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健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[一重草] 食生活について語ろう

2020年03月31日 | 美容ダイエット

・一重草 ひとえぐさ
  ヒトエグサ科、関東以南の三重、愛知、徳島、香川県、高知・四万十川を主産地とする暖海性の緑藻。浅瀬の潮間帯上部の岩上に生育し、全体に黄緑色で薄く、丈5~60cm、径5cm~10cmでほぼ円形で波打ち、とくに内湾などの波の静かなところでは体形は大きい。

あおのり、青さ海苔として市販しているものの大部分は、ヒトエグサであることが多い。12月より翌年5月ごろまで採取し旬とする。養殖もしており主にノリ佃煮の原料として、また汁の実、酢の物、乾燥させ板状にしたものを青板こんぶ、そのまま日干ししたのを青ばらと呼んでいる。


[サッパ] 食生活について語ろう

2020年03月31日 | 美容ダイエット

・拶双魚Japanese Shad さっぱ
   ニシン科、関西以南の南方海域の沿岸、湾内の砂泥地に生息しコハダ(15cm以上のもので、10cm以下シンコ、15cm内外コハダ)に似て、小魚の時は、鰯に似る。

大言海による語源で、コノシロに比して味のサッパリしたことよりとしている。鰊同様に目が脂肪におおわれ、背部は暗青色、腹部は銀白色、側扁(そくへん)した体型で、コノシロには斑点が体表に見られ背びれの尾に近い部分の軟条が細長く伸びているが、サッパには斑点、細長い軟条をもたない。

同じところに生息するコノシロと一緒に定置網、地曳き網などで捕獲されることが多く、体長20cmぐらいまでに生長する。

産卵が5~7月でその前の3~5月を旬とする。小骨が多いが瀬戸内海でよく水揚げし岡山で「ままかり」といい隣にご飯を借りに行くほどおいしいといって新鮮なものを開き、寿司にして名産にしている。小骨が多いが酢漬け、すしネタ、塩焼き、から揚げとする。
 




[デマというが] 食生活について語ろう

2020年03月30日 | 美容ダイエット

・デマというが 

  新型コロナウイルスの終息の気配が見えてきません。外出時のマスク、外から帰ったら手洗い、うがい(のど・鼻の気道)は、普段よりも増して気を付けています。先の見えない長期戦で人生最大の一大事件です。
食事に関するデマといわれている事には素直に納得し難い一面があります。
基礎的学習のない医療関係者のいうことです。
現状では、薬で、食事は嗜好品的な考え方をする人物が、人参とほうれん草の件でも、一般常識に欠けた意見を報道するということは、このような人が多いといえるのでは、ないでしょうか。
「二六~二七度の温度でウイルスは死ぬ。お湯を飲めば予防できる」というのもデマ。:脱水症状に有効です。
症状軽減には「ビタミンC、ビタミンD、亜鉛、マグネシウム、セレンの摂取が重要」「世界的にコロナウイルスは猛威、ウイルス予防に梅肉エキス」、ニンニク、納豆、乳酸菌、アロマオイルなど
消費者庁では新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防商品については、現段階においては客観性及び合理性を欠くものであると考えられ、一般消費者の商品選択に著しく誤認を与えるものとして、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の規定に違反するおそれが高いものと考えられます。
といいます。
免疫力強化に、殺菌・抗酸化作用のある、これらの食品は、微力ながら有効なのではないでしょうか。栄養バランスを基本として、これらの食品からの有効成分を積極的に過剰摂取にならないように摂取することは、勧められることと思うのです。
食品を一方的に否定するのはいかがなものかと思われます。
すぐに、効果の現れる成分でなければ、用いても意味がないというのは、食品に寄って健康的身体が維持できていることを理解していないから言うのかもしれません。
 深夜のラジオのニュースで、サニーブラウン選手が免疫力強化に、ビタミンCの多いフルーツをとるようにしていますと報道していました。

ビタミンCの摂取基準100mg/1日、栄養機能食品としての上限が1000mg、下限35mgと示しています。フルーツの過剰摂取は、糖質の過剰摂取ともなりますので、既往疾患者は指定量を厳守し、もちろんのこと、普通の人でも、せいぜい普段の2倍程度としましょう。

PCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)検査で陽性でも発熱のない軽症の人は自宅での2週間の静養を要請しています。ということは、自宅で食事(栄養)・休養を充分にするということであると考えます。食事=栄養≒ビタミンCであり、一概にデマと決めつけるのではなく、それぞれに一言説明を付け加えていただければと常に思っています。

 

機能性表示食品( 例;血圧が高めの方に適すなど)は、一体どのように理解したらよいのでしょう。

トイレットペーパー騒ぎこそが、デマといえるのでは。スーパーマーケットには、張り紙がしてありトイレットペーパーは、山積みです。
マスクの市販が不足しているのなら自分で作ればいいのです。経済を優先して、従業員は徹夜で健康を損ないます。

健康第一で過ごしましょう。

 


[四季の代表魚] 食生活について語ろう

2020年03月30日 | 美容ダイエット

・ 四季の代表魚Representative fish of the four seasons しきのだいひょうぎょ

 旬の魚には、それぞれに特徴がありました。寒い時期の魚は、油が乗っています。
鱈は、肝臓に油をため込んでいます。暑い時期を旬とする魚は、淡白なものが多い様です。
春:さわら、とびうお、さより、にしん、あじ、桜鯛、きびなご、ます、初カツオ
夏:きす、あゆ、すずき、するめいか、あなご、はも
秋:さば、かます、鮭、さんま、はぜ、きんめだい、かれい
冬:いわし、わかさぎ、はたはた、ふぐ、あんこう、たら、ぶり、まぐろ、ほっけ、ひらめ、うなぎ
などがあります。

