために障がい者のための助成金を申請しようと提案し、入浴を支援するヘルパーの手配をする。
そんな中、涼の同僚・三輪まなか(桜庭ななみ)が気にかけていた独居男性が一人自宅で亡くなり、孤独死としてマスコミに報道され、まなかは大きなショックを受けて「一人じゃないって伝えたかったです・・・先輩、私は本当に誰かを救った事なんかあるんでしょうか?みんなの役に本当に立ってるんでしょうか?私が未熟だから一人の命を救えなかったんだとしたら…届かなかった…」と言って涙を流し、それから仕事を休み続ける。
啓は自宅に戻り、近所の人が駆けつけるが、啓の表情に反応がほとんど見られず、目線も合わない。
みきは、ヘルパーと一緒に啓の入浴の介助をしている時に具合が悪くなって座り込んでしまい、心配したヘルパーが涼を呼び、ヘルパーはみきについて一人で介護をしてバイトもしているから疲れているんじゃないかと伝えるが、みきは涼に大したことないと話す。
近所の人たちは、啓の記憶を戻すために以前に啓が得意としていた野球をしようと話し合い、啓とみきを応援席に呼んで草野球をするが、啓にはほとんど反応がなく、みきは啓のかつての姿を逆に思い出して辛い気持ちになる。
区の地域福祉課長・山倉祐一(北村有起哉)は涼の元を訪ね、「結果が全てじゃない、僕はそう思うようになった。孤独死の件の報告ももらっている。今度は役所が行動する番だ。縦割りを壊して、区民から孤立世帯の情報を聞いた時には、直ちに動けるようにする。気持ちは必ず届く、そうだろ?」と声を掛ける。
涼がみきの自宅を訪ねると、みきは「やっと決心が出来たんです。私、紹介されてた療養病院に主人を入院させます。この店売って、小さなアパートを病院のそばに借りる。楽しかったんですよ、このお店立ち上げるまで。私、本当はこの店売ろうって啓ちゃんにもう言ってたんです。事故の日の朝に、私そう言ったんです」と打ち明ける。
しかし、その時に啓が「俺はこの店、お前とやり続ける。俺はやり続ける!」と言って店を出て行ったのが事故前の最後の会話となったため、みきは「取り返しのつかないことしちゃった・・・」と言って涙を流すが、涼は「もう一度餃子、焼いてみませんか?お店を閉める前にもう一度」と声を掛ける。
まなかが孤独死をした男性宅の前で手を合わせていると、同僚・久慈五朗(田口浩正)が「(男性はまなかの置いていった)名刺に日付まで残して大事にとっておいてくれたそうじゃないか。この人は三輪のおかげで孤独じゃなかった。孤独死と言われるけど、孤独じゃなかった。里見を見てみろ。アイツもどれだけの事を乗り越えてきているか…お前もこれからこういう事を何度も経験しなければいけない。それが俺たちの仕事だからな」と声を掛ける。
みきは、啓が書き残していた「元祖・ささやん餃子」を作ることにし、啓と涼の前でタネを作り、生地を伸ばしてタネを包み、餃子を焼き始める。
その焼く音を聞いた啓は、どんどん反応をはじめ、麺棒を手に取り、みきに目線を合わせて「みき…ありがとう」とゆっくり話す。
まなかは出勤するようになり、涼に「山倉課長が孤立世帯の安否確認の仕組みを作ったって聞きました。私、先輩みたいになりたい。一人一人、届かなくても、届かなくても、心を届けたいと思います」と話す。
区役所に行った郷田光良(渡辺大知)は、廊下で会った山倉に「あなたは涼さんの昔の事、知っていますか?あなたは涼さんを助けられますか?」と尋ねて・・・
というような内容でした。
若くして体が不自由に…という方に対しては、お年寄りの方よりも受けることのできるサービスが少ないのですね。
療養型の病院も少ないから、住んでいるところとは離れた場所になることもある・・・。
また勉強になりました。
でも、ドラマの流れで今回は少し引っかかりが・・・
終盤に餃子の音に反応して、声も出てという展開が、ちょっと急すぎてビックリしてしまいました
途中に「まなか」の話も入っていて、まなかの話も結構重要な話だったと思うので、まなかの話と啓の話を分けて、それぞれをもっとじっくり描いた方が良かったかも、と思いました。
「こんなにも(急に)回復するものなのか?」と思っていたら、エンディングの後で実際に高次脳機能障害を負った方についての話がVTRであったので、それがあって良かったと思います。
その方は、記憶に障害があってヘルパーさんの支援を時々受けて暮らしていて、野球をしている姿も映っていましたね。
そこまでドラマでじっくり描いてくれたら、なお良かったのかも、と思いました。
山倉の「結果が全てじゃない」「気持ちは必ず届く」という言葉は良かったですね
でも、この言葉は前回のフィリピン人親子の件に対しての励ましの言葉だったような・・・。
孤独死の件ともリンクしていたけど、高次脳機能障害の件とはあまりリンクしていなかったような?
