奇門遁甲行動術( 副題 占いには、珍しい開運術 )
日本の研究者が研究したもので、多少和風になっています。
和風、九星気学が好きな人には、よろしいか?と思います。
周易,遁甲、気学,挨星法等といった一風変わった趣きがあります。
実証精神の表われです。
多少こみいったことをいいますと、太乙,遁甲等に共通原理の天地盤を用いています。
五術運命学( 副題 占い秘伝、さまざまな生活の技法について )
五術とは、中国の運命学です。
中国五術のことです。
人間の運命のすべてをよくするための五つの技・方術を言います。
「易」「老子」「荘子」、この3つの書を「三玄書」と呼び、これらを中心に勉強をする「玄学」は、物事の本質、原理といったものを指し、「道家」の修行者たちが学び、実践をするために用いました。
道家は、医学の黄帝内経や傷寒論などをまとめた人たちです。
漢方医学のルーツは道家にあります。
五術は、具体的には、「命・卜・相・医・山」の陰陽五行説に基づく、風水、易学、四柱推命、薬膳、気功、漢方、鍼灸などの五つの術になります。
また、五術は、「術数」と呼ばれます。
清代、乾隆帝の時代、漢籍を広く収集分類整理した四庫全書は、以下の分類になります。
1. 経
経書総典
2. 史
歴史
3. 子
哲学思想 諸子百家
4. 集
それ以外のジャンルの文芸、芸術技術などを集めたものです。
術数は、王朝時代は、公開されていませんでしたので、通常、秘伝と考えられています。
台湾、故宮博物院に文淵閣四庫全書子部術数類として、収められています。
ほぼ完全なかたちで残っています。
道教の中には、仙道五術という思想があり、それは「山・医・命・卜・相」から成るのですが、台湾では、伝統と格式を重んじる占い師は、「五術」または「命・卜・相」の看板を掲げますので、そのうちの最低『命・卜・相』は勉強しなくてはいけないと言われています。
占いに、どうしてほかの趣味がくっついているの?と思いますが、そのような考え方です。
陰陽五行説に基づく、風水、易学、四柱推命、薬膳、気功、漢方、鍼灸など、五つの術に整理し、ホリスティックに人生に役立てようとする術です。
身体だけでなく、目に見えない心や霊性を含めた<Body - Mind - Spirit>のつながりや、「環境」まで含めた全体的な視点で健康を考えます。
人間の運命のすべてをよくするための五つの技・方術を言います。
方術とは、不思議な術のことをいいます。
現実世界では、不思議でも、ホリスティックでは、不思議でも何でもないことは、秘伝とされています。
方 術 (fāngshù )は、 禍を除き、福を招き入れるとされる、祭祀、祈祷、卜占術、占星術、不老長生術、漢方鍼灸医術などの術です。
「易」「老子」「荘子」、この3つの書を「三玄書」と呼び、これらを中心に勉強をする「玄学」は、物事の本質、原理といったものを指し、「道家」の修行者たちが学び、実践をするために用いました。
道とは、中国哲学上の用語の一つ、人や物が通るべきところであり、宇宙自然の普遍的法則や根元的実在、道徳的な規範、美や真実の根元などを広く意味する言葉であり、道家や儒家によって説かれました。
道徳は、この中の「道徳経」に由来します。
人々が、善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範の総体を意味します。
外面的・物理的強制を伴う法律と異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理として働くことをいいます。
このように、道徳は、生命を大切にする心や善悪の判断などを学ぶためのものともいえます。
また、「道徳経」では、生死は、「表層的変化の一つに過ぎない」と言う立場を取るとされます。
道家は、医学の黄帝内経や傷寒論などをまとめた人たちです。
漢方医学のルーツは道家にあります。
風水は、道教の経典ともいうべき「仙道五術」の中に含まれていて、本名を「風水地理」と言います。