最も季節を代表としている鰆(さわら:春)、鱸(すずき:夏)、秋刀魚(さんま:秋)、話題の鮪(まぐろ:冬)についての記載です。

                   *鰆、狭腹、小腹、馬鮫魚Spanish mackerel さわら(さごし)
  サバ科に属する。季節により移動する回遊魚で北海道南部以南でとくに産卵期に瀬戸内海で多く水揚げしています。関西以西ではサゴシと呼ばれ成長すると体長が1m、重さ5kgにもなり成長するに従いサゴシ(青箭魚:サゴチとも・40~50cm)、ナギ(50~60cm)、サワラ(60cm 以上)ともいいます。

名前は腹部が狭いという意味の狭腹(さはら)、旬が春で魚偏に春をつけ鰆(さわら)とした説がある。細長く頭の小さい銀白色をした駿足のスマートな魚で4~5月の産卵期が旬です。花盛りの頃に獲れるサワラを和歌山では「桜鰆」と呼び、サワラを春の使者ともしています。

真子(まこ)といわれる卵巣は、旬の食材と一緒に煮物に使われたり、からすみがつくられ、白子は、吸い物、味噌汁に使われます。10月からは寒さわらとして油がのったのも、おいしく食べられます。

肉質が柔らかく身割れしやすい魚なので取り扱いは、丁寧におこないましょう。一般に、尾頭付きで頭のほうが好まれますがサワラは、尾っぽのほうがおいしいといいます。

白身であっさりとした感じもしますが実は赤身魚で大海を長距離回遊するのが特徴で脂肪が9.7%と比較的多く新鮮でアニサキス(-20℃2日で死滅)の寄生虫の危険性のないものは刺身に、押し寿司、塩焼き、焼き魚、西京焼き、粕づけ、フライ、煮込み料理に用いています。魚肉にくせのないことから西洋料理、中華料理にも使われ、クリーム煮、グラタン、衣あげに調理もしています。

100g中でエネルギー177kcal、水分68.6g、蛋白質20.1g、脂質9.7g、炭水化物0.1gを含み、カリウム(490mg/100g:浸透圧の調整、高血圧予防)、ビタミンB2(0.35mg/100g:エネルギー代謝に関与)、ナイアシン(9.5mg/100g:胃腸疾患・皮膚炎の改善)、EPA(0.5g/100g)DHA(1.2g/100g)を特徴的成分として含む。

 

                   *鱸Seabass すずき
  温帯性、白身の魚で、あまり泳ぎ回らず日本全国河口付近で秋から冬にかけ産卵し終わった頃の夏の6~8月を旬とします。
春の桜鯛(鰆)、夏のすずき、秋のさんま、冬のひらめ(まぐろ)とともに旬の代表的魚として知られます。出世魚(ヒカリゴ→コッパ→セイゴ→フッコ→スズキ)です。

あっさりした旨みのある白身の魚で刺し身、夏に清涼感の食べ方として山椒酢味噌、わさび醤油をつけ洗い(新鮮な生きている活魚[かつぎょ]をストレスを与えないようにして刺身とし氷水にくぐらせ硬直させ縮み、しこしことして旨みが増す)にするとよいでしょう。出来れば死後血抜きし冷蔵で3日置いた方が美味といいます。
他に塩焼き、椀だね、鍋物にも、洋式料理でフライ、バター焼き、グラタン、煮込み、中華料理で寄せ鍋にも利用していす。
活魚が洗いとしてよいのは、新鮮魚肉中のATP(アデノシン三リン酸:筋肉を収縮するのに必要なエネルギー)が氷水中でイオン平衡が崩れ、急激に分解が進むことによります。硬水のほうがより筋肉の縮み、硬直が見られます。
100g中でエネルギー123kcal、水分74.8g、たんぱく質19.8g、脂質4.2gを含みます。

 

                   *秋刀魚Pacific saury  さんま
  サンマ科、寒流に乗り群れをなし移動、8月千島より南下し翌年1月に和歌山沖に達します。寒帯性の魚で産卵が10~12月でそれ以前のものが油がのり九月に三陸沖で主に北太平洋沿岸で捕獲しているものを旬としています。
油ののりが産卵前の旬のもの(25%)と産卵後(5%)1月のものとでは大きな差がみられています。
塩焼き、マリネ、酢の物、蒲焼、刺身、缶詰、生干し、みりん干し、燻製に利用します。
油の抜けた秋刀魚は、姿鮨、干物に加工に回されます。
青魚でEPA、DHAを多く含み、脳梗塞、血栓症予防効果があります。ハラワタ、血合いにビタミンB12、鉄分(貧血予防)を多く含みます。

 

                   *鮪Tuna まぐろ
  サバ科、世界中の海を回遊するカツオやマグロは持久力に優れた筋肉で赤筋 (遅筋)が発達しています。
冬季にかけてが漁獲の最盛期を迎えますが、暖海性の魚で九州以南では年中水揚げしています。日本では、世界の漁獲高の4割を日本人が消費しているようです。
本鮪(全鮪漁獲量の2%程度で珍重している)で近海物の10~12月に捕獲する脂肪の多い津軽海峡の荒波と餌、水温に恵まれた青森県大間で水揚げされるのが美味しいといいます。江戸時代には、下等の魚と見られていました。
現在では新鮮な油ののりのよいところを「とろ」と称し好まれ刺身、寿司ネタ、赤身を山かけとするものが最も多く、照り焼き、フライ、しぐれ煮、鍋物にもしています。
工場廃水の多いところで捕獲した脂身には、ダイオキシンの濃度が強く大量摂取は避けたほうがよいでしょう。
とろの部分は、不飽和脂肪酸のEPA、DHAを含み、喘息改善、動脈硬化予防、脳の活性化作用があり本鮪脂身(とろ:DHA2.9g/100g中)には多く含みます。


          *魚類Fishes ぎょるい
  魚肉の成分組成は、およそ水分60~86%(標準71~79%)、タンパク質10~27%(17~23%)、脂質0.5~20%(1~6%)、炭水化物0.1~1.8%(0.1~0.8%)、
灰分0.6~3%(1.0~1.5%)、ナトリウム30~150mg(60mg)%、カリウム250~500mg(400mg)%、カルシウム5~200mg(30mg)%、マグネシウム10~60mg(30mg)%、リン100~400mg(220mg)%、鉄0.4~5mg(1mg)%、銅0.04~0.6mg(0.35mg)%、イオウ100~300mg(200mg)%、ヨード0.01~0.2mg(0.17mg)%、
ビタミンA3μg~8,500μg(30μg)%、ビタミンD0~35μg、ビタミンB1:0.01~0.85mg(0.1~0.2mg)%、ビタミンB2:0.01~6mg(0.01~0.44mg)%であり、ビタミンCは殆ど含みません。

