SHINGOROKU

日常のさまざまな風景…その中に…色々なモノを背負いながら…色々な自分がいて…我が心の風景、今ここに記す。新たな出逢い!?

時代おくれ

2006-01-26 00:31:36 | Weblog
車がない ワープロがない ビデオデッキがない ファックスがない
パソコン インターネット 見たこともない けれど格別支障もない
そんなに情報集めてどうするの そんなに急いで何するの
頭はからっぽのまま…
はたから見れば嘲笑の時代おくれ けれど進んで選び取った時代おくれ
もっともっと遅れたい
電話ひとつだっておそるべき文明の利器で
ありがたがっているうちに盗聴も自由とか
便利なものはたいてい不快な副作用をともなう
川のまんなかに小船を浮かべ
江戸時代のように密談しなければならない日がくるのかも…

茨木のり子さんの「時代おくれ」という詩の一節。デジタル化の社会-便利になった。便利になった分、人は動かなくなった。体を使わなくなった。インターネットで飲み屋を検索-でも名物ママさんの情報はない。かと思えば、今さら「癒し」などという言葉が世の中には氾濫しているようで…。

高校演劇

2006-01-16 00:19:44 | Weblog
数年前、1冊の台本作りに取り組みました。実は栃木県の○○高校演劇部から、地区大会のための脚本を依頼されたのです。睡眠不足との格闘の末、やっとの思いで完成させました。しかしそこには2つの不安材料が残っていました。部員たちの意気込みの無さ、おまけに1年生は中間テスト、2年生は地区大会本番前日まで修学旅行が重なり、本番1週間前からほとんど稽古ができないといった状況だったのです。僕は生徒たちに色々と語り始めました。そして最後に言いました。

「大会に出るためだけの芝居作りなんかより、もっと大事なことがある。皆が舞台の上で感動でき、お客さんが少しでも感じてもらえるような芝居を目指してほしい。そしてこの脚本を通して、演劇以外のことにも目を向けてほしい。」

そしていよいよ大会本番。この地区大会では約10校が出場し、3名の審査員によって選出された最優秀校と優秀校の2校が県大会に出場でき、その後、関東大会、全国大会と続くのです。全ての高校の発表を終え、ついに審査発表。会場は緊張の一瞬。「最優秀校は…○○高校!」瞬間、生徒たちの歓喜の声、声。涙流しながら抱き合っている姿。先生も泣いている。本当に嬉しかったのでしょう。大会終了後、みんなを集めて言いました。「もう一回できてよかったね。」