風水地理とは、大地の生気からパワーを得、その人の持つ気を強める法である大地の気の流れを読み、大地の陰と陽の生気が交わる場所を探すことが基本です。
山(仙)の修行に必要な、吉地を求めるためのものです。
神社、仏閣は、大体、そのような地に建てられています。
この「仙道五術」という経典は、「山・医・命・卜・相」の5つのブロックで構成されており、山で修行するための体術、怪我した時の薬草学と医学、自分の資質を知るための運命学、将来を見通すための易学、修行の場所の選定をするための環境学というものでした。
この他に、自我を超越した何かと繋がり、導かれることで到達することのできる境地があります。
天人合一の術法です。
「道」では、自然や超意識的存在との意識の統一の技法を学びます。
また、五術の体系は、以下のようになります。
1. 占術
① 命術
「命」は命術のことで、生年月日時を用いて、個人の性格や一生の運命、及び他人との相性を占う方法です。
生年月日、時間などから計算し、運命、生死、物事の栄枯盛衰などを判断します。
四柱推命、紫微斗数などです。
遣隋使、遣唐使を通じて日本には四柱推命として伝わり、日本独自の発展も遂げました。
八字、八字算命、子平とも呼ばれます。
紫微斗数、七政四餘、奇門遁甲の命も含まれます。
『一に命、二に運、三に風水、四に積陰功(陰徳を積むこと)、五に読書(学習)』がたいせつです。
② 卜術
「卜」は卜術のことで、偶然にあらわれた象徴を用いて、事柄や事態の成り行きを占う方法です。
主なものとして、周易、断易、梅花心易、六壬、奇門遁甲 等です。
③ 相術
相は、具体的に形として現れたもののことを指します。
相は、相術のことで、対象の姿形から、その人の状態や運勢を占う方法です。
主なものとして、手相・人相・姓名判断・風水などが挙げられます。
目に見える現象に、時の影響を掛け合わせ、対象者への影響や対象者との間に起こりえることを読み解きます。
また、その解決法を探ります。
身体(行動)と精神の間を読み解くのであれば、人相、手相、足相などです。
ⅰ 人相、手相、骨相、顔相(面相)、気血色相等。
ⅱ 名相(姓名判断)
空間と人の間を読み解くのであれば、風水です。
ⅲ 墓相(陰宅風水(龍穴(氣の充満した吉地)を探し埋葬する墓所を選ぶ。)
ⅳ 家相(陽宅風水(巒頭と理気を用い、住居や職場に良い気を満たす。)
また、事物にも応用されます。
ⅴ 印相(人や物、建物には、それぞれ良い相を捜す。)
五術とは、関係性の学問だと言われています。
天(時)時と人、地(空間)空間と人、人(和)人と和に何が起こるのかを読み解きその調和を目指します。
天地の間に充満した気(氣、オーラ)と、それを呼吸する人を扱います。
三才、三元と呼びます。
また、陰(地)陽(天)(宇宙)五行(人)(小宇宙)ともいいます。
2. 開運(以上を踏まえて、開運を目指します。)占卜について、以上の補足。
3. 医術
「医」は、中国医術のことです。
鍼灸、漢方(方剤(薬))、食事(薬膳、食医)、整体術、手当(推拿)などが挙げられます。
鍼灸、漢方、食事、推拿等を用いて健康を得る方法です。
鍼灸、漢方、食事、推拿等で健康、長寿を目指します。
漢方の四診と施術、処方にも、五術が内包されています。
4. 山(仙)術
またの名を仙道とも呼びます(さらに、人生の目標であるさとりを目指します。)。
「山」は大地自然の気を貰うことによって習得する術の総称で、気功・呼吸法・食事療法などです。
精神と肉体の修行をすることです。
「仙人」を目指すため「仙術」ともいい、現在の「気功」のことです。
陰陽五行、経絡といった法則を見いだしてきたのは、こうした修行を積んだ人たちでした。
五術のベースには、仙術、つまり気功があります。
言い換えれば、気功は全てのルーツです。
① 玄典:三玄書などを学び、心を修めます。
② 食餌:薬膳や薬を用い、病を治し、身体を強くします。
③ 築基:精気神の三宝を練り、身体を鍛え、静座で心を調えます。
④ 気(氣)功:練功のことで、気を充実します。
山とは、身体の神気を整え、生気を養う、つまり養生のための術をいいます。