血合い肉は、脂質が多くビタミンA、B1、B2、B12を普通の肉に比べ数倍から数10倍に達し栄養的価値が高くなります。
魚は、季節により脂肪量に大きな差があり味も異なってくるので美味しい時期の旬のものを選ぶのがよいのですが冷凍技術の発達により旬のものが冷凍され旬がわかり難(にく)くなっています。

蓄肉類と異なり魚肉は、筋繊維が短く、組織が柔らかいことから、熟成期間が短く(牛肉で0℃で10日・魚5℃で3日位)生きた活魚(かつぎょ)、または死後硬直期間中のものを用いた方が歯切れ、味がよいといわれます。
素材そのものの味を重視することから刺身、煮魚、焼き魚など単純な料理法が好まれます。脂肪は、常温で液体で血清コレステロールを抑制する作用があります。
まぐろの赤身、かつお、鮭、鮫に多く餌を追う魚の驚異的スピードの源になる赤身にアンセリンの疲労回復、すじにコラーゲンを多く含み美肌、美容によく血合い部分にタウリンを含み解毒作用があります。
ヒスチジンが青身の魚(いわし、さば、さんま、かつお)で血合い部分に多く血管を柔軟にし血流をよくし、脂肪分解酵素としてエネルギー代謝に関与しています。100g中でかつお2.3g、本マグロ赤身2.6g、さば1.2gなどに多く含みます。

赤身魚と白身魚、魚油の含有量の多少によって、栄養素の含む量、その持つ作用が異なって、食感、旨味(腐敗の一歩手前)が異なり旬な新鮮な魚の保存方法が美味しさ、栄養の決め手となるようです。


 

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[二輪草] 食生活について語ろう

2020年03月29日 | 美容ダイエット

・二輪草 にりんそう
  キンポウゲ科、別名フクベラ、ユキワリソウともいう。キンポウゲ科のものは有毒とするものが多いがニリンソウは東北、北海道での主要な山菜とし利用している。宿根草で早春にまだ雪の残る頃から高さ15cmほどになる。
猛毒トリカブト(花が8~10月茎の上部から柄を出し青紫色のかぶと状)に似た掌状(しょうじょう)の葉で花びらがないがガクが花びらのように見える。梅の花のようで白くユキワリソウ、一本の茎に2個の花が付く(必ずしも2個とは限らない)ことからの名前としている。葉が初め薄紅色でまもなく緑色に変わる。

若芽が食用となりお浸し、和え物、油炒め、揚げ物としている。加熱の下処理を行わないと、植物性アルカロイドのプロトアネモニン Protoanemoninという成分で皮膚や粘膜に対し強い刺激があり皮膚炎、胃腸炎の中毒を起こす。

ニリンソウは根茎が疼痛に効くという。猛毒トリカブトを間違えて採取、食用とし中毒を起こす例がある。
 


[三宝柑] 食生活について語ろう

2020年03月29日 | 美容ダイエット

・三宝柑Sanbokan さんぼうかん

  ミカン科、和歌山県湯浅町を主産地とする。江戸時代、文政年間(1818~1830)に和歌山城内で偶然原木がみつかり殿様に三方(三面に穴のある四角の台)にのせ献上したところ喜ばれたことから三方(宝)柑の名がついたという。明治の始めまで城外不出としていた。

橙の雑柑類で種が多く皮が厚いがむき易く多汁で、香り、爽やかな甘味があり酸味が程よく、苦味がない。主に食用となる果肉部分は45%の夏みかんと比べても三宝柑の廃棄率55%と高い。淡黄色、直径10~15cm、重さ250gほどであり、デコポンに似てへそが飛び出し一名だるま柑、つぼかんともいわれる。

最盛期は、3~4月で旬とし採取し、葉付きの出荷で春の季節にふさわい明るさのある黄橙色で、また柑橘類の中で旬の時期が短く季節感のある果物としている。主にそのまま生食、またマーマレード、ジャム、ジュース、シャーベット、ゼリーに、程よい酸味と香りでサラダ、和え物の料理に利用する。
皮が厚いことから中をくり貫いて、器とし中にゼリーを詰めたり、和え物を盛り付けたり、皮を砂糖漬けにしてして利用している。

100g中にカリウム(ナトリウム[食塩]の排出作用)280mg、ビタミンC(疲労回復)39mgの給源として良い。
 
 
 
 


[うぐい] 食生活について語ろう

2020年03月28日 | 美容ダイエット

・石斑魚・鰔Japanese dace うぐい

  コイ科、日本の至るところの河川、湖沼(こしょう)に生息する体長15~30cm、紡錘形の細長い淡水魚で、背部(はいぶ)は、青銅色、腹部は銀白色でうろこが細かい。別名ハヤ(東京)、アカウオ、アカハラ(北海道)とも呼ばれ地域によっては、降海性で海に下りるのもある。鵜飼に鮎が少ない時はウグイが捕らえられことがあるという。

春から初夏にかけての繁殖期に雄の成魚時は、鮮やかな橙色をして頭から尾っぽにかけて帯がくっきりと見え婚姻色といわれこの時期のうぐいを桜うぐいとも呼ぶ。若山牧水の歌に「瀬々はしる やまめうぐひのうろくづの 美しき春の山ざくら花」がある。

雑食性で、繁殖力が強く産卵期は4~6月であり産卵前の1~4月を旬としている。皮が少し硬いが肉質は、淡白で脂肪が少なく、また、やや川魚のくせがあるが、あらいにして酢味噌で摂食すのが美味しい。
山椒味噌田楽、酢味噌合え、塩焼き、マリネ、甘露煮、焼き干しの煮つけにもしている。