今回は、本ストーリーとサブストーリーの入れ込み方が、私はあまり好きではありませんでした(並行して描くことでの相乗効果があまり感じられなかったです)。
光良に涼の事を尋ねられた山倉だったけど、何か答えたのかな?
光良が変な行動を起こさないといいけど・・・
今回は、涼のおじいちゃんの名言も登場しなかったので、少し残念でした。
あと2話。
涼が過去の事をどう乗り越えていくのかな?(←毎回書いていますね)
※これまでの感想
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話
※公式HP(こちら)
紅墨区社会福祉協議会コミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)・里見涼(深田恭子)に病院から連絡が入る。
交通事故で半年前に高次脳機能障害を負った笹野啓(成河)を自宅で介護したいと話す妻・みき(前田亜季)についての相談だった。
病院側は、記憶と体に重い障害を負っている啓をみき一人で介護するのは難しいことや、若いため介護保険の適用にならずデイサービスを受けられないことなどから転院するよう促したのだが、みきは「私、頑張ります。こんな遠いところに転院したら、引っ越さないとならない。住み慣れた家で記憶にいい刺激を与えると、好転する場合もあるって先生おっしゃったじゃないですか」と言ってきかない。
涼はみきと共に自宅兼餃子屋「ささやん」に行き、みきは一日も早く店を再会したいと言って「私ね、あの人の声を聞きたいの。もう一度聞きたいの。事故に遭って意識を取り戻した時にね、一度だけ病室で私の顔を見て声出したんですよ。『さとちゃん(みきの旧姓)』って。彼、今記憶がほとんどないのに、彼の中に私は残っている。私、それだけを支えにこれからも生きることが出来るって、あの時思ったんです」と話す。
涼は、家の中に手すりやスロープをつけるために障がい者のための助成金を申請しようと提案し、入浴を支援するヘルパーの手配をする。
そんな中、涼の同僚・三輪まなか(桜庭ななみ)が気にかけていた独居男性が一人自宅で亡くなり、孤独死としてマスコミに報道され、まなかは大きなショックを受けて「一人じゃないって伝えたかったです・・・先輩、私は本当に誰かを救った事なんかあるんでしょうか?みんなの役に本当に立ってるんでしょうか?私が未熟だから一人の命を救えなかったんだとしたら…届かなかった…」と言って涙を流し、それから仕事を休み続ける。
啓は自宅に戻り、近所の人が駆けつけるが、啓の表情に反応がほとんど見られず、目線も合わない。
みきは、ヘルパーと一緒に啓の入浴の介助をしている時に具合が悪くなって座り込んでしまい、心配したヘルパーが涼を呼び、ヘルパーはみきについて一人で介護をしてバイトもしているから疲れているんじゃないかと伝えるが、みきは涼に大したことないと話す。
近所の人たちは、啓の記憶を戻すために以前に啓が得意としていた野球をしようと話し合い、啓とみきを応援席に呼んで草野球をするが、啓にはほとんど反応がなく、みきは啓のかつての姿を逆に思い出して辛い気持ちになる。
区の地域福祉課長・山倉祐一(北村有起哉)は涼の元を訪ね、「結果が全てじゃない、僕はそう思うようになった。孤独死の件の報告ももらっている。今度は役所が行動する番だ。縦割りを壊して、区民から孤立世帯の情報を聞いた時には、直ちに動けるようにする。気持ちは必ず届く、そうだろ?」と声を掛ける。
涼がみきの自宅を訪ねると、みきは「やっと決心が出来たんです。私、紹介されてた療養病院に主人を入院させます。この店売って、小さなアパートを病院のそばに借りる。楽しかったんですよ、このお店立ち上げるまで。私、本当はこの店売ろうって啓ちゃんにもう言ってたんです。事故の日の朝に、私そう言ったんです」と打ち明ける。