以上のような、気功、薬膳、食事療法、呼吸法、瞑想法等です。
5.安心立命(長たらしく述べましたが、つまりは、人生の目標は「安心立命」にあります。)
当方では、五術を学ぶ方のために、四庫全書(五術)の写影本を用意してあります。
台湾、故宮博物院所蔵、文淵閣四庫全書影印本(写影本)術数の目次を例示すると
四庫術數類叢書 1
太玄經 . 太玄本旨 . 元包經傳 . 元包數總義 . 潛虚 . 潛虚發微論 . 皇極經世書
[(漢)揚雄撰 ; (晉)范望注] . [(明)葉子奇撰] . [(北周)衞元嵩撰 ; (唐)蘇源明傳 ; (唐)李江注] . [(宋)韋漢卿釋音 ; (宋)張行成撰] . [(宋)司馬光撰] . [(宋)張敦實撰] . [(宋)邵雍撰]
四庫術數類叢書 2
皇極經世索隱 ; 皇極經世觀物外篇衍義 ; 易通變
[(宋)張行成撰]
四庫術數類叢書 3
觀物篇解 ; 皇極經世解起數訣 . 皇極經世書解 . 易學 . 洪範皇極内篇
[(宋)祝泌撰] . [(清)王植撰] . [(宋)王湜撰] . [(宋)蔡沈撰]
四庫術數類叢書 4
天原發微 . 大衍索隱 . 易象圖説 . 三易洞璣
[(宋)鮑雲龍撰 ; (明)鮑寧辨正] . [(宋)丁易東撰] . [(元)張理撰] . [(明)黄道周撰]
四庫術數類叢書 5
靈臺秘苑 . 唐開元占經
[(北周)庚季才原撰 ; (宋)王安禮等重修] . [(唐)瞿曇悉達撰]
四庫術數類叢書 6
宅經 . 葬書 . 撼龍經 . 青囊序 . 青囊奥語 . 天玉經 . 靈城精義 . 催官篇 . 發微論 . 靈棋經 . 焦氏易林 . 京氏易傳 . 六任大全 . 卜法詳考
[黄帝撰] . [(晉)郭璞撰 ; (元)呉澄冊定] . [(唐)楊筠松撰] . [(唐)曾文辿撰] . [(唐)楊筠松撰] . [(唐)楊筠松撰] . [(南唐)何溥撰] . [(宋)頼文俊撰] . [(宋)蔡元定撰] . [(漢)東方朔撰 ; (明)劉基等注] . [(漢)焦贛撰] . [(漢)京房撰 ; (呉)陸績注] . [不著撰人] . [(清)胡煦撰]
四庫術數類叢書 7
李虚中命書 . 玉照定眞經 . 星命溯源 . 珞琭子賦注 . 珞琭子三命消息賦注 . 三命指迷賦 . 星命總括 . 演禽通纂 . 星學大成
[(周)鬼谷子撰 ; (唐)李虚中注] . [(晉)郭璞撰 ; 張颙注] . [不著撰人] . [(宋)釋曇瑩撰] . [(宋)徐子平撰] . [(宋)岳珂補注] . [(遼)耶律純撰] . [不著撰人] . [(明)萬民英撰]
四庫術數類叢書 8
三命通會 . 月波洞中記 . 玉管照神局 . 太清神鑑 . 人倫大統賦 . 太乙金鏡式經 . 遁甲演義 . 禽星易見
[(明)萬民英撰] . [不著撰人] . [(南唐)宋齋邱撰] . [(後周)王朴撰] . [(金)張行簡撰 ; (元)薛延年注] . [(唐)王希明撰] . [(明)程道生撰] . [(明)池本理撰]
四庫術數類叢書 9
御定星歴考原/ [(清)李光地等奉敕編] . 欽定協紀辨方書
. [(清)允祿 , 梅糓成 , 何國宗等奉敕撰]
年代別に並べると
(漢代)揚雄 等撰…太玄経・太玄本旨・元包経傳・元包数聰義・潜虚・潜虚発微論・皇極経世書
(漢代)京房等 撰…宅経・葬書・撼龍経・疑龍経・葬法倒杖・青嚢序・青嚢奥語・天玉経・霊城精義・催官篇・発微論・霊棋経・焦氏易林・京氏易傳・六壬大全・卜法詳考
(宋代)張行成 撰…皇極経世書索隱・皇極経世書索隱観物外篇衍義・易通変
(宋代)祝泌等 撰…観物篇解・皇極経世解起数訣・皇極経世書解・易学・洪範皇極内篇
(宋代)鮑雲龍等 撰…天原発微・大衍索隱・易象図説・三易洞
(宋代)徐子平等 撰…李虚中命書・玉照定真経・星命朔源・珞珎子賦註・珞珎子三命消息賦注・三命指迷賦・星命総括・演禽通算・星学大成
(北周代)痩季才(唐)雲悉達 撰…霊台秘苑・唐開元占経
〜(途中、長くなるので、省略)
(明代)萬民英等 撰…三命通会・月波洞中記・玉管照神局・太清神鑑・人倫大統賦・太乙金鏡式経・遁甲演義・禽星易見