100g中でエネルギー100kcal、タンパク質20.1g、脂質1.5g、亜鉛(インスリン構成元素)3.4mg、ビタミンD(骨粗鬆症予防)19μg、ビタミンB12(悪性貧血予防)8.5μg、パントテン酸(糖・脂質代謝に関与)1.11mgを含む。
 
 
  

 


[乳酸菌と酵母] 食生活について語ろう

2020年03月27日 | 美容ダイエット

・乳酸菌と酵母 Lactic acid bacteria and Yeast にゅうさんきんとこうぼ

    空気中には乳酸菌、酵母がどこにでも数多く存在し、あらゆるところに生息しています。日本のみならず世界各地の伝統的発酵食品において、乳酸菌と酵母の生態 や生育環境は類似していることにより共に協力し ながら適応・進化したものと思われます。それ が私たちにとっても都合の良いものであり今日に 至るまで食品として利用し受け継がれてきました。
 
特に乳酸菌と酵母は、発酵食品との関連は重要視しています。
乳酸菌は、糖質(乳糖、穀類)を発酵させ主に乳酸を生産し、エネルギーを得ながら生育する細菌です。発酵が進んでも食味は悪くなりますが腐敗することなく人にとってビタミンの合成や消化・吸収を助け、感染の防止や免疫機構の強化を行います。ただしアルコールに強い乳酸菌は、酒類の醸造、発酵中に混入・増殖すると、異臭や酸味を出し酒の商品価値を下げてしまいます。腸内フローラのバランスを保つには善玉菌である乳酸菌が腸内で増殖しながら糖を分解して大量の乳酸を分泌産生し、腸内を弱酸性の環境にして悪玉菌が棲みつくスペースを狭め、増えることを防ぎます。
乳酸菌は一般に栄養要求性が高く,たとえば アミノ酸、不飽和脂肪酸、ビタミンなどを要求し、こ のため酵母と共存すればより生育環境が整うことになります。
 
酵母は、カビやキノコと同様に外部の有機物を利用してエネルギーを生産します。麹や麦芽、乳酸菌などの分解酵素の助けを借り糖類やデンプン質を分解吸収して発酵することで、アルコールと炭酸ガスを排出します。酵母は空気のある、なしで変わり、空気のある時はグリセロールやアルコール、乳酸、酢酸などの有機酸も分解吸収します。酵母の中でもビール酵母にはビタミンB1をはじめとしてビタミンが9種類、体内でつくることができない必須アミノ酸9種類を含むアミノ酸が16種類、鉄分、カルシウム、マグネシウム等のミネラルが7種類含まれ、栄養補給に役立ちます。さらに食物繊維が腸内の水分を吸収して便量を増やすと共に有害物質を吸収し排泄します。他にもそれぞれに適したワイン酵母や清酒酵母などの有用性のある酵母が存在しています。
発酵性のある酵母は乳酸菌と生息場所が同じなので乳酸菌の分泌物が酵母の成長を助け、酵母の分泌物が乳酸菌の成長を助ける関係です。糖分の整った環境さえあれば酸素が無くても乳酸菌は生育します。酵母の種類は約3 5 0 種類ほどが知られますが、現在活用できる酵母はその中の3~4つ程度です。
 
 古来より日本酒造りにおいては、酵母は空気中に漂っている野生酵母や蔵に住み着いている蔵付き酵母を取り入れてお酒を醸してきました。そのため、蔵ごとにお酒の味わいや特徴は大きく異なり、また同じ蔵の中でもその年ごと、桶ごとに差がありました。自然に存在する多種多様な菌の相互作用と生存競争によって強い酵母を選別し、そうして出来上がったお酒は深い味わいがあります。しかし、江戸時代には時として乳酸菌、雑菌の増殖によってお酒を駄目にすることもありました。加熱処理の火入れを行うことによって、お酒の味が落ち着きます。
 
米を発酵させて日本酒を、大豆を発酵させて味噌、醤油を作っています。その発酵させるときに麹菌を入れています。麹菌はコメの糖質や大豆のたんぱく質を消化しやすく分解し、ブドウ糖や、うまみの元になるアミノ酸を遊離します。

醤油は醸造品、発酵調味料ともいわれますが、その製造過程は麹菌・乳酸菌・酵母です。麹菌・乳酸菌により、単糖類のブドウ糖、うま味成分のアミノ酸を分離、酵母によりより芳醇な香りの有機酸をつくりphを調整し、味わいのあるアルコールをつくっています。麹は糖化、蛋白質分解し、有機酸をつくります。次に発酵酵母がぶどう糖を元にアルコールを生み出し、適度の乳酸菌がつくった有機酸と化学反応して複雑な香りを生み出します。熟成期間が長いと深い味わいを作り出しているのです。酵母は、おいしい醤油をつくるために欠かせない存在で、昔ながらの木桶で仕込んでいる蔵にはその蔵特有の微生物が住み着いており、各々の醤油の味わいの違いになるのです。 
 
 パン酵母は世界的には乳酸菌活性が高い発酵種が多く、多くはサワー種(SourDough)を用いています。乳酸菌活性が高い酵母はパン生地に含まれる糖分を分裂増殖するためのエネルギーとして利用し、その際に炭酸ガスを生み出します。炭酸ガスはパン生地を膨らませ、この過程によって適度な膨らみや硬さ、柔らかさのあるパンができるのです。
 
世界一硬い食品ともいわれる鰹節も発酵食品です。煮熟、鰹をいぶし、乾燥させたものに発酵・熟成のためのアオカビ(カツオブシカビ)カビを付けることで、鰹節になります。硬くなるのもカビの働きによるものです。カビは、鰹の中の水分を出して乾燥させるとともに、脂肪を分解させて魚の臭みを除去していきます。カビの働きによってタンパク質が旨みに変わります。最後にカビを払い落して完成品としています。
 