しかし、その時に啓が「俺はこの店、お前とやり続ける。俺はやり続ける!」と言って店を出て行ったのが事故前の最後の会話となったため、みきは「取り返しのつかないことしちゃった・・・」と言って涙を流すが、涼は「もう一度餃子、焼いてみませんか?お店を閉める前にもう一度」と声を掛ける。
まなかが孤独死をした男性宅の前で手を合わせていると、同僚・久慈五朗(田口浩正)が「(男性はまなかの置いていった)名刺に日付まで残して大事にとっておいてくれたそうじゃないか。この人は三輪のおかげで孤独じゃなかった。孤独死と言われるけど、孤独じゃなかった。里見を見てみろ。アイツもどれだけの事を乗り越えてきているか…お前もこれからこういう事を何度も経験しなければいけない。それが俺たちの仕事だからな」と声を掛ける。
みきは、啓が書き残していた「元祖・ささやん餃子」を作ることにし、啓と涼の前でタネを作り、生地を伸ばしてタネを包み、餃子を焼き始める。
その焼く音を聞いた啓は、どんどん反応をはじめ、麺棒を手に取り、みきに目線を合わせて「みき…ありがとう」とゆっくり話す。
まなかは出勤するようになり、涼に「山倉課長が孤立世帯の安否確認の仕組みを作ったって聞きました。私、先輩みたいになりたい。一人一人、届かなくても、届かなくても、心を届けたいと思います」と話す。
区役所に行った郷田光良(渡辺大知)は、廊下で会った山倉に「あなたは涼さんの昔の事、知っていますか?あなたは涼さんを助けられますか?」と尋ねて・・・
というような内容でした。
若くして体が不自由に…という方に対しては、お年寄りの方よりも受けることのできるサービスが少ないのですね。
療養型の病院も少ないから、住んでいるところとは離れた場所になることもある・・・。
また勉強になりました。
でも、ドラマの流れで今回は少し引っかかりが・・・
終盤に餃子の音に反応して、声も出てという展開が、ちょっと急すぎてビックリしてしまいました
途中に「まなか」の話も入っていて、まなかの話も結構重要な話だったと思うので、まなかの話と啓の話を分けて、それぞれをもっとじっくり描いた方が良かったかも、と思いました。
「こんなにも(急に)回復するものなのか?」と思っていたら、エンディングの後で実際に高次脳機能障害を負った方についての話がVTRであったので、それがあって良かったと思います。
その方は、記憶に障害があってヘルパーさんの支援を時々受けて暮らしていて、野球をしている姿も映っていましたね。
そこまでドラマでじっくり描いてくれたら、なお良かったのかも、と思いました。
山倉の「結果が全てじゃない」「気持ちは必ず届く」という言葉は良かったですね
でも、この言葉は前回のフィリピン人親子の件に対しての励ましの言葉だったような・・・。
孤独死の件ともリンクしていたけど、高次脳機能障害の件とはあまりリンクしていなかったような?
今回は、本ストーリーとサブストーリーの入れ込み方が、私はあまり好きではありませんでした(並行して描くことでの相乗効果があまり感じられなかったです)。
光良に涼の事を尋ねられた山倉だったけど、何か答えたのかな?
光良が変な行動を起こさないといいけど・・・
今回は、涼のおじいちゃんの名言も登場しなかったので、少し残念でした。
あと2話。
涼が過去の事をどう乗り越えていくのかな?(←毎回書いていますね)
※これまでの感想
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話
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