(清代)李光地等 撰…御定星歴考原・欽定協紀弁方書 …等々。
そして、これらの本は、緯書として、世に出ることはありませんでした。
讖緯とは、古代中国で行われた予言のことです。
緯とは、横糸であり、縦糸を意味する経に対して、「経の支流にして傍義に衍及する」、つまり経書を解説敷衍したものです。
しかし、緯書はほとんどすべて讖(しん)すなわち予占的な要素を含んでいるので、讖緯書とも呼ばれます。
《隋書》経籍志によると、六経を編集して〈天人の道を明らか〉にした孔子は、後世の人がその真義を理解しえないのを恐れて、別に讖緯書を準備して、おのれの思想を託したといいます。
讖緯書である占いの術数の書は、世を惑わすものとして、一般には、公開されませんでした。
ただし、占いを教える方には、聖典に位置付けられます。
ご希望の方には、頒布します(ただし、別サイトです。また、有料です。)。
また、別に主要なものには、解説書もあります(ただし、別サイトです。有料です。また、この場合、占い秘伝、秘伝書に属する事項もあります。個別に相談となります。)。
また、相性法は、生年月日時によって生じる相性法を具体的に述べた書です。
相性は、合婚法(合婚術・ごうこんほう・ごうこんじゅつ)ともいいます。
相性は、合性法、または、相法は性相ともいいます。
五術・相性法は、相性法を五術で詳しく一冊に記載した事典です。
集約されたかたちで、生年月日時ごとに一冊となります。(依頼により作成します。予約出版。)
なお、これとは別に流年法があります。
流年法は、生年月日時ごとの一生の運勢を五術で一年ごとに詳しく一冊に記載した事典です。
集約されたかたちで、生年月日時ごとに一冊となります。(依頼により作成します。予約出版。)
婚活では、婚期を占います。
このブログでは、さまざまに表現して来ました。
細かい点は、それぞれのブログをご参照ください。
「内景図(内経図)」と道(タオ)の関係について( 副題 小宇宙と大宇宙とのつながり。老荘思想。 ) - あなたはいつ頃どんな人と結婚しますか?相性のよい方はどんな人?今までにない未来を知る占い恋愛恋人相性占い・純風身数秘
道教で用いられる『内経図』『修真図』には、道教の身体観である身、形、質、体、躯、神、生、死など多くの局面が描写、記述されています。
道教の身体に対する捉え方は、人の身体と自然は切り離すことができない、天人一体、天人合一の宇宙観をもっています。
こうした天人一体の身体観の中で、身体を鍛える功法と武術は古代からある,人と自然の関係は身体と自然の関係ともいえます。
道教の中には、仙道五術という思想があり、それは「山・医・命・卜・相」から成ります。
陰陽五行説に基づく、風水、易学、四柱推命、薬膳、気功、漢方、鍼灸など、五つの術に整理し、ホリスティックに人生に役立てようとする術です。
身体だけでなく、目に見えない心や霊性を含めた<Body - Mind - Spirit>のつながりや、「環境」まで含めた全体的な視点で健康を考えます。
人間の運命のすべてをよくするための五つの技・方術を言います。
方術とは、不思議な術のことをいいます。
現実世界では、不思議でも、ホリスティックでは、不思議でも何でもないことは、秘伝とされています。
方 術 (fāngshù )は、 禍を除き、福を招き入れるとされる、祭祀、祈祷、卜占術、占星術、不老長生術、漢方鍼灸医術などの術です。
「易」「老子」「荘子」、この3つの書を「三玄書」と呼び、これらを中心に勉強をする「玄学」は、物事の本質、原理といったものを指し、「道家」の修行者たちが学び、実践をするために用いました。
道とは、中国哲学上の用語の一つ、人や物が通るべきところであり、宇宙自然の普遍的法則や根元的実在、道徳的な規範、美や真実の根元などを広く意味する言葉であり、道家や儒家によって説かれました。
道徳は、この中の「道徳経」に由来します。
人々が、善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範の総体を意味します。