発酵食品として各種ありますが、一般に微生物が嫌気状態(空気、酸素に触れない状態)で有機物(糖類)を分解し微生物の成育に必要なエネルギー代謝を行なう現象でその副産物として人にとって有用に作用していることを発酵としています。酵母、乳酸菌、かび類の微生物が出す酵素により原料とした食品が、アルコール類、有機酸類、炭酸ガスなどを生じ消化されやすくなり食品に複雑な旨みが与えられます。

魚醤油(ナンプラー)・メンマ・キムチ・ピクルス・サワークラフト・ぬか漬け・奈良漬・べったら漬け・イカの塩辛・納豆・味醂・豆板醬・韓国味噌・チーズ・ヨーグルトなどで特に定義として一定していません。有用でなければ腐敗になります。主に微生物の菌類(乳酸菌・酢酸・枯草菌・麹菌・酵母)の働きによってつくられています。
発酵食品により深く関与する乳酸菌と酵母は、健康生活に大きく寄与しているといえるでしょう。
 
                                                                    
 
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[マッシュルーム] 食生活について語ろう

2020年03月26日 | 美容ダイエット

・マッシュルームCommon mushroom まっしゅるーむ

  ハラタケ科、白色、黄色、褐色種がある。世界的で広範囲にアメリカ、フランス、台湾、イギリスなどで最も多く生産する食用きのこの70%ともいわれ特に白色種を栽培している。和名(つくりたけ・はらたけ・西洋松茸)、フランス語(シャンピニオン)、学名Agaricus bisporus(アガリクス・ビスポラス)という。香りは少ないが肉厚で傘は、径2~12cmで初めは球形で次第に平らに開いてくるが傘の開いていないのを良質としているが旨みは褐色種に多い。
日本では、明治の中頃より栽培が始まったのが最初といい、本格的に栽培するようになったのは、第二次大戦後で缶詰が多く出まわっていたが生でも出荷できるようになり、11、12月と翌年の3、4、5月に多く旬とする。
洋風料理、スープ、煮込みのクリーム煮、ミートソース、炒めに利用している。
 
マッシュルームには、タンパク質2.9g、脂質0.3g、炭水化物2.1g、食物繊維2.0gを含み糖質にマンニット、トレハロースが含まれ、他のきのこに多く含む旨味成分としている5´グアニル酸を殆ど含まない。

食物繊維が腸で有害物質を除去し大腸ガン、便秘を予防して腎機能の回復にもよい。シャンピニオンエキスとして2000年10月から2009年1月にかけ消臭効果があり口臭、排便に利用し腸内消臭効果があるとしていたがその内容は合理的な根拠を欠いていたとし公取委は各社に表示の訂正と再発防止を命じている。

マジックマッシュルームMagicmushroomは、摂取することによって幻覚症状、麻酔作用(アルカロイドのサイロシンPsylocin・サイロシビンPsylocybin)があるとして販売が平成14年6月より規制を受ける。
 
 
 
 


[サラダ菜] 食生活について語ろう

2020年03月25日 | 美容ダイエット

・サラダ菜Salad-lettuce さらだな 
  キク科、欧州、中央アジア原産。多年生でちしゃ(苣菜:レタス)の仲間でヨーロッパに多く玉ちしゃ(一般にいうレタス、サラダ菜)の類でバターヘッド型といわれ、葉の表面に光沢のあり結球のゆるい半結球性。

日当たり、水はけの良いところで生育がよく適温は15~22度程度で通常、暖地、冷涼地により3月~5月に種まきし5月~8月に収穫する高冷地物、9、10月の種まきで翌年3月に収穫される静岡、九州産が3月~5月を旬としほぼ年中出まわる。
サラダ菜は結球しない若い状態で収穫し軟らかく傷みやすく日持ちがしない。

サラダに色取りに、付け合せ、スープ、炒め物を包んで用いることが多い。生野菜とし取る事が多く摂取量10g程度と少ないが、100g当たりでビタミンA360mg、ビタミンC14mgを含む。

 


[幅海苔] 食生活について語ろう

2020年03月25日 | 美容ダイエット

・幅海苔・羽葉苔 はばのり
  カヤモノリ科、褐藻類、関東以南の浅瀬の潮間帯の岩礁に冬に繁茂する黄褐色をした岩海苔の一種で長さ10~20cm、幅2~4cmで幅広で笹の葉状、産地ではハバもしくはハンバと呼ばれる。

青海苔にも似た香味があり、房総の縁起物として年の始めに幅海苔を食べれば、一年中はばを利かすことができると言い雑煮に入れている。浜辺では毎年11月~翌年の4月くらいに見ることができる。
初夏に成熟した葉のような葉状体(ようじょうたい)にメスとオスの生殖器官ができる。配偶子を放出、雌雄配偶子の接合により受精後のミクロ単位の胞子体として発生し小さな糸のようなで糸状体(しじょうたい:配偶体)に成長、殻胞子嚢(かくほうしのう)という胞子嚢を作り、夏を過ごす。
夏を越して秋には成熟し、そこから放出された遊走子の殻胞子(かくほうし)が岩などに着床(ちゃくしょう)しつくと発芽して、葉状の配偶体として成長していく。
水温が下がってくると成長し、さらに初夏に成熟し、やがて外洋に流され一生を終える。
また、配偶体は雌雄同株であり、自家接合も行うことの報告もある。以前はアサクサノリの代用として自家用に採られていた物だが採取量が少なく、高価で流通量が少なく地元での消費にとどまる。

おもに3~4月が旬で2cmくらいに刻んで簀の子に並べ、天日で乾燥させたものが板海苔として、揉んで茶漬け、生で酢の物、汁の実、佃煮としている。

 


[山菜のみず] 食生活について語ろう

2020年03月24日 | 美容ダイエット

山菜のみず
   山菜の季節です。ミズが、デパートなどにもときどき置いてあります。ほぼ年中茎が食用と出来ることから関東以北の山の温泉宿、山小屋でお膳に山菜の一品として登場しています。