外面的・物理的強制を伴う法律と異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理として働くことをいいます。
このように、道徳は、生命を大切にする心や善悪の判断などを学ぶためのものともいえます。
また、「道徳経」では、生死は、「表層的変化の一つに過ぎない」と言う立場を取るとされます。
道家は、医学の黄帝内経や傷寒論などをまとめた人たちです。
漢方医学のルーツは道家にあります。
風水は、道教の経典ともいうべき「仙道五術」の中に含まれていて、本名を「風水地理」と言います。
地理風水とは、大地の生気からパワーを得、その人の持つ気を強める法である大地の気の流れを読み、大地の陰と陽の生気が交わる場所を探すことが基本です。
山(仙)の修行に必要な、吉地を求めるためのものです。
神社、仏閣は、大体、そのような地に建てられています。
この「仙道五術」という経典は、「山・医・命・卜・相」の5つのブロックで構成されており、山で修行するための体術、怪我した時の薬草学と医学、自分の資質を知るための運命学、将来を見通すための易学、修行の場所の選定をするための環境学というものでした。
この他に、自我を超越した何かと繋がり、導かれることで到達することのできる境地があります。
天人合一の術法です。
「道」では、自然や超意識的存在との意識の統一の技法を学びます。
「内景図(内経図)」は、そのような五術の山(仙)に当たります。
道教,北京,全真教,魏本山,白雲観,所蔵の「内景図(内経図)」は、身体の内部には、気が循環する宇宙が存在するということを教えています。
頭部には仙山がそそり立ち、日月星辰がめぐる。
その気が、督脈を上から下へ、任脈を下から上へと循環する。
そのような、気の流れを描いた身体宇宙図。
それが、「内景図(内経図)」に描かれた道(タオ)の関係について、人体の小宇宙と大宇宙とのつながりを示しています。
「タオ(Tao)」とは、「道」のことであり、中国語ではDao、或いはTaoと発音されます。
Daoは日本語に入って「道」(ドウ)と読まれ、茶道や柔道などの「道」として使われてきました。
一方、英語やフランス語ではTaoと呼ばれ、主に老子の教える言葉と哲学として伝えられてきました。
老子は「老子道徳経」81章をしるし、その中で老子の思想「道(Tao)」を説きました。
全81章とはいえ、5,000字程度。400字詰の原稿用紙にすれば、13枚にも満たない短さです。
「道(Tao)」とは、宇宙や大自然のもっとも奥にあって、すべてのものを生み出していく"エネルギー(気、あるいは気の流れ)"です。
例えば、太陽が太陽系の中心であるように、一元的な世界があるとします。
Taoは私たちが暮らす森や、川や、山や大地、そして、地球や宇宙のすべてに、あまねく満ちているとされます。
五術の「医、山(仙)」の根底となる考え方で生命原理です。
導引術や胎息法というのは服気・行気・練気を基本にしています。
漢方薬、鍼灸等の宇宙観を表しています。
鍼治療は 、現在でも、不妊治療において 受精の可能性を広げるための安全な治療ツールとして認められています。
この道教(道(タオ)の教え)ほど、人間の身体を重要視した宗教は、ありません。
人の身体をすべての基礎と捉えています。
『内経図』は、道家の修行者が永遠の生命を求め修行する、性命双修(身心の全面修煉)の功程を記した内容です。
そして、道教の身体に対する捉え方で、人の身体と自然は切り離すことのできない、天人一体、天人合一の宇宙的規模をも提示しています。
『内経図』は、道家の修行者が永遠の生命を求め修行する、性命双修(身心の全面修煉)の功程と、天人合一による性命の真の意味を追求する内容です。
『内経図』の字句と絵図解説をしますと、下段中央に、牽牛が牛に犂を引かせ田を耕しています。
その下に二人の童子が水車を廻して川から水を引き入れている絵が見えます。
その左側に次の詩文があり、(本来の『内経図』中には、字句が記してあり、その字句はこの文章中では、「」カッコをつけてあります)。
「復々連々步々週、機関撥轉水東流」:繰り返し繰り返し続け続けて歩み巡り廻り、からくりをかき廻し転がし水は東へ流れます。
「万丈深潭應見底、甘泉湧起南山頭」:万丈の深い潭(ふち)のまさに底を見る、甘泉(うましいずみ)湧き南の山頭に起こります。
この字句は下腹部にあたる部分に位置して、修行する者は根気よく続けるべきだと説明しています。
普通の人は何かをするときに、順調にいけば問題は無く、例え水が東へ流れても気にかけず、いつもと同じ状態に満足します。
修行者の想いは回転する水車にあり、水の流れを変えれば、長生きする目的を達することができます。
「…甘泉湧起南山頭」の左に、「陰陽玄路車」また版によって「陰陽玄車」とあります。玄路は昇天の道のことで、玄妙なる道路で真理を指す言葉といいます。
陰陽は昇天(真理を求め)のために乗る車と解釈できましょうか。
水車を回す二人の童子の絵の上には、牽牛が牛に犂を引かせ、田を耕しています。
その右側には、火炎が立ち上る炉が見え、その上に陰陽太極図があります。
牛の絵の左には、次の字句が書かれています。
「鉄牛耕地種金銭、」鉄牛で地を耕し金銭を種(うえ)ます。
「刻石児童把貫串、」石を刻む子供が貫き通します。
「一粒粟中藏世界、」一粒の粟のなかに世界があります。
「半升鐺内煮山川、」半升の鍋の中に山川を煮ます。
「白頭老子眉垂地、」白髪の老子が地に眉毛を垂れます。
「碧眼胡僧手托天、」碧眼の胡僧手で托天します。(青い目の西域の僧が手で天を支えます。)
「若問此玄玄会得、」なんじに問います。この深遠なる修真の行を会得しませんか?
「此玄玄外更无玄。」この深遠なるもののほかに深きものありません。
(もし、この玄関(玄妙なさとりの世界への関所)を、会得できるかを問えば、これ以外に通じるものはありません。)
「鉄牛耕地種金銭」:鉄牛で地を耕し金銭を種(うえ)ます。
ここでいうのは道教用語の煉精化気のことで、内丹術、気功の第一段階となる基礎作りです。
それは、精を煉って気と化す、気を煉って神と化す、神を煉って虚に還る、虚に還り、道(タオ)と合するの修練課程です。
※鉄牛は鉄で作った牛の像。水害を鎮めるといわれ、治水や架橋のとき現場に建てられました。そこから強い牛をいう。※水車を回す童子、田を耕す牛と牽牛(絵図下部)
昔も今も田を耕し稲を植えるには、まず土地を軟らかくし種をまいて田植えをします。
多くは耕作に牛の力を借り、鋤を引かせ土地を反し土を軟らかくします。
図の中では鉄牛が土地を耕しています。
これは、下丹田の修練を示しています。
下丹田の作用は精息神の三つを合わせ、丹田に炉火を生みます。
ムチを持ち牛を操る農夫の足の下には鉄の炉があって、盛んに炎が上がっています。
丹田の炉火が円熟していくのを掌握するには、2、3年のひたむきな修練が必要であり、まず正確な修練を続け、炎が出たとき、思いどおりになります。
そして、炉火の大小を意のままにコントロールできて、その難しさは農夫が鉄牛を操るのと似たり寄ったりです。
精気神の三つを合わす過程で、熱エネルギーが生まれる丹田の炉火の他に、精気神が還元して“真元一炁”(一炁〈イーチ〉、いちき。天地万物の基本元素)になって、三清の炁は精気神本来のつまり、“一炁”から化して、いわゆる“一炁化して三清”、この逆は“三清一炁となる”で、真元の一気は先天的な物で、その発生の位置は図の中の"正丹田"です。
炁とは、気の旧字体(元の字体)です。
このことは、別のブログでも説明しています(カバラタロットの世界観( 副題 愛と世界宗教について ))。
「創造主の上位三つ組みと被造物の下位三つ組みを形成します。」
三位一体,カバラの三柱をなします。
正丹田の内には、先天の八卦が設けられる。
図の中の四つの太極の陰陽は、先天の真元を代表し、融合して四つの陰陽になり、光の華を出します。
真元一炁は俗称は鉛、その性は先天の千金に属し、丹田を錬って抜きん出ます。
ゆえに言う “鉄牛が土地を耕やし金銭を植える”と。
「鉄牛で地を耕す」の絵図の上に緑したたる樹木が見える。これは身中の中丹田という解説もあります。