みずの正式名称は、ウワバミソウといい「うわばみ」とは、大蛇(だいじゃ)のことでへビが好んで食べる草、蛇含草という字も当てています。
赤ミズは、全体に、みずみずしさがあるので、そのままかめば水代わりになるともいいますので、山歩きのつまみ食いにできるようです。
大蛇が住みつきそうな湿地に生えるところから、ウワバミソウと名がつき大蛇が獲物を飲み込み苦しむとき、この草を食べるとたちまち消化してしまうという話、大蛇がこの草を食べすぎて、消化がよすぎて大蛇自身が溶けてしまうという俗説が聞かれ、昔から消化促進を助けるとして食べられていたようです。
落語に「そば清」、「そばの羽織」として演じられ、大蛇に人が飲み込まれ消化を助けるとし、大蛇がこの草を食べたのです。
大きい腹がみるみるへこんだということから、人消し草、人の溶ける草ともされ、落語で、そばの食べ比べで、人間が溶けて、そばと羽織が残されそばが着物を着ていたという落ちになっています。

こんな俗説、落語を聞くと食欲がなくなってしまいますが、ミズは、実際は食欲を増進させるようです。落語の話しは、忘れることと致しましょう。


        *ミズ みず
  イラクサ科、主に関東以北の湿った山野、河岸(かわぎし)に自生、宿根草でぎざぎさの菱形の葉が互生し、雌雄異株で淡黄色の小さい球状花を春に咲かせ草丈40cm程に成長しウワバミソウ(蟒蛇草)ともいいます。
茎が多肉質で根に近い部分は、やや赤みを帯び茎は水分が多くて柔らかく、くせがなく、あくもなくアカミズ、ミズナ、蟒草(うわばみそう)とも呼ばれています。

薄皮をむいたら、そのまま油炒めに、軽く熱湯で茹でて和え物、お浸し、酢のもの、辛し和え、汁の実、煮物、揚げ物、塩漬けにしてもよいでしょう。歯ごたえがあり、くせやあくを感じさせずに食べられ、根は包丁でたたき、山椒みそわさび醤油、などに合わせてとろろ風にするのも良いといいます。5~6月には青森県鰺ヶ沢の料理としてあります。
秋には、むかごに似た実をつけ、実を塩茹でや煮付けに利用できます。
山菜として利用し、春先の若い葉を、主に食用としますが、成長したものは、葉が硬くなり、茎だけを主に利用しています。春先より秋口の3~9月頃まで長期に渡り採取できます。茎の硬い皮を剥(む)けば年中食用に癖がなく、ねばねばとしたぬめりがありシャキシャキしています。
また根を乾燥させ粉にひいたものは、味噌汁などにいれるとトロロ状になり、トロロ昆布のようだということで、ミズ昆布といわれています。
粘液が皮膚面を保護する作用があり、虫刺されや小さな切り傷、すり傷に生の茎や根をすりつぶした粘液を患部につけると、早期治癒に役立つといいます。

 

 


[よもぎ] 食生活について語ろう

2020年03月24日 | 美容ダイエット

・蓬Japanese mugwort よもぎ

  キク科、日本、中国を主産地とする。全国各地の野山に自生、春菊と同じようなかたちで、葉の裏側は、白っぽくうぶげがある。夏、秋になり成長すると1mほどに成長し淡褐色の小さな花をたくさん咲かせる。
四方に根茎を伸ばし繁殖するすることから四方草(よもぎ)、よく燃える善燃草(よもぎ)など語源に諸説ある。端午の節句に、菖蒲(尚武に通じる)と蓬(毒、邪気を払う)を軒先に吊るし悪疫を払うという行事があり利用している。
春3~5月に新芽が出た頃の軟らかい葉を摘み取り軟らかめに茹で水にさらし苦味を抜き多くは草もちの材料とし塩漬け、冷凍し保存できる。茹でて晒したものをそのままお浸し、汁の実、炊きこみご飯、佃煮に、またすり鉢でよく擦って上新粉、白玉粉とよく混ぜ弥生3月の草もち(よもぎ餅)に利用する。主に草もちに利用することからモチグサともいう。
根をよく洗いよもぎ酒、新芽の若葉を青汁、粉末としたり、綿毛を乾燥させもぐさの原料としている。

葉の茹でたもの100g中でエネルギー42kcal、タンパク質4.8g、脂質0.1g、炭水化物8.2g、灰分1.0g、ナトリウム3mg、カリウム250mg(生890mg)、カルシウム140mg、マグネシウム24mg、リン88mg、鉄3.0mg、亜鉛0.4mg、銅0.28mg、マンガン0.75mg、ビタミンA:1000μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:3.5mg、ビタミンK:380μg、ビタミンB1:0.08mg、ビタミンB2:0.09mg、ナイアシン0.5mg、ビタミンB6:0.04mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸150μg、パントテン酸0.91mg、ビタミンC19mg 食物繊維4.2gを含む。

葉緑素が毛細血管の拡張、抗アレルギー、免疫力を高める。グリーンのすがすがしい香りがあり精油(シネオール)しアロマセラピー(芳香療法)に、苦味成分のサントニンSantoninを駆虫に用いる。
漢方で艾葉[がいよう]といい血行促進、鎮痛、鎮静、疲労回復、抗菌、解毒作用があり入浴剤としても利用する。タンニンの殺菌、抗炎作用によりアトピーなどの痒みを和らげる。

 


[化学的消化] 食生活について語ろう

2020年03月23日 | 美容ダイエット

・化学的消化Chemical digestion かがくてきしょうか

  多くの動物・人は、食物をそれぞれの身体内にあったものに作り上げていく必要があります。消化には機械的因子(物理的因子)、化学的因子がおもにあげられますが、そのほかに生物学的因子もあります。
 
化学的因子によっては消化酵素を分泌しながら歯で食物を咀嚼(そしゃく)して食道を通り胃、十二指腸、小腸、大腸でさらに低分子のブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸、ビタミン、ミネラル、水の低分子に分解し吸収し栄養素として吸収しています。
食物の胃内停滞時間は、およそ、たん白質、脂肪は4時間、炭水化物2時間、水1.5時間程度です。
食物を低分子に分解していく為のおのおの消化酵素が作用しています。それらの酵素について、順を追ってみましょう。化学的消化とは、消化液の中の酵素の働きで、食物を低分子に吸収できる形に化学分解することです。

 食物は、まず口で唾液は1日に1~1.5リットル分泌しています。唾液中には、消化酵素であるプチアリン(唾液アミラーゼ)が含まれます。プチアリンは、デンプンをより分子の小さいデキストリンや、二糖類の麦芽糖に分解する酵素です。口腔内では食物中のデンプンの5%程を分解しています。
唾液はほぼ中性です。

胃液
 胃液は1日に1~1.5リットル分泌し、塩酸と、タンパク質分解酵素のペプシン、ガストリクシンが主で、脂質分解酵素リパーゼも若干含み分泌しています。胃液のpHは、0.92~1.58と強い酸性です。

膵液
 十二指腸より分泌し胃液の酸性を中和します。
膵液は1日に約500~800ミリリットル分泌し、タンパク分解酵素のトリプシン、キモトリプシン、カルボキシペプチダーゼ、脂肪分解酵素のステアプシンSteapsin、デンプン分解酵素のアミロプシンAmylopsin、マルターゼ、ラクターゼなどがあり分泌し分解しています。
膵液のpHは8.5で、弱アルカリ性です。

腸液
 小腸では胃で一部消化され粥状にくだかれた多くの食物は 小腸を通る間に胆汁、膵液および腸液とまざり消化、吸収もおこない、小腸壁から吸収します。 粘膜にある腺から消化液の分泌もします。
腸液は弱アルカリ性液で一日の分泌量は1500~3000mlで酵素としてタンパク質分解酵素のアミノペプチダーゼ、ジペプチダーゼ、糖質分解酵素のアミラーゼ、マルターゼ、インベルターゼInvertase、ラクターゼ、エレプシンErepsinおよび少量のリバーゼなどを含んでいます。
さらに核酸分解酵素のヌクレオチダーゼ、ヌクレオシダーゼをごくわずかに含み分泌しています。腸液のpHは8で、弱アルカリ性です。

胆汁
胆汁は、肝臓から1日約500~1000mL分泌し、一時胆嚢に蓄えられ濃縮されたあと、総胆管を経て十二指腸内に流入、小腸から分泌します。胆汁の主な成分は胆汁酸総量は2~4gと胆汁色素です。
 胆汁酸はコレステロールよりつくられ、脂肪の乳化をおこさせて、リパーゼの作用を受けやすくしたり、小腸の蠕動運動を高めます。また、脂肪の分解で生じた脂肪酸とグリセリンが胆汁酸に結合することにより、ミセルという微粒子状になり、吸収を促進させます。
 
栄養は小腸で約90%吸収しています。ビタミン、ミネラルは、腸より吸収され血液によって各所に運ばれます。腸内細菌には、吸収を助ける細菌が存在します。
炭水化物、たんぱく質、脂質などの加水分解の反応を取り持つのは加水分解酵素で食物にも含み食品の品質・加工などにも関係しています。

 酵素が作用するには、最適のpH(ペーハー)が必要で、酵素の反応の速さが最も大きくなる最適なペーハーの値がそれぞれに存在しています。最適なpH前後では反応速度はおだやかになりまた急減しています。
至適pHはαーアミラーゼ(基質:でんぷん)4.8、トリプシン(基質:血液中のたんぱく質フェブリン)7.8、肝カタラーゼ(基質:過酸化水素H2O2)6.8、ウレアーゼ(基質:尿素)7などで多くが中性付近で活性化します。
酵素は、動植物、微生物、生物体内で作られ、人の消化酵素、唾液、血清、乳汁、微生物から生成する酵素のように体液中に存在する細胞外酵素もありますが、多くは細胞の中に存在している細胞内酵素で占められます。人体では、消化管に分泌されるものの他に代謝にも関係しています。

食材からも消化酵素を多く含む食品を摂取することにより、消化・吸収を助けます。
アミラーゼを多く含む食材:麦芽、大根、山芋、さつま芋、蕪、キャベツ、ナス、ショウガ、じゃがいも、パプリカ、バナナ、パイナップル、キウイ、梨など
プロテアーゼを多く含む食材:パインアップル、パパイヤ、メロン、キウイフルーツ、梨、イチヂクなどに含む。麹、納豆菌など
リパーゼを多く含む食材:米糠、大根、セロリ、トマト、カリフラワー、カボチャ、グレープフルーツ、イチゴ、いちじくなど
です。

 栄養素のほぼ90%を小腸で、水分の80%を大腸で吸収していますが、吸収開始までおよそ2時間、大腸まで大部分が送られてくるのは、9時間程度で栄養分の吸収がおこなわれています。大腸には18時間以上とどまり、水分を吸収し次第に固くなり便となって排出していきます。
食物から消化酵素を作り、新たに食物として取り入れられた食品の消化・吸収を繰り返しています。消化酵素をより多く含む食品とともに栄養バランスの取れた食生活が望まれます。

 

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[食品ロス] 食生活について語ろう

2020年03月22日 | 美容ダイエット

・食品ロスFood waste/ Food loss しょくひんろす 
 日本人の「食品ロス」が年間約632万トン(食品廃棄物約1,700万トン排出)、1日お茶碗約1杯分(約136g)の食べ物が捨てられています。世界中で飢餓に苦しむ人々に向けられている世界の食料援助量は2014年(平成26年で年間約320万トン)を大きく上回る量です。

日本の食料自給率は現在39%(平成27年度)で、大半を輸入に頼っているのですが、その一方で、食べられる食料を日本だけで世界中の食糧援助量のおよそ2倍、世界で廃棄されている食品は、なんと年間約13億トン(生産量40億トン:1/3)にも及びます。
食品ロスは、食品メーカーや卸、小売店、飲食店、家庭など、「食べる」ことに関係する様々な場所で発生します。食品メーカーや卸、小売店では、食品メーカーなどが設定する、加工食品の製造日から賞味期限までの期間を3等分してメーカーからの納品期限や店頭での販売期限を設定する商慣習を3分の1ルールといわれメーカーなどに返品される食品や欠品を避けるために保有し期限を超えた在庫などが該当しますが、これらは品質上、まったく問題なく食べられるものです。