道教の生命観と身体観は、多分に生命主義的でした。
そこから仙道も錬丹術も、尸解も鍼灸も、本草的漢方も導引も、存思法も房中術も、派生しました。
そのため体内には24種もの道教独特の神々が君臨することになりました。
24種もの神は、ある意味象徴でもあり、そのような考え方は、別のブログでも説明しています(カバラタロットの世界観( 副題 愛と世界宗教について ))。
最近、カバラ、タロットが流行しているので、カバラ、タロットを例えとして、説明しています。
生と死の密議を認定された者に口伝により伝えられた秘伝カバラーの生命の木の解釈とも似ています。
古代、殷周時代までの古代中国人の思考に著しいことは、「生と死」「心と身」とが二つの別々の世界に属すると感じていたことです。
人は、生まれたからには死ぬもので、死ねば肉体は滅んで、精神や霊魂は別の世界で彷徨しているとみなしていました。
そこから、二つの考えが浮かびました。
ひとつは、「生きているあいだにできるかぎり生命と身体の神秘をしっかりつなげておこう」というもので、もうひとつは「心身が分断された死後においてもなんらかの方法で、その分離をくいとめよう」というものです。
『荘子』の知北遊篇に「人の生や、気の聚(あつ)まれるなり。聚まらばすなわち生と為り、散ずればすなわち死と為る。ゆえに万物は一なり」というふうに説明されています。
では、この「万物は一なり」の「一」とは何なのかというと、それこそがその前後に老子によって「道」(タオ)と称ばれたものだったわけです。
二つの世界は、実相は、一元的な世界と多元的な世界です。
『詩経』の頌歌には「眉寿」という言葉がよく出てくるのですが、これは当時すでに長寿が人生最大の関心事であり、そのことを詩歌に託することが重要だったことを暗示しています。
道教では、気は身体に特化され、音楽論やリズム論と結びついていて、「守一」というのと、「存思」は、「一」という道(タオ)につながっています。
五術の中では、「山(仙)」玄典にあたります。
① 玄典:三玄書などを学び、心を修めます。
② 食餌:薬膳や薬を用い、病を治し、身体を強くします。
③ 築基:精気神の三宝を練り、身体を鍛え、静座で心を調えます。
④ 気(氣)功:練功のことで、気を充実します。
山とは、身体の神気を整え、精気を養う、つまり養生のための術をいいます。
もともと、道教には、「胎」という考え方があって、男女が接すると「胚」「胞」「胎」「肌」というふうな妊娠の世界充実があると見ていました。
六朝時代『胎精中記経』、『上清九丹上化胎精中記経』に男女の交わりによって大宇宙の陰陽が交合して、人の胞胎の中に気を降ろすという風に、それが受胎でもあるとともに、世界との交信ともなっていくと考えられており、こういうものを含めて「内丹」と捉えて来ました。
占いの算命学の六親図(予定調和婚姻)、先天世界の遠因ともなっています。
男女間の交わりや相性というものも、そのなかにあると考えられます。
また、「内景図(内経図)」には、それとは別に身体の内部には、気が循環する宇宙が存在するとしています。
「山(仙)」とは、以上のような、気功、薬膳、食事療法、呼吸法、瞑想法等の総称です。
なお、両手を上げ天を支えている僧が立っていますが、「碧眼胡僧手托天」と書かれた碧眼の胡僧とは禅宗の開祖とされる達磨大師です。
その上には、老翁が腕組みをして座っている。「白頭老子眉垂地」と書かれており、白髪で眉が地面に垂れている老子が、上丹田で結跏趺坐して深く坐忘(静功)に入っています。
この達磨と老子は、儒家を含めた三教の融合した思想を表しています。
その背後には、時空を超越した険しい九峯山がそびえ、真中に、昇陽府(太陽が昇るところ)と泥丸宮があります。
修煉を究めることで「道(タオ)」と本来の自己が合一した還虚の境地を表現しています。
別れ別れになった異なる二つの世界を一つにし、異なる世界から異なる世界への永遠の輪廻の鎖から、解放し、世界の実相に目覚めることをさとり、永遠の命を得ます?