3分の1ルールは、なるべく鮮度のいい食品を消費者の手に届けたいという目的で設けられたと言われていますが、特に日本は他国と比べて期限が短い、判断が厳しいという指摘があります。
レストランなどの飲食店、宴会場でも、客が残した料理なで野菜、穀類などが食品ロスとなっています。なお、平成23年10月から、農林水産省の支援の下、食品業界において「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」が立ち上がり商慣習の見直しについての話し合いが行われています。

家庭でも食品ロス全体の約半数にあたる年間約302万トンが発生しています。食材別にみると最も多いのは野菜、次いで調理加工品、果実類、魚介類です。食品を食べずに捨てた理由として多いのは、「鮮度の低下、腐敗、カビの発生」「消費期限・賞味期限が過ぎた」を主に挙げられています。家庭から出される生ごみには、手つかずの食品が2割、さらにそのうちの4分の1は賞味期限前でも捨てられているようです。
飲食店やNPO法人、地域などで、食品ロスを減らす様々な取組が行われています。フードバンク活動 ~期限が間近の食品や規格外品を有効活用 として食品メーカーや卸、小売店で発生する食品ロスには、期限が間近の食品や印刷ミスや包装破損といった規格外品などがあります。そこで小売店では、品質上問題がないことを消費者にお知らせ見切り・値引き販売して売り切ろうとする取組が行われています。

これは、スパーでよくみられる値引き販売ですが、消費者の中にはこれを買いすぎて処理、食べきれずに廃棄していることにもつながることがありますので賢い消費者でありたいと思います。食べられない食べきれないと思われるものは買わないことです。
最近ではこうした食品を企業から寄付してもらい、福祉施設などへ無償提供する「フードバンク活動」というボランティアもあります。フードバンクは1960年代にアメリカで始まった活動です。日本では、平成14年(2002年)から、NPO法人「セカンドハーベスト・ジャパン」が本格的に活動を開始し、今では全国各地に取組が広がっています。

福祉施設で提供している食事は「知らぬが仏」で現役世代の残り物を頂戴しているように思えます。企業側における在庫管理、家庭でも在庫管理を徹底していくことが食品ロスをなくするためのキーワードではないでしょうか。
福井県では、飲食店や小売店、県民みんなで食べ残しを減らす「おいしいふくい食べきり運動」を平成18年から展開しています。

学校給食の実施に伴い発生する廃棄物の3R促進モデル事業 ~学校教育を通じて食品ロス削減の取組を促進しています。2017年の流行語大賞に「インスタ映え」、写真映えのする料理を注文して、ほとんど手をつけずに写真だけ撮って帰っていく人がいるようです。お持ち帰りは生ものの刺身類では衛生上問題が残ります。恵方巻きの大量売れ残りや、飲食店での突然の予約キャンセルによる余剰食品の話題など、食品の廃棄に関する話題をしばしば目にします。予約キャンセルが出たら、来店の客にサービス料金で提供する、恵方巻は確実に売れる分だけを「売れきれご免」で販売すればいいことです。 
 
世界で廃棄している食品は年間約13億トンは全世界の食品の約3分の1が捨てられているということになります。食品ロスは環境破壊、資源の枯渇、そして貧困改善の停滞など、様々な問題が潜んでいることから、世界的にも常々注目しています。
アメリカでは外食での食べ残し食品を持ち返ることを推奨しているのですが、その際に使用する容器を「ドギーバッグ」といいます。フランスでは、2016年2月から「食品廃棄禁止法」という法律を施行しています。大型のスーパーマーケット限定で売れ残りや賞味期限切れの食品の廃棄を禁止し、廃棄量に合わせて罰金が徴収、余った食品は貧困層へと行き届くように、ボランティア団体へ寄付することを義務づけています。デンマークでは賞味期限切れ食品の専門スーパー・もしくは包装に傷や汚れのある食品の専門スーパーが、オープンしています。スペインでは余剰食品をシェアする連帯冷蔵庫の設置し冷蔵庫の中身はボランティア団体によって定期的にチェックがおこなわれています。
 
食品メーカーや各企業でも、新たな取り組みを施しています。形崩れや傷があるなどの理由で、商品として販売ができない野菜をペースト状にし、乾燥させたシート食材の発売を株式会社アイルで「VEGHEET」という商品で開発しています。そのままおやつとして食べることもでき、水に戻すと料理にも使用できるようです。
 
MOTTAINAI もったいない モッタイナイは環境3R+R(リスペクト)をたったひとことで表すこの美しい日本語「もったいない」、世界のアイコトバ「MOTTAINAI」へ世界共通語「MOTTAINAI」として広めることをケニアのワンガリ・マータイさん提唱しています。環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイ(1940年~2011年)さんです。

マータイさんが、2005年の来日の際に感銘を受けたのが「もったいない」という日本語でした。環境 3R+Respect=もったいない、Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という環境活動の3Rをたった一言で表せるだけでなく、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められている言葉、「もったいない」です。
著作:UNBOWEDへこたれない ワンガリ・マータイ自伝(小池百合子訳、小学館)
モッタイナイで地球は緑になる(福岡伸一訳、木楽舎)
2011年9月25日、ケニアの首都ナイロビの病院で卵巣がんにより死去71歳でした。同月28日、ケニアのキバキ大統領は生前の功績を称え国葬とすることを決め、10月8日にナイロビ市内ウフル公園での国葬でした。
 
食品ロスについて消費者(購買)は、余計なものは買わないこと、贈り物は送り先の要望を確認することにつきます。企業寄りの行政では消費者の食品ロスについて多くを記述していますが、企業・製造者の予想以上のものは加工販売品として作らないを指導してほしいものです。売れきれご免でいいではないですか。レジ袋・ストローの廃止より、包装の額縁、台形、中身の見えない1/3容積の内容量はゴミの増大に拍車を掛けています。
 
 
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。